昨年11月から韓国で「고양이 춤(猫踊り)」という映画が上映されています。上映館はすくない(3館)ですが、観た人の評点は9.5(DAUM映画)と、とても高い評価を得ています。
11月29日の記事で少しふれたように、イ・ヨンハンの写真エッセイ集「アンニョン、ネコはありがたかった」が原作のドキュメンタリーです。野良ネコに心を奪われた男2人が登場。その1は詩人で旅行家で、その2はCM作家です。各々カメラやビデオカメラでネコたちを撮っているうちに親しくなり、ネコたちの映画を作ろうということになるが・・・、という内容。公式ブログは→コチラです。
YouTubeに予告編がありましたので載せておきます。
ところで最近、なんとなく漫画家カンプルのブログを見ていたら、迷子のイヌとか、腹ペコの野良ネコ等のことがいろいろ書かれていて、その中に<냥이>という言葉が何度も出てくるのです。ニャンイ、長渡陽一先生の表記ではニャギ(ギは鼻濁音)ですが・・・。前後の関係からネコのことだなということはすぐわかりました。
YAHOO知恵袋の昨年9月に、この냥이に関連する<「猫語」に関する質問>がありました。
それによると、ネコの鳴き声「냐옹이(ニャオンイ)」(「야옹이(ヤオンイ)」ともいう)を縮めたのが「냥이」ということです。
イヌ(개)の鳴き声「멍멍.モンモン」に由来するイヌの幼児語「멍멍이.モンモンイ」は辞書にありますが、냥이の方は電子辞書にもNAVER辞典にもありません。しかし、멍멍이を「ワンワン」「ワン公」と訳すとすると、냥이は当然「ニャンニャン」とか「ニャンコ」になりますね。
※ネコの鳴き声に関係する萩原朔太郎の詩については→コチラ。
※Googleのヒット数をみると、고양이=9320万 냥이=1530万 냐옹이=708万 야옹이=426万。
この냥이について書かれた韓国ブログを見ると、ネコに対する飼い主の愛に溢れた記事がどっさり。ネコかわいがりとはよく言ったものです。あ、この直訳語はありません。(猫なで声も。)
飼い猫に対して、<野良猫>は辞書では<도둑고양이>となっています。<泥棒猫>ですね。しかし、日本人の感覚では野良猫≒泥棒猫、あるいは野良猫≠泥棒猫ではないでしょうか。
同様のことを韓国の人たちも考えているようで、<도둑고양이>ではなくて<길고양이(道ネコ)>です!と訴えているブログ記事もありました。先の「猫踊り」の予告編ではふつうに길고양이と言っていますね。これも도둑냥이、길냥이という形でも使われています。
[2013年4月25日の追記]
昨年、韓国語の先生(韓国人女性)がソウルの実家に帰った時、娘さんが野良犬に嚙まれたので病院に連れていったら、お医者さんは野良犬のことを「유기개(ユギゲ)ですね」と言ってたとか。それを先生「最近は韓国も自然指向だから・・・」。あとで考えると、先生「ユギゲ」を「有機犬」と誤解されてたようです。「遺棄犬」が正解。同様にネコについても<유기고양이(遺棄猫)>という言葉も用いられているようです。
[2021年10月16日の追記]
ASAPさんからコメントをいただきました。それによると、「遺棄犬」はふつう3文字とも漢字音にそろえて<유기견>、「遺棄猫」も同様に<유기묘>とするのが普通とのことです。
日本の世相をふり返ってみると、1980年頃からネコ好き文化が高まってきたように思われます。私ヌルボも「ネコのこころがわかる本」(ダイヤモンド社.1979年刊)という本を読みましたなー。(「イヌのこころが~」もある。) 都市で暮らす青年のかる~い生活感覚が目立ってきた時代に相応してイヌよりもネコに惹かれる人が多くなった、というのがヌルボの見解。
漫画では、ますむらひろしの「アタゴオル物語」(1976~81年)あたりからかな? 「ホワッツマイケル」が「モーニング」に連載されたのは1984~89年かー・・・。
・・・ということで、ここでもまた登場するヌルボ得意の?<日韓を分ける24年差の歴史>説。
つまり、韓国では今ネコ好き文化の真っただ中に入りつつあるのでは?ということですが、ヌルボ自身裏付けに乏しく、ちょっと言ってみましたという感じ・・・。
さて、愛猫家たちのブログを見ると、かわいいネコたちの画像のオンパレード。それについているキャプションがネコ語で書いてあったりします。
たとえば→コチラ。
「엄마야, 안 놀아주고 뭐한다냥?」(お母さん、遊んでくれないで、何しているのかニャン?)
