ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [8月1日(金)~8月3日(日)]

2014-08-05 22:46:13 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 イメージフォーラムで上映している映画で「これは観なくちゃ!」とわざわざ渋谷まで足を運んだ映画は、しばらく後にほとんど間違いなく近所のシネマ・ジャック&ベティでも上映されるのです。・・・とわかってはいるのですが、今日は夜韓国文化院に講演を聴きに出かけたついでに観に行ってきました。
 観た映画はポーランド映画の「イーダ」です。観ている間はおもしろくても後に何にも残らない映画は山ほどありますが、これは正反対。とても静かな映画で、主人公の若い修道女見習いのイーダも大声を出す場面もなく、感情をあらわにすることもありません。が、その俳優アガタ・チェシェブホフスカが魅力的。このただ1作だけで今後俳優を続ける意志はないそうですが・・・。音楽もコルトレーンの「エキノックス」や「ネイマ」がいいし、何といってもラストシーンに流れるブレンデルの弾くバッハの「私はあなたを呼ぶ、主イエス・キリストよ」(BWV639)が絶品。(→YouTube) あ、初音ミク(→コチラ)の声もバッハに合ってるかも。(スウィングルシンガーズを思い出します。)

 そのイメージ・フォーラムでの予告編。同館で上映予定の「郊遊(ピクニック)」や「シャトーブリアンからの手紙」はチェックしておくとして、「ヘウォンの恋愛日記」の予告編もやってました。8月16日からシネマート新宿で公開予定。同じホン・サンス監督の「ソニはご機嫌ななめ」と<2作品同時ロードショー>(→公式サイト)なのですが、内容的にちゃんと区別がつくかな?(笑)
 あ、その前に8月9日から注目の韓国映画「ソウォン/願い」が始まりますね。(東京ではシネマカリテ)。シネマ・ジャック&ベティでは9月上映か、ふむふむ。

 「群盗:民乱の時代」、「鳴梁」と大ヒットが続いている韓国時代劇。先週の記事(→コチラ)のコメントでno_tenkiさんがこの2作品の感想を書いて下さいました。ぜひご一読を。

 ※この1週間も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」の掲載はナシ。まさかこのまま終わることはないでしょうね。

           ★★★ Daumの人気順位(8月5日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ブラック・ディール(韓国)  9.6(71)
②おやすみなさいを言いたくて  9.1(20)
③ぼくを探しに  8.8(53)
④少女は自転車に乗って  8.8(33)
⑤ヒックとドラゴン2  8.7(352)
⑥最後まで行く(韓国)  8.6(1202)
⑦フリー・バーズ  8.6(24)
⑧ベルベット・ゴールドマイン  8.5(53)
⑨her/世界でひとつの彼女  8.5(334)
⑩鑑定士と顔のない依頼人  8.4(152)

 今回の新登場は⑦「フリー・バーズ」だけです。アメリカのアニメ。「터키(トキ)」すなわちターキーという韓国題を見て、トルコのことかと思ったら七面鳥。感謝祭にはほとんどがローストされて食べられちゃう運命の七面鳥の中で大統領の特赦(←実際にある)で助かった2羽の七面鳥が感謝祭の食卓から七面鳥をなくすためタイムマシンで感謝祭の始まったピルグリム・ファーザーズの移住直後の1621年へと旅立つ・・・という物語。しかし、昨年の感謝祭前にこのアニメを観たアメリカの子どもたちはその後ロースト・ターキーをおいしく食べたのだろうか? 観た人(日本人)の感想は、「おもしろかった」という人もいれば「残念な映画」という人も。日本公開はなさそう、かな?

     【専門家による順位】

①ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー  8.0(3)
②アンダー・ザ・スキン 種の捕食  7.7(4)
③慶州(韓国) 7.2(7)
④ノンフィクション・ダイアリー(韓国)  7.2(4)
⑤少女は自転車に乗って  7.1(6)
⑥群盗:民乱の時代(韓国)  7.0(9)
⑦グレート・ビューティ  7.0(7)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨イン・シークレット  7.0(1)
⑩マンガで世界を変えようとした男  6.8(7)

 ①「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」だけが今回の新登場。「アベンジャーズ」等マーベル系の宇宙を舞台にヒーローが活躍する。幼少期に地球から誘拐されたピーターは“スター・ロード“と名乗るトレジャーハンターになっていて、無限の力を持つという“オーブ“を入手するが、悪党から追われて逮捕され、最悪の刑務所に収監されてしまう・・・。日本公開は9月13日で、すでにいろんな情報が流されています。韓国題は「가디언즈 오브 갤럭시」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[8月1日(金)~8月3日(日)] ★★★

