韓国語を自然な日本語にするのも苦心しているレベルなので、日本語を自然な韓国語にするのははるかにむずかしいのはいうまでもありません。自然でなくても相手に意味が通じる韓国語を話したり書いたりするのでさえ大変なのに・・・。
私ヌルボ、以前中級レベルの韓国語の講習で教わった「自然な韓国語にするコツ」で憶えているのは次の2点です。
①日本語が名詞に重点を置くのに対して、韓国語では用言に重点がおかれる。
たとえば、日本語では「今日はいい天気ですね」というのを、韓国では「今日は天気がいいですね」という。
②韓国語の表現は直接的で明快。日本人はよく「私は彼が間違ってると思います」という言い方をするが、韓国人は「彼が間違っています」とストレートに言う。日本人が「私もそう思います」と言うのを、韓国人は「マジャヨ(맞아요.その通りです)」という。
まあそんな程度で、あとは漢字の多くが日韓共通であり、文法も似通っているのをいいことに、日本語をアタマの中で韓国語にほぼそのまま置きかえてしゃべったり書いたりしている状態。
しかし、たまに韓国の新聞や本等を読んでいて「これが韓国語らしい表現なのか」とほんの少しステップアップしたように思うこともないではありません。
で、そんな「韓国語らしい表現」といえば昨年暮れに通販で購入した韓国本が大正解でした。
タイトルは「일본어 번약 스킬(日本語翻訳スキル)」。 文字通り日本語の訳し方についてのテキストなのですが、ポイントは「いかに自然な韓国語に訳すか」ということ。したがって、(ヌルボのような)日本人の韓国語学習者にとってもおおいに勉強になるというわけです。
このテキストは、名詞・動詞・形容詞・副詞等々の品詞別の他に、慣用句の訳し方についても多くの例を載せています。ほかにも実践翻訳にもかなりのページを割くなど、多岐にわたって緻密に構成されています。
そしてヌルボがとくに注目したのが<韓国人がしばしば犯すミス>という項目。つまり日本人が韓国語を韓国語っぽい日本語に訳してしまうのと同様に、韓国人が日本語を日本語っぽい韓国語に訳してしまいがちだということで、その例を8つあげています。
それぞれ、原文を掲げた後にまず直訳的な「一般翻訳」を提示し、最後に推奨の韓国語らしい「代案翻訳」を載せるという形式になっています。
①漢字熟語をそのまま音訳してはダメ。
同じ漢字でも日韓で意味が違うものはけっこうありますからねー。
また、通じないことはないが微妙にニュアンスが違う言葉ももちろんたくさん。ほかのページを見ると、たとえば次のような例が載っていました。
・気力(기력)だけで走りぬけた。→精神力(정신력)
・即戦力となる労働者(즉전력이 되는 노동자) →実戦能力を持った勤労者(실전 능력을 갖춘 근로자)
・動画(동화)を作成(작성)する。→動映像(동영상)・製作(제작)
・向上心(향상심)→開発精神(개발 정신)
②日韓の進行形表現の違いを区別せず「~고 있다」と直訳しないこと。
この微妙な違い、去年も「初級を卒業した人のための韓国語文法」で学習したんだけどなー。「가방이 열렸어요.」(カバンが開いています。)、「옷에 껌이 붙넜어요.」(服にガムがついています。)等々。・・・しかし、あいかわらず苦手。
③受け身表現を乱発しないように。
韓国では「피동표현(被動表現)」というのですね。
④二重否定を乱発しないこと。
昔、韓国語学習を始めた頃のテキストには「~않으면 안된다」が先に載っていて、がんばって覚えた後に「~야 한다」が出てきて肩すかしをくらったことがありました。
⑤日本式の敬語表現をそのまま翻訳しないこと。
これも韓国では「대우표현(待遇表現)」といいます。韓国式の敬語の方がシンプルでわかりやすいかも。
⑥終助詞の「よ」を「요」と錯覚しないように。
日本人も錯覚しがち。
⑦「この国」、「わが国」を「이 나라」「우리 나라」と機械的に訳さず、どの国を指すのか明確に表示して誤解のないように訳す。
日本人が韓国に行って「ウリマル」なんて言ったらややこしくなりそう。
⑧格助詞「は」を「는(은)」「が」「가(이)」とそのまま訳してはダメ!
「トイレはどこですか?」は「화장실이 어디예요?」ですね。
以上ですが、読んで思ったのは、やっぱり意味が明快だということ。したがって、これも以前教わったことですが、極力わかりやすい日本語に直した上で韓国語に直すとよいということ。
しかし、韓国語は表現がストレートということは、日本に向けての(「反日的な」といわれる)政治的な意見・主張も、その内容のみならず韓国語の特性もあって強度が増幅されているといえるでしょうね。
※この本の宣伝動画があったので、貼っておきます。
速すぎてわからないよ~(笑) 読んでちゃダメ。瞬間的に見る!のかな?
