ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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ソウル美術館巡りの旅の総括 ①幸運もあって、大きな収穫

2014-08-31 21:19:40 | 韓国旅行の記録
 4泊5日のソウル旅行から昨日帰ってきました。夜遅く羽田を発ち、朝早く金浦から帰る日程だったので、正味は27~29日の3日間です。

 実り多い旅でしたが、とても疲れました。
 「疲れた」といっても、いつもの飲兵衛4人組の旅の場合は「飲み疲れ」ですが、今回は「筋肉疲れ」。3日間の歩数は、27日=30,547歩、28日=31,354歩、29日=25,710歩で計87,611歩。それもかなりの早足で歩きましたからねー。4人組の旅でも私ヌルボは荷物(←ノートPC入り)が重い上、わき見をしたり何かおもしろそうなものを見かけると写真を撮ったりしているので遅れがちになり、皆についていくのがしんどいのですが、今回初めて共に旅をすることになった美術オタクのI氏は「ゆっくり歩くのがつらい」(!)と言うほどの人で、急ぐ場合でなくても階段は1段とばしで力強く上がっていきますから、ついて行くのがタイヘン。2日目からは無理して彼に合わせることはないのだ、という方針にしましたが・・・。

 それはそれとして、今回の旅の中身はというとメインは美術館めぐり。I氏はソウルはほとんど初めてなのにもかかわらず、景福宮には入らずその隣りの国立現代美術館ソウル館見学を迷わず選ぶという人なので、ヌルボも彼に合わせて事前学習をし、現地の案内にあたりました。
 そして行ったのは以下のような所です。

 27日(火) 憲法裁判所敷地内の白松 ※→コチラの過去記事参照
        尹潽善第4代大統領邸宅
        国立現代美術館果川館
[果川市.ソウル大公園内]

 28日(水) 駱山(ナクサン)公園路上美術館、梨花荘(李承晩初代大統領邸宅.現在見学はできない)
        サムスン美術館Leeum
        国立現代美術館徳寿宮館
        ソウル市立美術館

        以下個人行動で、ヌルボは映画鑑賞(鍾街3街ロッテシネマで「鳴梁」)、I氏は国立現代美術館ソウル館、大韓民国歴史博物館

 29日(木) 東大門デザインプラザ(DDP)で開催中の「澗松文華」展[=澗松(カンソン)美術館の作品展]
        仁寺洞の骨董店・ギャラリー等


 ・・・いやあ、こうして見ると私ヌルボ、プランナー&案内人としてなかなかいい仕事をしたなーと自己満足に浸っちゃいます。
 個人的にも、憲法裁判所敷地内の朴珪寿邸址とか、尹潽善第4代大統領邸宅、駱山公園と城壁、梨花荘等々懸案だった所に行って来られたし、DDPも完成後初めて行きました。韓国アニメ「そばの花、運のいい日、春春」は観られなかったものの、初めて韓国のシネコンで話題の大ヒット作「鳴梁」を鑑賞できたし、これだけでも大きな収穫。

 美術関係については、これまでの個人or仲間との旅行では行ったことがなかったところばかり。I氏の説明・解説付きで見学できてとても勉強になりました。今まで何度も行った仁寺洞にも、観光みやげの店ではなく、本格的な画廊や骨董店がこんなにも多いとは思いませんでした。
 今回非常にラッキーだったのは、DDPでちょうど澗松美術館の作品展が開催されていたこと。澗松美術館は金弘道(キム・ホンド)申潤福(シン・ユンボク)の作品等々、国宝・文化財を多数所蔵する私設美術館で、ヌルボも以前から行ってみたかったのですが、毎年5月と10月に各15日間しか開館されないのでこれまで行く機会がありませんでした。それがはからずもDDPで観ることができたのは、まさにヌルボの日頃の行いの賜物といって過言ではありません(??)。
 その澗松美術館の所蔵品のような歴史的な美術作品はこれまでにも若干の知識はありましたが、今回国立現代美術館やサムスン美術館Leeumを見学し、I氏の詳しい解説のおかげもあって現代美術の現在について初めていろいろ知ることとなりました。絵画・彫刻以外の多様な表現形式や作品の持つ思想性、日韓の比較、主な作家と作品等々。翻って、ヌルボがこれまであまり目を向けることがなかった日本の現代美術についても関心がわいてきました。韓国の街で目につく路上のオブジェについては本ブログでも→コチラ等の過去記事で紹介してきましたが、日本の街のオブジェについてももっと注意深く見なければとの思いを深くしました。

 以上が今回の旅のあらまし&総括といったところです。
 今回の旅で、上記以外でラッキーだった点は泊まった所。出発の3日ほど前にネット検索でたまたま見つけたのが鐘閣と鍾路3街からほぼ等距離の清渓川沿いの安ホテル。2人用のオンドル部屋で、4泊で1人当たり1万円。仁寺洞・景福宮・徳寿宮・明洞・東大門等々へも歩いて行ける所だし、近所に食堂はたくさんあるし、ホントに便利! 飛行機代が2万5千円弱だったので、現地での飲食費や交通費、買い込んだ本代等を合わせても総計5万円までいったかどうか?
 これだけ多くの収穫のことを考えると、何日かは残りそうな筋肉痛もなんというものでもありません。(と言いつつも目に涙。)

★見てきた所や見たものいろいろ(日時順)

【朴珪寿(パク・キュス)邸宅址の白松。バックは今なにかと話題の憲法裁判所。】

【ナムジュン・パイクのモニタータワー「多々益善(多いほどよい)」。(国立現代美術館果川館)】

【国立現代美術館徳寿宮館。徳寿宮は過去何度も訪れましたが、この美術館に入ったのは初めてです。】

【駱山公園の一番高い辺りの城壁。】

【過去記事でも紹介した駱山公園のフシギ系造形物。実際はさほどインパクトのあるものではないが、写真の撮り方で印象がずいふん違うということを確認しました。】

【駱山公園の路上美術館の中でとくにいろんなサイトに画像がある花の階段。白い大きな花は実はタイル貼りでした。中国人の若い女性2人も写真を撮っていました。】
 [2019年6月の追記] 一時けっこう有名だった(?)この階段の花の絵は、2016年12月に行った時にはすでになくなっていました。
【サムスン美術館Leeumの屋外展示場。六本木ヒルズにもあるルイーズ・ブルジョアの巨大蜘蛛「Maman」があると思っていたら、しばらく前からインドの彫刻家アニッシュ・カプーアの「Tall Tree and the Eye」と「Sky Mirror」に代わっていたのですね。】
 
【東大門デザインプラザ(DDP)の「澗松文華」展会場出口には申潤福の「美人図」が・・・。この眼差しが魅力的。】

【これも「澗松文華」展。国宝270号の青磁母子猿形硯滴(すずりの水差し)。「東亜日報(日本語版)」には「高麗時代の美的感受性の極限を物語る」と書かれていました。】

【あ、1つ忘れてました。大学路のソウル大師範学部付設女子中学校前の路上オブジェです。】


ソウル美術館巡りの旅の総括 ②元タルトンネ・駱山公園の路上美術館
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