<広告の天才>といわれるイ・ジェソクさんですが、仕事のメインは商品の宣伝等の商業広告ではなく、公的機関のキャンペーン等です。1つ前の記事では、警察関係を中心に紹介しました。
今回はまず前の記事の最後に予告編として載せた下の画像から。
ソウルのリピーター旅行者は景福宮の東側に隣接する国立現代美術館ソウル館のことをどれくらいご存知でしょうか? 保安・防諜機関の軍機務司令部と軍ソウル地区病院があった場所に建設され、開館したのが2013年11月。上の巨大なモナリザのヌードの寝姿は、その工事中のフェンスに描かれたものです。ということなので、現在は見られません。頬っぺたが赤みをさしているのがミソですね。あ、手前の2本の木は作り物だそうです。(笑)
そのフェンスには、モナリザ以外にも過去の名画でおなじみの顔がいろいろ描かれていました。
これはボッティチェッリ「ヴィーナスの誕生」のヴィーナス。髪型を(湯上りのように?)少し変えてますが・・・。
ミケランジェロ「ダヴィデ像」と、ゴッホ「渦巻く青い背景の中の自画像」。
モナリザはここにも・・・。フェンスの下に足も見えていますよ。しかし、右の女性の顔はほとんどの人は見覚えがないのでは? 18世紀後期~19世紀初期の朝鮮の絵師申潤福(シン・ユンボク)の「美人図」です。 申潤福はSBSのドラマ「風の絵師」(2008)でムン・グニョンが演じてましたね。映画「美人図」(2008)も申潤福を男装の女性という設定で描いていました。
国立現代美術館ソウル館の工事用フェンスはとりあえずここまで。韓国のブログ記事等を見ると「何だ? セックス博物館か?」という反応もあったようですが、道行く人の目を奪ったのは当然でしょう。
次に景福宮から世宗大路を南下。世宗大王像の前です。
巨大な刷毛。毛の部分が植物になっています。2015年植樹の日(4月5日)に向けて山林庁の「세상을 녹색으로(世界を緑に)」という標語とともにイ・ジェスクさんが作った造形物です。→コチラの記事(韓国語)には「多くの人の関心を集めていた」が、「わずか3日間の展示期間で製作費用が5千万ウォンかかったというのが残念」とありました。
世宗大路をさらに南へ。
おなじみの李舜臣像ですが、2010年11~12月40日間にわたって修理・補強作業をしたのですね。高さ6.5m重さ8トンという銅像を大型クレーンで外して・・・。ではその間台座の上はどうなっていたかというと・・・。
板で囲まれた箱状のモノが代わりに置かれました。そこに示されている文字は・・・。
「탈의 중(脱衣中」です。
いやあ、これはソウルの人たちも見慣れた李舜臣像以上に注目したでしょうね。
※この作業の過程はイ・ジェソク広告研究所のサイト(→コチラ)の写真参照。
李舜臣像からさらに南、ソウル広場の南東の道路の安全地帯に、2014年11月下のような造形物がありました。これもイ・ジェソクさんによるものです。
これも横10m高さ3mと、けっこう大きい物です。「ARISU(아리수)」というのは、2015年からソウル全域に供給される高度浄水処理された水道水のことで、ソウル市上水道事業本部が命名した<大きな水>という意味の韓国語とのことです。(・・・ということは、そのまま飲んでも大丈夫、になってる?)