「이 언니, 엄청 쫄았었다옹~」(このお姉さん、すごくうとうとしてたニャオ~ン)
これについては、先述のYAHOO知恵袋の回答中にあるように、「좋다냥」とか、その他「있다냥」「있다옹」等々で画像検索してみましょう。結果はたしかに猫だらけですニャ~!(=`ェ´=)
11月29日の記事で少しふれたように、イ・ヨンハンの写真エッセイ集「アンニョン、ネコはありがたかった」が原作のドキュメンタリーです。野良ネコに心を奪われた男2人が登場。その1は詩人で旅行家で、その2はCM作家です。各々カメラやビデオカメラでネコたちを撮っているうちに親しくなり、ネコたちの映画を作ろうということになるが・・・、という内容。公式ブログは→コチラです。
YouTubeに予告編がありましたので載せておきます。
【最後にチョウチョ(나비.ナビ)が・・・。ナビは韓国のネコになぜか多い名前。】
ところで最近、なんとなく漫画家カンプルのブログを見ていたら、迷子のイヌとか、腹ペコの野良ネコ等のことがいろいろ書かれていて、その中に<냥이>という言葉が何度も出てくるのです。ニャンイ、長渡陽一先生の表記ではニャギ(ギは鼻濁音)ですが・・・。前後の関係からネコのことだなということはすぐわかりました。
YAHOO知恵袋の昨年9月に、この냥이に関連する<「猫語」に関する質問>がありました。
それによると、ネコの鳴き声「냐옹이(ニャオンイ)」(「야옹이(ヤオンイ)」ともいう)を縮めたのが「냥이」ということです。
イヌ(개)の鳴き声「멍멍.モンモン」に由来するイヌの幼児語「멍멍이.モンモンイ」は辞書にありますが、냥이の方は電子辞書にもNAVER辞典にもありません。しかし、멍멍이を「ワンワン」「ワン公」と訳すとすると、냥이は当然「ニャンニャン」とか「ニャンコ」になりますね。
※ネコの鳴き声に関係する萩原朔太郎の詩については→コチラ。
※Googleのヒット数をみると、고양이=9320万 냥이=1530万 냐옹이=708万 야옹이=426万。
この냥이について書かれた韓国ブログを見ると、ネコに対する飼い主の愛に溢れた記事がどっさり。ネコかわいがりとはよく言ったものです。あ、この直訳語はありません。(猫なで声も。)
飼い猫に対して、<野良猫>は辞書では<도둑고양이>となっています。<泥棒猫>ですね。しかし、日本人の感覚では野良猫≒泥棒猫、あるいは野良猫≠泥棒猫ではないでしょうか。
同様のことを韓国の人たちも考えているようで、<도둑고양이>ではなくて<길고양이(道ネコ)>です!と訴えているブログ記事もありました。先の「猫踊り」の予告編ではふつうに길고양이と言っていますね。これも도둑냥이、길냥이という形でも使われています。
[2013年4月25日の追記]
昨年、韓国語の先生(韓国人女性)がソウルの実家に帰った時、娘さんが野良犬に嚙まれたので病院に連れていったら、お医者さんは野良犬のことを「유기개(ユギゲ)ですね」と言ってたとか。それを先生「最近は韓国も自然指向だから・・・」。あとで考えると、先生「ユギゲ」を「有機犬」と誤解されてたようです。「遺棄犬」が正解。同様にネコについても<유기고양이(遺棄猫)>という言葉も用いられているようです。
[2021年10月16日の追記]
ASAPさんからコメントをいただきました。それによると、「遺棄犬」はふつう3文字とも漢字音にそろえて<유기견>、「遺棄猫」も同様に<유기묘>とするのが普通とのことです。
日本の世相をふり返ってみると、1980年頃からネコ好き文化が高まってきたように思われます。私ヌルボも「ネコのこころがわかる本」(ダイヤモンド社.1979年刊)という本を読みましたなー。(「イヌのこころが~」もある。) 都市で暮らす青年のかる~い生活感覚が目立ってきた時代に相応してイヌよりもネコに惹かれる人が多くなった、というのがヌルボの見解。
漫画では、ますむらひろしの「アタゴオル物語」(1976~81年)あたりからかな? 「ホワッツマイケル」が「モーニング」に連載されたのは1984~89年かー・・・。
・・・ということで、ここでもまた登場するヌルボ得意の?<日韓を分ける24年差の歴史>説。
つまり、韓国では今ネコ好き文化の真っただ中に入りつつあるのでは?ということですが、ヌルボ自身裏付けに乏しく、ちょっと言ってみましたという感じ・・・。
さて、愛猫家たちのブログを見ると、かわいいネコたちの画像のオンパレード。それについているキャプションがネコ語で書いてあったりします。
たとえば→コチラ。
「엄마야, 안 놀아주고 뭐한다냥?」(お母さん、遊んでくれないで、何しているのかニャン?)
「이 언니, 엄청 쫄았었다옹~」(このお姉さん、すごくうとうとしてたニャオ~ン)
これについては、先述のYAHOO知恵袋の回答中にあるように、「좋다냥」とか、その他「있다냥」「있다옹」等々で画像検索してみましょう。結果はたしかに猫だらけですニャ~!(=`ェ´=)
【ニャンコをあしらったグッズもいろいろ出回っています。】