上の画像はソウル日本人学校。今年4月1日(金)、空港鉄道デジタルメディアシティ駅から少し離れた韓国映像資料院に行った時、街の地図を見てその数百m北に日本人学校があることに気づき、7、8分ほど歩いて見てきました。
外に生徒たちの姿は見かけず、校庭に通じる門も閉まっていて、掃除(?)の人たちがいただけでしたが、ずいぶんきれいでリッパな校舎(5階建て)だなあという印象を受けました。
その時、すでに東京都の韓国人学校の移転先が都政で問題になっていたことは、帰ってきてから知りました。
関連記事にいろいろ目を通してみましたが、あいかわらず威勢ばかりよくて中身がカラッポの記事が多い中で、読むに値する記事はとりあえず2つ。
その1は、あの「産経新聞」の黒田勝弘産経新聞ソウル駐在支局長の連載コラム[ソウルからヨボセヨ]の3月26日の記事。(→コチラ。)
「産経新聞」そして黒田記者といえば、韓国メディアではしばしば(それ以上か?)「日本の代表的極右言論(人)」とよばれています。私ヌルボは極右とは思いませんが・・・。(ふつうの右派でしょ。)
その黒田氏が「日本人学校移転 韓国の世話になった過去も」と題し、1972年創立以来の歴史と「新しい学校用地はソウル市が元の学校の土地と交換する形で提供してくれた。元の地域は地価が高騰していたため、差額で最先端の新校舎も建てられた。最初の土地購入は韓国政府のお世話になっている」といった「世話になった」ことを記し、次のような文で締めくくっています。
最近、東京の韓国人学校の移転先に都立高校跡地を提供する計画に反対、批判の声が出ているとの記事が本紙に出ていたが、こうした反対はまずい。ソウル日本人学校もお世話になっているのだから、ちゃんと実現してほしい。
私ヌルボ、左派右派と関係なく、傾聴すべき意見を述べる人もその逆の人もいると思っていますが、黒田氏の記事はもちろん前者。韓国メディアも、韓国に対する豊富な知見に基づいて本音で韓国を批判しているからこそ「極右」と言いつつも耳を傾けるのでしょう。
まあ、この問題については産経の方針にそぐわないためか紙面ではその後ずっとスルーされてるようですが・・・。
さて、都有地の韓国人学校への貸し出しに反対する人たちが挙げている理由は次のようなものです。
・保育園などの「都民のための施設」を優先すべき。
・定員割れしていて必要もないのに、増設を希望している。
・韓国人学校だけ優遇されている。
・外国人学校の整備は都の長期ビジョンに掲載されていない。都はもともと課題として認識していなかったにも関わらず、韓国人学校の建設が進められている。
・学校のために特別支援学校の建設が中止になった。
・増設は韓国の高額な接待によって決まった。
これらの「理由」のそれぞれに対し、具体的根拠を示して反論しているのが読むに値する記事の2つ目。「「韓国人学校は優遇されている」は本当か?――都有地貸し出しをめぐる誤認」と題した、吉田悠子さんという方がシノドスに書いた記事です。(→コチラ)
たとえば、東京都は過去フランス政府からの強い要請によって、フランス人学校建設のため都立高校の跡地を売却したとのこと。「用地を有償で貸与するのか売却かという点を除けば、今回の韓国人学校をめぐる議論と同じである。しかしこの件でフランス人がヘイトスピーチの対象になっただろうか?」と吉田さんは問いかけています。(長い記事なので、内容はリンク先を直接見てください。)
今回の都知事選には在特会の桜井会長も立候補していて、(当選したら)韓国人学校への敷地貸与中止は、彼としては当然。ところが自民党系の都知事候補2人(増田&小池氏)とも中止とは言わないまでも白紙化表明ねー。大体この問題一帯にプンプンたちこめているヘイトの臭いを自らすすんで浴びようという感じで、これは都民の皆さんナメられてるような・・・。もっとも、革新系統一候補の鳥越氏もこの問題については「具体的に知りません。それについて明確な答えは持っていないが、(知事の)任にあたることになったら、東京都民に納得いただける策を打ち出したいと思います」とナサケナイ発言。宇都宮健児氏は次のように記者の質問に答えていましたが・・・。
韓国人学校に都の土地を利用させるのはけしからんという意見について、「韓国人学校だから」という点については、私は問題があると思っております。なぜなら、東京都は今から10年ぐらい前にフランス人学校に用地を貸し与えているんです。フランス人学校はよくて、韓国人学校はけしからんというのは、民族差別ですよ。ヘイトスピーチ対策法ができたばかりでしょ? ただ、そこの土地が韓国人学校に貸与するのに相応しい土地かどうか、片方で保育所とか特別養護老人ホームの建設のための用地が必要なのは間違いないことなので、その土地がそれに相応しいかどうかというのは検討する余地があると考えております。ただ一方的に韓国人学校の貸すのはけしからんという民族差別的な考え方には同意できません。
・・・と、少なくともこの問題についてはまともな主張をしていた宇都宮氏でしたが、下りざるをえなくなっちゃったんだよなー・・・。
アラ、続けて<芥川賞候補作・崔実「ジニのパズル」と2000年の直木賞受賞作・金城一紀「GO」>とか、<最後まで出自を隠し通したやしきたかじん>とかについて書くつもりだったのが、例によって長くなりすぎなのでここまででオシマイにします。
うーむ、本ブログとしてはめずらしく政治的意見(だろうな?)を鮮明に出しちゃったような・・・。
※公式サイト
→ ソウル日本人学校 ・・・・ほー、小6の修学旅行は雪岳山公園方面か。
→ 東京韓国学校
フランス人学校に都有地を売るとの話が出たとき、問題になり、都議会及び北区の区議会で問題として取り上げられ、さらに、地元住民への説明会が何度も行われ、長い年月をかけ、地元住民の納得の上、売却された経緯はご存知でしょうか?
