最近韓国の人気漫画家カンプルの「あなたを愛しています」を読みました。映画化されて今年2月から韓国で公開、200万人を超すヒットとなっています。
そして申京淑の小説「オンマをお願い」。1つ前の記事で書いたように、アメリカでも刊行されて、韓国で再び大きな話題となっています。
私ヌルボ、この2つの作品の共通点にふと気づきました。
主要登場人物が、字の読み書きができないことです。
「あなたを愛しています」では、毎日夜明け前、オートバイで牛乳配達をしている70代後半のキム・マンソク老人が、同じ時刻に古紙回収のリヤカーを引いているソン氏という同年輩の女性に好意を持ち、ストレートな表現が性に合わないマンソクは苦労してラブレターらしき手紙を書いてソン氏に手渡すのですが、ソン氏はそれが読めず、別の老人男性に頼んで読んでもらうのです。(その後、ソン氏は字を教わりはじめます。)
ソン氏は江原道寧越(ヨンウォル)郡のスラリ峠という山奥の寒村の出身で、ちゃんとした教育を受けないまま男と一緒にソウルに出てきた女性です。
※カンプル氏、実際にスラリ峠の現地に行って実在の家をそのまま描いていたんですね。→コチラのブログ参照。(このブログやってる人も相当のオタクかも・・・。)
「オンマをお願い」の方は、冒頭、全羅北道の実家の老父母がソウルで家庭を持つ息子・娘たちを訪ねて上京するのですが、ソウルの地下鉄の雑踏の中で老母が行方不明になってしまいます。子どもたちはビラを配るなど必死で探すのですが、なかなか見つからない大きな要因は、年老いたお母さんが読み書きができないことです。
そういえば、2002年韓国で大ヒットした映画「おばあちゃんの家(原題:家へ)」も、ソウルの孫が母親と訪れた村は忠清北道永同郡の山村で、おばあちゃんは口が聞けない障碍者であるばかりか、読み書きもできない非識字者でした。(「おばあちゃんの家」の内容は→コチラ。)
上記3つの小説・漫画・映画はどれも読み書きができないことが作品の大きな要素になっています。ただ、日本人であるヌルボとしては、そのことが大きく問題化されているというより、むしろ自然に描かれていることが心に引っかかりました。それだけ韓国社会では読み書きができない人がめずらしい存在ではないのか・・・。
3作品で共通するのは、読み書きができない登場人物が地方の寒村の、貧しい農家の、あるいは農家出身の年老いた女性ということ。そのあたりに、韓国社会のなにがしかが反映されていると思われます。
(「あなたを愛しています」のソン氏の場合、彼女は名前すらつけられていず、ソウル上京の後も、ずっと自分でも他者からも、ただ「ソン氏」で通ってきました。これもオドロキでした。)
・・・ということで、韓国の識字について少し調べてみました。
(続きは→コチラ。)
そして申京淑の小説「オンマをお願い」。1つ前の記事で書いたように、アメリカでも刊行されて、韓国で再び大きな話題となっています。
私ヌルボ、この2つの作品の共通点にふと気づきました。
主要登場人物が、字の読み書きができないことです。
「あなたを愛しています」では、毎日夜明け前、オートバイで牛乳配達をしている70代後半のキム・マンソク老人が、同じ時刻に古紙回収のリヤカーを引いているソン氏という同年輩の女性に好意を持ち、ストレートな表現が性に合わないマンソクは苦労してラブレターらしき手紙を書いてソン氏に手渡すのですが、ソン氏はそれが読めず、別の老人男性に頼んで読んでもらうのです。(その後、ソン氏は字を教わりはじめます。)
ソン氏は江原道寧越(ヨンウォル)郡のスラリ峠という山奥の寒村の出身で、ちゃんとした教育を受けないまま男と一緒にソウルに出てきた女性です。
※カンプル氏、実際にスラリ峠の現地に行って実在の家をそのまま描いていたんですね。→コチラのブログ参照。(このブログやってる人も相当のオタクかも・・・。)
「オンマをお願い」の方は、冒頭、全羅北道の実家の老父母がソウルで家庭を持つ息子・娘たちを訪ねて上京するのですが、ソウルの地下鉄の雑踏の中で老母が行方不明になってしまいます。子どもたちはビラを配るなど必死で探すのですが、なかなか見つからない大きな要因は、年老いたお母さんが読み書きができないことです。
そういえば、2002年韓国で大ヒットした映画「おばあちゃんの家(原題:家へ)」も、ソウルの孫が母親と訪れた村は忠清北道永同郡の山村で、おばあちゃんは口が聞けない障碍者であるばかりか、読み書きもできない非識字者でした。(「おばあちゃんの家」の内容は→コチラ。)
上記3つの小説・漫画・映画はどれも読み書きができないことが作品の大きな要素になっています。ただ、日本人であるヌルボとしては、そのことが大きく問題化されているというより、むしろ自然に描かれていることが心に引っかかりました。それだけ韓国社会では読み書きができない人がめずらしい存在ではないのか・・・。
3作品で共通するのは、読み書きができない登場人物が地方の寒村の、貧しい農家の、あるいは農家出身の年老いた女性ということ。そのあたりに、韓国社会のなにがしかが反映されていると思われます。
(「あなたを愛しています」のソン氏の場合、彼女は名前すらつけられていず、ソウル上京の後も、ずっと自分でも他者からも、ただ「ソン氏」で通ってきました。これもオドロキでした。)
・・・ということで、韓国の識字について少し調べてみました。
(続きは→コチラ。)
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