9月の韓国旅行の時、ロッテモール金浦空港内の永豊文庫で「[日本語]ワタンカ!!」という漫画本(日本語学習書?)を買ってきました。
帰ってから調べてみると「와탕카!!(ワタンカ!!)は2004年からフォーカス新聞に連載された人気漫画で、その後2008年7月英語版刊行に続いて2009年11月のみの日本語版が刊行されたということです。([台湾語]もあるみたい。)
この本は、75編の作品の各々が4ページで構成されています。セリフが複雑でなく、絵を見ればわかる初心者でもわかりやすい作品を選んでいます。またポイントとなる単語や表現は、横の欄で説明。ハングルの原文は、本の後の方に別にまとめて載せています。
また日本人声優が直接演技して録音したというMP3 CDが付いていて、「鮮やかな日本の口語を身につけることができる!」というフレコミになっています。
【ポイントになる日本語の言い回しはこのような形で詳しく説明。】
全体的にフォーマルな場面設定が少なく、怒鳴ったりしている場面等も多いので、はたして実用にどこまで役に立つのか、との疑問もなきにしもあらず。上の例の「ガキじゃあるまいし!」なんて、韓国人が日本人にどういう場面で使うのでしょうか? まあ韓国にも教科書的日本語には飽き足らない日本語オタクは相当数いるでしょうから、そういう人がターゲットかも。(そういえば、私ヌルボも以前憶えた「そんなことは道を歩いてるワン公だって知ってるぞ!」という韓国語をまだ実地で使ったことがないなー。たぶんこれからも・・・?)
内容的に日本人には理解がむずかしいものも避けられているようで、わかりやすくおもしろいです。韓国語学習者にもそれなりに勉強になります。しかし、それ以上に韓国のフツーの人たちの生活や物の考え方、感じ方がわかるという利点があり、まさに一挙 両得以上!
作者はキム・ソクチュ(김석주)、画は同じ公州専門大学漫画芸術科出身のチョン・ピリョン(정필용)です。
そして、この自然な日本語口語への翻訳はどういう人が担当したのかと思ったら、ソウル大学言語教育院日本語教育部長(今も?)の稲川右樹先生という方でした。
この本の中の1編を紹介しますが、その前に「와탕카」という書名の意味について。90年代、ドラマ「ソウルの月」の花札のシーンで、いい札が出た時に「バンザイ(만세)!」とか「よし(지화자)!」とかの意味でこの言葉を使ったことに由来するそうです。そのさらに元は、アメリカ・インディアンの伝説的な戦士Tatanka-iyotankaの名前から・・・という説も見つけましたが、ホントかな?
続きでは、韓国語のオリジナルの作品を少し紹介します。
面白そうな漫画ですね。まだ、あるのかな。読んでみたくなりました