舛添氏が、地元住民にまったく説明もせず、都議会はもちろん、新宿区にも連絡もせず、勝手に某国の大統領と約束した話とは、まったく話が違います。
また、フランス学校は、フランス1国のための学校ではなく、フランスが植民地支配し、フランス語圏のアフリカ諸国、53か国の人たちの子息が通う学校です。アフリカ諸国で外交関係で日本に来ているアフリカ国民の子息のための学校を独自につくる資金がないため、フランス学校に併設させてもらっている形です。
友好国のフランスおよび今後のアフリカ諸国と日本との国交を深めるという日本の国益を勘案して、地元住民も納得しました。
外国政府からの要請で、動くのであれば、これは、もはや外交です。当然、外交は、知事の独断と偏見で決めることではなく、日本としての国益を考え決める事項です。
日本固有の領土を占領している韓国に都民の土地を提供し、どういう国益があるのかをはっきり説明する義務があります。
単なる差別だとか、低次元の話で語るべきではありません。
私の意見としては、民族学校関係の問題については、国益等
といった政治的観点からは距離を置いた方がいいのではと思います。
日本よりもはるかに信仰レベルほど「独島」愛が強く、その点では極度に「反日」の韓国にも日本人学校があるわけだし・・・。同様の論理でそれがなくなったら国益にも反するのでは?
なかなか説得力あるコメントで、「差別」か否かだけで論じるような問題ではないというのもごもっともです。(差別は「単なる」とか「低次元」というものではありませんが。)
桝添氏のやり方が不十分極まりないから初めからやり直すという点「だけ」なら特に異論はありませんが、そのアピールの仕方や世論(?)の反応等々をみると、なんか「やだな」という印象を受けてしまうということです。
ソウルの日本人学校は、カンナムという、現在では、ソウルを代表するビジネス街にありました。1980年の校舎を建設した当時は、まだ、田畑が多かった地域です。
しかし、繁華街の龍山区から田舎のカンナムに学校を移転させたのは、漢江の南側に位置するため、もし、北朝鮮が侵攻してきた場合でも、川を渡る必要がなく、釜山まで徒歩で避難ができるからです。
現在でも、ソウルに住む日本人は、このカンナムの周辺に住んでいます。
しかし、現在の日本人学校がある麻浦区は、漢江の北側に位置するため、橋が爆破されると、南へ逃げることができません。しかも、この麻浦区は、北朝鮮の国境から20kmしかない場所で、ソウル市がつくったゴの埋立地です。
ソウル市は、このゴミ埋立地に、ハイテク企業を誘致したかったのですが、あまりにも北朝鮮に近いため、企業が敬遠し、用地はなかなか売れなかったらしいです。そこで、ソウル市は、小中学校、高校などの移転地に切り替え、余った土地を日本人学校に売りつけました。
日本人学校の校長は、カンナムより以南で、土地を探していたはずです。
なぜ、漢江の北側で、しかも北朝鮮の国境にとても近い危険なゴミ埋立地に移転したのか、今でもわかりません。
日本人の親が住んでいる地域から1時間もかかり、しかも、漢江を渡らないと子供を助けにいけません。
しかも、地図をみればわかりますが、北朝鮮の侵攻ルートの最先端にあるので、もし、有事になれば真っ先に占領されてしまう地域です。
韓国政府は、有事の際、住民の救出(ヘリコプター)は自国民だけで、日本人は救出しないと明言しています。
カンナムの学校跡地は、購入して30年が経過し、高値で売却可能の場所で、ソウル市がゴミ埋立地の取得費を半分負担したというのは、まったくの嘘です。
私は、ゴミ埋立地をソウル市に買い戻してもらい、日本人が多く住む安全なカンナムの南側に移転すべきだと思います。
①「北朝鮮が侵攻してきたら・・・」ということは、60年以上前の朝鮮戦争の頃はいざ知らず、テポドンが空を飛ぶ現代ではほとんど無意味でしょう。第一、青瓦台(大統領官邸)からして危険極まりない所にある(笑)し、その他漢江の北の旧市街に重要な官公署・メディア関係の建物はいっぱいありますからね。
また多くのソウル市民同様ソウルの日本人たちもまず生活や仕事そして家賃等のことを考えて居住地を決めるわけで、政治や軍事のことは二の次でしょう。日本人学校の立地も同様です。(韓国人の学校も同様。)
※有事の際の「自国民だけ」の救出というのは、国際結婚が多い韓国の場合現実問題として困難です。ベトナム人嫁の韓国人と、米国籍の韓国人と、韓国人によく似た日本人をより分けたりしているうちに犠牲者が増えていったりして(笑)。
②江南(カンナム)方面は、たしかに1980年頃までは旧市街の周縁部で、牛を使って畑を耕している光景も見られたほどでした。
※コチラの記事の写真参照。→