自分のペースで読める<yes24>のこの本のページは→コチラ。
私ヌルボ、以前中級レベルの韓国語の講習で教わった「自然な韓国語にするコツ」で憶えているのは次の2点です。
①日本語が名詞に重点を置くのに対して、韓国語では用言に重点がおかれる。
たとえば、日本語では「今日はいい天気ですね」というのを、韓国では「今日は天気がいいですね」という。
②韓国語の表現は直接的で明快。日本人はよく「私は彼が間違ってると思います」という言い方をするが、韓国人は「彼が間違っています」とストレートに言う。日本人が「私もそう思います」と言うのを、韓国人は「マジャヨ(맞아요.その通りです)」という。
まあそんな程度で、あとは漢字の多くが日韓共通であり、文法も似通っているのをいいことに、日本語をアタマの中で韓国語にほぼそのまま置きかえてしゃべったり書いたりしている状態。
しかし、たまに韓国の新聞や本等を読んでいて「これが韓国語らしい表現なのか」とほんの少しステップアップしたように思うこともないではありません。
で、そんな「韓国語らしい表現」といえば昨年暮れに通販で購入した韓国本が大正解でした。
タイトルは「일본어 번약 스킬(日本語翻訳スキル)」。 文字通り日本語の訳し方についてのテキストなのですが、ポイントは「いかに自然な韓国語に訳すか」ということ。したがって、(ヌルボのような)日本人の韓国語学習者にとってもおおいに勉強になるというわけです。
このテキストは、名詞・動詞・形容詞・副詞等々の品詞別の他に、慣用句の訳し方についても多くの例を載せています。ほかにも実践翻訳にもかなりのページを割くなど、多岐にわたって緻密に構成されています。
そしてヌルボがとくに注目したのが<韓国人がしばしば犯すミス>という項目。つまり日本人が韓国語を韓国語っぽい日本語に訳してしまうのと同様に、韓国人が日本語を日本語っぽい韓国語に訳してしまいがちだということで、その例を8つあげています。
それぞれ、原文を掲げた後にまず直訳的な「一般翻訳」を提示し、最後に推奨の韓国語らしい「代案翻訳」を載せるという形式になっています。
①漢字熟語をそのまま音訳してはダメ。
同じ漢字でも日韓で意味が違うものはけっこうありますからねー。
また、通じないことはないが微妙にニュアンスが違う言葉ももちろんたくさん。ほかのページを見ると、たとえば次のような例が載っていました。
・気力(기력)だけで走りぬけた。→精神力(정신력)
・即戦力となる労働者(즉전력이 되는 노동자) →実戦能力を持った勤労者(실전 능력을 갖춘 근로자)
・動画(동화)を作成(작성)する。→動映像(동영상)・製作(제작)
・向上心(향상심)→開発精神(개발 정신)
②日韓の進行形表現の違いを区別せず「~고 있다」と直訳しないこと。
この微妙な違い、去年も「初級を卒業した人のための韓国語文法」で学習したんだけどなー。「가방이 열렸어요.」(カバンが開いています。)、「옷에 껌이 붙넜어요.」(服にガムがついています。)等々。・・・しかし、あいかわらず苦手。
③受け身表現を乱発しないように。
韓国では「피동표현(被動表現)」というのですね。
④二重否定を乱発しないこと。
昔、韓国語学習を始めた頃のテキストには「~않으면 안된다」が先に載っていて、がんばって覚えた後に「~야 한다」が出てきて肩すかしをくらったことがありました。
⑤日本式の敬語表現をそのまま翻訳しないこと。
これも韓国では「대우표현(待遇表現)」といいます。韓国式の敬語の方がシンプルでわかりやすいかも。
⑥終助詞の「よ」を「요」と錯覚しないように。
日本人も錯覚しがち。
⑦「この国」、「わが国」を「이 나라」「우리 나라」と機械的に訳さず、どの国を指すのか明確に表示して誤解のないように訳す。
日本人が韓国に行って「ウリマル」なんて言ったらややこしくなりそう。
⑧格助詞「は」を「는(은)」「が」「가(이)」とそのまま訳してはダメ!
「トイレはどこですか?」は「화장실이 어디예요?」ですね。
以上ですが、読んで思ったのは、やっぱり意味が明快だということ。したがって、これも以前教わったことですが、極力わかりやすい日本語に直した上で韓国語に直すとよいということ。
しかし、韓国語は表現がストレートということは、日本に向けての(「反日的な」といわれる)政治的な意見・主張も、その内容のみならず韓国語の特性もあって強度が増幅されているといえるでしょうね。
※この本の宣伝動画があったので、貼っておきます。
速すぎてわからないよ~(笑) 読んでちゃダメ。瞬間的に見る!のかな?
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また日本語でも会話文だと世代によって相当違いがあるし、その点もむずかしいところです。
それ以前に、私の場合は原文の韓国語の微妙なニュアンスが読んでわかるか?という大きな問題があるyですけどねー。(笑)
※逆に言えば、たとえば三島由紀夫・野坂昭如・村上春樹等の小説は、どの程度原文のニュアンスを生かした翻訳になっているのでしょうか?
実はいま韓国語の短い小説を勉強のために翻訳しているのですが、上にもあるような、漢字語をそのまま使うのか大和言葉に置き換えるのか、「は」と「が」をどうするかなどなど、悩ましい問題が山積しております。
語順にしても元のままで意味は分っても、どうも座りが悪くなってしまうものもあり、日本語と似ているだけに、かえって混乱することがあります。
推敲につぐ推敲を重ねているうちに、すっかり原型を留めなくなった文章も多く、どうなることやらです。漫然と読んでいるのと、できるだけ自然な日本語に訳そうとするのとでは、かなり勝手が違うものですね。いやはや。