さて、ここまでいろいろ紹介したイ・ジェソクさんの作品はどれも現在は見ることができないものばかりです。
ところが、ソウル広場からすぐの所に今も見られる造形物があるのです。
場所はソウル市庁の東側の武橋路を北に少し行って右。昨年4月ソウルに行った時、北倉洞で飲んで宿に帰る途中目に留まって取った写真が左です。(酔っていたので?ピントがイマイチ。) 昼間のようす(右)は<DAUM地図>のロードビューから加工しました。
大きな植木鉢の上で子供が空に向かって両手を広げているこの造形物の名は「Child Pot」。2014年5月に緑の傘子供財団(초록우산 어린이재단)という団体が安全が脅かされている現代の子供たちを守り、健康で幸福に育つことを願って当財団のビルの前に設立したもので、2014年5月20日の除幕式には全国後援会会長の俳優チェ・ブラムさん等とともにイ・ジェソクさんも広報大使として参席し、財団の幹部や保育園児たちの前で挨拶したそうです。
今回は以上でひと区切り。このシリーズ、当初は2回で終わるつもりだったのが、その後次々にいろいろ見つかったのでもっと続けることにしました。
次回はメッセージ性の強いものを中心に紹介する予定です。
☆おまけ。国立現代美術館ソウル館の工事用フェンスには次のような外国人の人たちの驚く顔の数々も・・・。「Is It Realy Korea?」等のラクガキ(?)がフェンスに書かれています。
→ <‘広告の天才’イ・ジェソクの奇抜な広告アートの数々[その3]>
今回はまず前の記事の最後に予告編として載せた下の画像から。
ソウルのリピーター旅行者は景福宮の東側に隣接する国立現代美術館ソウル館のことをどれくらいご存知でしょうか? 保安・防諜機関の軍機務司令部と軍ソウル地区病院があった場所に建設され、開館したのが2013年11月。上の巨大なモナリザのヌードの寝姿は、その工事中のフェンスに描かれたものです。ということなので、現在は見られません。頬っぺたが赤みをさしているのがミソですね。あ、手前の2本の木は作り物だそうです。(笑)
そのフェンスには、モナリザ以外にも過去の名画でおなじみの顔がいろいろ描かれていました。
国立現代美術館ソウル館の工事用フェンスはとりあえずここまで。韓国のブログ記事等を見ると「何だ? セックス博物館か?」という反応もあったようですが、道行く人の目を奪ったのは当然でしょう。
次に景福宮から世宗大路を南下。世宗大王像の前です。
巨大な刷毛。毛の部分が植物になっています。2015年植樹の日(4月5日)に向けて山林庁の「세상을 녹색으로(世界を緑に)」という標語とともにイ・ジェスクさんが作った造形物です。→コチラの記事(韓国語)には「多くの人の関心を集めていた」が、「わずか3日間の展示期間で製作費用が5千万ウォンかかったというのが残念」とありました。
世宗大路をさらに南へ。
おなじみの李舜臣像ですが、2010年11~12月40日間にわたって修理・補強作業をしたのですね。高さ6.5m重さ8トンという銅像を大型クレーンで外して・・・。ではその間台座の上はどうなっていたかというと・・・。
板で囲まれた箱状のモノが代わりに置かれました。そこに示されている文字は・・・。
いやあ、これはソウルの人たちも見慣れた李舜臣像以上に注目したでしょうね。
※この作業の過程はイ・ジェソク広告研究所のサイト(→コチラ)の写真参照。
李舜臣像からさらに南、ソウル広場の南東の道路の安全地帯に、2014年11月下のような造形物がありました。これもイ・ジェソクさんによるものです。
これも横10m高さ3mと、けっこう大きい物です。「ARISU(아리수)」というのは、2015年からソウル全域に供給される高度浄水処理された水道水のことで、ソウル市上水道事業本部が命名した<大きな水>という意味の韓国語とのことです。(・・・ということは、そのまま飲んでも大丈夫、になってる?)
さて、ここまでいろいろ紹介したイ・ジェソクさんの作品はどれも現在は見ることができないものばかりです。
ところが、ソウル広場からすぐの所に今も見られる造形物があるのです。
大きな植木鉢の上で子供が空に向かって両手を広げているこの造形物の名は「Child Pot」。2014年5月に緑の傘子供財団(초록우산 어린이재단)という団体が安全が脅かされている現代の子供たちを守り、健康で幸福に育つことを願って当財団のビルの前に設立したもので、2014年5月20日の除幕式には全国後援会会長の俳優チェ・ブラムさん等とともにイ・ジェソクさんも広報大使として参席し、財団の幹部や保育園児たちの前で挨拶したそうです。
今回は以上でひと区切り。このシリーズ、当初は2回で終わるつもりだったのが、その後次々にいろいろ見つかったのでもっと続けることにしました。
次回はメッセージ性の強いものを中心に紹介する予定です。
☆おまけ。国立現代美術館ソウル館の工事用フェンスには次のような外国人の人たちの驚く顔の数々も・・・。「Is It Realy Korea?」等のラクガキ(?)がフェンスに書かれています。
→ <‘広告の天才’イ・ジェソクの奇抜な広告アートの数々[その3]>
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