ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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[馬鹿でかい手とか、魚とか、カニとか・・・] 韓国のびっくりオブジェのいろいろ② 《巨大系》

2013-03-21 18:45:48 | 韓国の路上芸術・びっくりオブジェ等
 3つ前の記事で、「韓国のびっくりオブジェ」を5種類に分類して紹介しました。
 その1つが「巨大系」です。

 そもそも、私ヌルボが韓国の「巨大系」オブジェに注目したきっかけは、韓国国営放送KBSの日々の放送終了時に「愛国歌」とともに映される映像の一部を見たことでした。下の画像です。

      
        【海から巨大な手が突き出ています。指先のカモメは本物ですけど。】

 動画は→コチラで見ることができます。韓国の名所や、韓国人スポーツ選手の活躍が盛り込まれています。

 最初にこれを見た時、どこの何か全然わかりませんでした。「海」「巨大な手」「KBS」等の韓国語で画像検索したりしてやっとわかりました。
 正東津などとともに東海岸の代表的な日の出の名所、浦項市の虎尾串(ホミゴッ)の日の出公園(へマジ公園)にある造形物相生の手(상생의 손)」です。2000年のミレニアムを記念して建てられました。

          
    【指の間に太陽が入っている時をねらって撮っているところがミソ。】

 高さ8.5m、重さ18トン。すべて青銅で作られています。ドラマ「勝手にしやがれ」の撮影地にもなったそうです。

          
    【陸側の日の出広場にある左手と一対になっています。左手の方は高さ5.5m、重さは13トン。】

       
    【KBS1テレビの人気番組「韓国人の食卓」で浦項を訪れたチェ・ブラムさん。(2011年11月)】

 2011年11月のKBS1テレビ「韓国人の食卓」でチェ・ブラムさんが浦項を訪れた時も、番組の導入部ではこの像をバックに語っていました。新しいわりには、すでに広く知れ渡っているようです。

 この「巨大系」はさらに「アート系」と「非アート系」に大別されます。一応、ですが。(「具象系」と「抽象系」で分けた方がいいかな?)
 前の記事で紹介した仁川国際空港の巨大オブジェや、興国生命ビル前の巨大オブジェはいずれも「アート系」です。
 この「相生の手」は「アート系」なんでしょうが、その大きさと形態から、初めて見る人は芸術性を感じる以前にギョッ!と驚くのではないでしょうか?
 総じて韓国のアートは、内に向かう傾向のある日本のアートに比べると外に突出するようなものが多いように思われます。

 さて、この浦項市といえば九龍浦(クリョンポ)のカアメギ(과메기)が特産として知られています。上記「韓国人の食卓」でも第一に紹介していましたが、サンマの干物のことです。本来はニシンの干物だったのですが近年ではほぼ姿を消したそうです。

    
       【何の魚の尾なのか、よくわかりません。】

 このサンマの尾もなかなかの迫力ですね。高さが10mというこの造形物は、2009年4月浦項市が3億ウォンを投じて浦項空港から市内へと続く空港三叉路に設置した「銀色の豊漁(은빛풍어)」です。しかし「サバだかサンマだかクジラだかわからない」等々の疑問や非難の声が地元からあったようです。たしかにサンマの尾はもっと鋭角に尖ってたはず。
 この造形物は全国から公募して選定されたそうですが、芸術性という点ではいかがなものでしょうか?

 東海岸方面の特産関係の造形物では、ズワイガニ(대게)もよく知られています。
 海岸沿いの国道7号線を浦項から北へ<DAWMロードビュー>を利用して仮想ドライブすると、盈徳(ヨンドク)にもカニの造形物はいろいろありますが、それは端折って慶尚北道北端の蔚珍(ウルチン)。

    
       【ネット上で仮想ドライブ。前方右に何か異様なものが見えるぞ・・・。】

     
       【バルタン星人の襲来、ではなくてズワイガニの造形物。】

 今まさに海から上陸! ・・・ということで、状況によっては仰天しますね。

        
  【これも蔚珍の鳳坪三叉路。盈徳~蔚珍一帯は至るところカニの造形物が溢れているようです。】

 郷土の特産物の宣伝ということで、芸術からは遠ざかっていきますが、同様の趣旨の巨大造形物の代表的なものが下の写真。

         
   【見上げるばかりの高麗人参造形物。忠清南道錦山郡。】

 江華島と並んで高麗人参で知られる忠清南道錦山郡。蔚珍や盈徳でズワイガニ祭が開かれるように、ここでは人参祭が開かれます。そこの巨大なモニュメントは高さ15m

 ますます芸術から離れます。
 江原道の内陸部。九切里駅~アウラジ駅間の廃線になった線路を走る全長7キロのレールバイクは観光客に人気で、私ヌルボのサークル仲間にも行った人たちがいます。

 そのアウラジ駅には、その地の清流に生息するオルムチという魚をかたどった「cafeオルムチの誘惑(어름치의 유혹)」というカフェがあります。

     
         【こんな建物をよく造ったものです。「2尾」が並んでいます。】

 一方、レールバイクの出発点九切里駅には「キリギリスの夢(여치의 꿈)」というカフェが。なぜキリギリスなのかはよくわかりません。
 どちらも写真だけでもびっくり。

     
   【バッタ(메뚜기)じゃなくてキリギリス(여치)。紛らわしいなー。1階がパスタ専門店で2階がカフェ。】

 アート系よりも宣伝用の造形物の方が、人目を引くことが第一に作られているため、びっくりするものが多いですね。

 このシリーズ、次はいつになるかヌルボ本人もわからず、です。あしからず。

※この後の<韓国のびっくりオブジェ>関係記事[2014年5月16日の追記]
 →<韓国旅行中に見た街のモニュメント等>
 →<[高い所に座ったり、空中を歩いたり・・・] 韓国のびっくりオブジェのいろいろ③《フシギ系》>

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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その像は (前川健一)
2013-03-22 01:02:28
 錦山群の像のタイトルは、「親子のつれション」
返信する
おそらく・・・ (ヌルボ)
2013-03-25 01:09:48
実は私も内心同じようなことを思いました。(笑)

たぶん、これを見た人の何割かはそう見るのではないでしょうか?
返信する

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