下の写真は私ヌルボお気に入りのマグカップです。数年前、初めてソウルの国立中央博物館に行った時にミュージアム・ショップで購入した物です。
【お値段も手ごろだったし・・・。】
カップの図柄の、上を向いた猫の姿と毛色の形がなんとなく気に入って買ったのですが、その後韓国の名画集のような本を見ていて、これが卞相璧(변상벽.ピョン・サンビョク.1730~?)(변상벽.ピョン・サンビョク.1730~?)の「猫雀図(묘작도)」という有名な絵に描かれている猫を図案化したものだということを知りました。
【卞相璧「猫雀図」。木に登っている子猫と下の親猫の目が合っている。】
この絵は国立中央博物館にあり、大きさも97.3X43.0㎝。しかし訪れた時は睡眠不足でボーッとしていたためか見た記憶がありません。
さて、この卞相璧ですが、韓国のウィキによれば英祖の御眞(肖像)製作にも関わった絵師で、ネコと鶏を巧みに描き、<卞猫(변묘)>や<卞鷄(변계)>と言われたとか。
卞相璧の描いたネコの絵には、他に下の「菊庭秋猫(국정추묘)」等たくさんあります。
【卞相璧「菊庭秋猫」。いい雰囲気の絵です。】
卞相璧について少し探索していくと、<내가 만난 그림, 내가 만난 세상(私が出会った絵、私が出会った世の中)>という韓国サイトの中に、<조선시대 고양이 그림(朝鮮時代ネコの絵)>という記事がみつかりました。
この記事で紹介されているネコの絵の中に、卞相璧より15歳年下の金弘道(김홍도.キム・ホンド.1745~?)の作品「黄猫弄蝶」もありました。「シルム」などを描いた「檀園風俗図帖」で有名で、ドラマ「風の絵師」にも出てきましたね。
【金弘道「黄猫弄蝶」。民画とは別の魅力。】
檀園・金弘道、「風の絵師」でムン・グニョンが演じた恵園・申潤福(신윤복.シン・ユンボク. 1758~?)・・・)とともに<三園>と称された吾園・張承業(장승업.チャン・スンオプ1843~97)も「猫雀図」を描いてます。彼は映画「酔画仙」の主人公。時代的には金弘道の1世紀後なんですね。
【張承業「猫雀図」(部分)。お決まりの画題? タッチは卞相璧とかなり違う感じ。】
ウィキの金弘道の説明文中に金得臣(김득신.キム・トゥクシン.1754~1822)の名が出てきました。金弘道・申潤福とともに<朝鮮三大風俗画家>とされるそうです。
その金得臣の「破寂図(파적도)」はオモシロイですね。ネコがヒヨコをくわえて逃げていきます。親鶏は敢然と追っかけます。他のヒヨコたちは気絶しちゃってるようですよ。キセルを持ったオジサンもあたふたしてます。
【金得臣「破寂図」。上掲の韓国サイトに拡大図があります。】
※この「破寂図(파적도)」は澗松美術館(간송미술관)所蔵。この美術館には他にも数多くの優れた美術・工芸品がたくさんあります。金弘道や申潤福の風俗画もあります。ぜひ行ってみたいと思いますが、開館は1年の中で5月と10月に2週間のみ、ということで都合がつきません。
→ 「東亜日報(日本語)」でも紹介されています。
【お値段も手ごろだったし・・・。】
カップの図柄の、上を向いた猫の姿と毛色の形がなんとなく気に入って買ったのですが、その後韓国の名画集のような本を見ていて、これが卞相璧(변상벽.ピョン・サンビョク.1730~?)(변상벽.ピョン・サンビョク.1730~?)の「猫雀図(묘작도)」という有名な絵に描かれている猫を図案化したものだということを知りました。
【卞相璧「猫雀図」。木に登っている子猫と下の親猫の目が合っている。】
この絵は国立中央博物館にあり、大きさも97.3X43.0㎝。しかし訪れた時は睡眠不足でボーッとしていたためか見た記憶がありません。
さて、この卞相璧ですが、韓国のウィキによれば英祖の御眞(肖像)製作にも関わった絵師で、ネコと鶏を巧みに描き、<卞猫(변묘)>や<卞鷄(변계)>と言われたとか。
卞相璧の描いたネコの絵には、他に下の「菊庭秋猫(국정추묘)」等たくさんあります。
【卞相璧「菊庭秋猫」。いい雰囲気の絵です。】
卞相璧について少し探索していくと、<내가 만난 그림, 내가 만난 세상(私が出会った絵、私が出会った世の中)>という韓国サイトの中に、<조선시대 고양이 그림(朝鮮時代ネコの絵)>という記事がみつかりました。
この記事で紹介されているネコの絵の中に、卞相璧より15歳年下の金弘道(김홍도.キム・ホンド.1745~?)の作品「黄猫弄蝶」もありました。「シルム」などを描いた「檀園風俗図帖」で有名で、ドラマ「風の絵師」にも出てきましたね。
【金弘道「黄猫弄蝶」。民画とは別の魅力。】
檀園・金弘道、「風の絵師」でムン・グニョンが演じた恵園・申潤福(신윤복.シン・ユンボク. 1758~?)・・・)とともに<三園>と称された吾園・張承業(장승업.チャン・スンオプ1843~97)も「猫雀図」を描いてます。彼は映画「酔画仙」の主人公。時代的には金弘道の1世紀後なんですね。
【張承業「猫雀図」(部分)。お決まりの画題? タッチは卞相璧とかなり違う感じ。】
ウィキの金弘道の説明文中に金得臣(김득신.キム・トゥクシン.1754~1822)の名が出てきました。金弘道・申潤福とともに<朝鮮三大風俗画家>とされるそうです。
その金得臣の「破寂図(파적도)」はオモシロイですね。ネコがヒヨコをくわえて逃げていきます。親鶏は敢然と追っかけます。他のヒヨコたちは気絶しちゃってるようですよ。キセルを持ったオジサンもあたふたしてます。
【金得臣「破寂図」。上掲の韓国サイトに拡大図があります。】
※この「破寂図(파적도)」は澗松美術館(간송미술관)所蔵。この美術館には他にも数多くの優れた美術・工芸品がたくさんあります。金弘道や申潤福の風俗画もあります。ぜひ行ってみたいと思いますが、開館は1年の中で5月と10月に2週間のみ、ということで都合がつきません。
→ 「東亜日報(日本語)」でも紹介されています。
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