         先週の「群盗:民乱の時代」を上回る「鳴梁」の大ヒット

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(10)・・鳴梁(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・3,348,961・・・・・・・4,759,187 ・・・・・・・36,834・・・・・・1,586
2(2)・・ヒックとドラゴン 2・・・・・・・・・・・・・7/23 ・・・・・・・・・・・575,102・・・・・・・2,114,591 ・・・・・・・17,148・・・・・・・・703
3(1)・・群盗:民乱の時代(韓国) ・・・・・・7/23 ・・・・・・・・・・・515,645・・・・・・・4,472,306 ・・・・・・・34,717・・・・・・・・654
4(27)・・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・・・7/31・・・・・・459,799・・・・・・・・・582,712 ・・・・・・・・4,929・・・・・・・・539
5(32)・・フリー・バーズ・・・・・・・・・・・・・・・7/31・・・・・・・・・・・・・45,855・・・・・・・・・・62,207・・・・・・・・・・447・・・・・・・・182
6(3)・・猿の惑星:新世紀(ライジング)・・7/10・・・・・・・・・・・・・44,076 ・・・・・・3,981,743 ・・・・・・・31,362・・・・・・・・157
7(8)・・ぼくを探しに ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/24・・・・・・・・・・・・・16,397・・・・・・・・・・46,458 ・・・・・・・・・・363・・・・・・・・・50
8(12)・・海賊:海に行った山賊(韓国) ・・8/06・・・・・・・・・・・・13,553・・・・・・・・・・32,841 ・・・・・・・・・・208・・・・・・・・・24
9(73)・・ある出逢い ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/31 ・・・・・・・・・・・・・6,891・・・・・・・・・・10,333 ・・・・・・・・・・・81・・・・・・・・・39
10(7)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・・6,115・・・・・・・・・・56,408 ・・・・・・・・・・444・・・・・・・・・45
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「鳴梁」の数字がすごい! 先週の「群盗:民乱の時代」もすごかったですけど、それ以上。公開6日目(8月4日)で累積観客500万人達成というのは新記録とのことです。週末の動員数を見ると、先週の「群盗:民乱の時代」が久々の200万人突破だったですが、コチラは驚異の334万人。今朝の「中央日報(日本語版)」では、<映画『鳴梁』、リーダーシップ渇望する韓国社会の自画像>との見出しで社説に書かれている(→コチラ)上、連載コラムの「噴水台」では8月1日の記事(→コチラ)で紹介いたイ・ヨンヒ記者が<李舜臣がチーム長として来たら>という一文(→コチラ.韓国語)を書いています。
 今回の新登場は4・5・8・9位の4作品です。
 4位「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、5位「フリー・バーズ」については上述しました。
 8位「海賊:海に行った山賊」は、「逆鱗」「群盗:民乱の時代」「鳴梁」に続く注目時代劇の4作目です。1392年建国した朝鮮が、高麗の国璽を明に返却した後に新しい国璽をもらえず、1403年まで約10年間国璽がなかったという史実と、フィクションを交えたいわゆるファクション。クジラの襲撃を受けて国璽が消えた(!)という物語とのことですが、アクションだけでなくコメディの要素があるようです。主演はキム・ナムギル。で、ソン・イェジンが女海賊なのか、ふうん。しかし、クジラが呑み込んだ国璽なんて、探そうというのがそもそもムリでしょ(笑)。原題は「해적: 바다로 간 산적」です。
 9位「ある出会い」(仮)はフランスの恋愛映画。作家のエルサ(ソフィー・マルソー)は3人の子どもを抱えた離婚した女性。彼女が出版社関係のパーティで偶然出会った弁護士のピエール(フランソワ・クリュゼ)は、愛する妻や子どもがいる家庭主義の男性。この2人の出会いがその後どのように展開していくのか、それとも・・・。ソフィー・マルソー、今いくつなのかなと思ったら47歳か。見た感じ、昔のことを考えなければ若いです。韓国題は「어떤 만남」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・ぼくを探しに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/24・・・・・・・・・・・・・16,397・・・・・・・・・・・・・・46,458 ・・・・・・・363・・・・・・・・・50
2(27)・・ある出会い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/31・・・・・・・・・・・・・・6,891 ・・・・・・・・・・・・・10,333・・・・・・・・・81・・・・・・・・・39
3(1)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・・6,115 ・・・・・・・・・・・・・56,408・・・・・・・・444・・・・・・・・・45
4(32)・・東京家族(日本)・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/31・・・・・・・・・・・・・・5,983 ・・・・・・・・・・・・・・8,624・・・・・・・・・66・・・・・・・・・45
5(3)・・her/世界でひとつの彼女 ・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・・2,891 ・・・・・・・・・・・・345,581・・・・・・2,818・・・・・・・・・20

 2・4位の2作品が新登場です。
 2位「ある出会い」については前述しました。
 4位「東京家族」は私ヌルボも去年の1月観ました。韓国のネチズンもほとんど8~10点の高評価ですが、それでもチョコッと1点しかつけない人もいるんだよなー。どんな高評価の作品でもこういうヘソマガリの人がいるんだよねー・・・って、自分もそんなことあったな。(「キック・アス」のこと。) 韓国題は「동경가족」です。
コメント (2)
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