http://blog.goo.ne.jp/dalpaengi/e/b91c4f8a71d9a12263fff3587e3e08f4
しかしその後急発展して今では一番の現代的な街となりました。つまり、1980年日本人学校が江南の開浦洞(ケポドン)に建てられた頃とはエライ違いで、その間不動産価格はベラボーに高騰したわけです。
私が思ったのは、「地価が高い地域の狭い土地&建物よりも、地価が安い地域の広い土地&建物になったのだな」ということです。
③一方、2010年以降の新校舎の地・麻浦区上岩洞(サンアムドン)、駅名でいうとデジタルメディアシティ(DMC)はWカップサッカー競技場が造られて以降形成されたニュータウンで、その名の通りMBCやYTVといったTV局の新社屋もありますが、発展途上といったところの街でしょう。たしかに90年代までは蘭芝島(ナンジド)というゴミ埋立地が近くにあった貧しい地域でしたが、ここも大きく変貌した所で、その時代を背景にした「水色駅(スセギョク)」という映画も今年公開されています。→
http://ameblo.jp/kazumi-si/entry-12136301151.html
つまり、「今」の日本人学校一帯には「かつての」面影はない、ということ。
ここで教育の場としての環境を考えると、繁華な江南よりもDMCの方が良いと考える人が相当多いのでは? 渋谷駅の近く(大岡山や駒場あたりでもいいですが)と、横浜市港北区辺りのニュータウンと比較したらどうでしょうか? 繁華街だと車の量も多いし、騒音もあるし空気もよくないし・・・。
④ソウル市内の日本人集住地域として以前から知られているのは二村(イチョン)一帯です。南山の南、龍山の東南で、漢江の「北」です。
龍山の西方の麻浦駅近辺も日本人が多く居住している所です。同じ麻浦区でもDMCとは離れた所です。
江南に住む日本人も多いとのことですが、江南は広い地域で、「集住」しているというレベルでもないようです。オフィスが多く、そこで働く日本人の単身赴任者はその近辺に住む人が多いようですが、家族帯同者の場合は多くは二村や馬浦に住んでいます。
日本人学校のスクールバスは東部二村洞から出ています。学校が江南にあった頃は、漢江の橋を渡るのが交通渋滞のためすごく時間がかかったとのことです。
小中学生の子供がいる日本人家族がソウルに転勤した場合、親の勤務先(江南とか旧市街とか)よりも子供の日本人学校への通学の便を優先するケースの方が多いというのは私も理解できます。ということは二村洞か学校の近所を選ぶのが自然なところです。
実際に、「新校舎ができてからは上岩洞が新たな日本人集住地域になってきている」という内容の記事がありました。→
http://japan.mk.co.kr/view.php?category=30600004&year=2014&idx=1189
特に「家賃が安くて新築が多い」と人気だそうです。
⑤当のソウル日本人学校の学校運営委員長という方がどう思っているか? コチラのブログ記事中にあるのでご一読を。 →
http://blue-black-osaka.hatenablog.com/entry/20160327/1459045430
⑥こうした案件についての外交交渉では、双方の対称性・対等性といったものが前提となるのでは? コチラが相手に厳しく出れば相手方も厳しく対応するだろうし、コチラが何か要求するとなると、相手もなんらかの見返りを求めてくるでしょう。
どうも先のコメントではその点がチグハグのような印象を受けます。(相手には厳しいのに、コチラからはより好条件を望むのはムリがあるということです。)
テポドンは、一発3億円もかかる高価なミサイルだそうです。3500億円の国家予算しかない、財政の苦しい北朝鮮が、何千発も所有することは困難です。
それよりは、射程30km~50kmの安価な速射ロケット砲や長距離砲を国境付近に多数配置し、ソウル市に向かって一斉射撃をする方が現実的です。
実際に先月の中央日報によると、北朝鮮は、5千以上の長距離砲を配置可能であると報道していましたよね。
そもそも、北朝鮮の国境に近いソウル市に首都を置いていることが、異常であるのですが、それに危機感をもたない韓国民がとても不思議です。
現在、地球上で、唯一の独裁者国家であり、米国の制止を無視し、独裁者の命令により核開発やミサイル開発を続けているのが、北朝鮮です。
高価なテポドンやノドンは、ソウルを攻撃するためのものではなく、日本や米国を攻撃することが目的であることは明確だと思います。
さて、二村(イチョン)ですが、確かに20年~30年前ですと、日本人が好んで住んでいた街です。しかし、今は、韓国の移住民推奨政策により、多くの東南アジアからの移住者が住みつく街となり、アパートなどの老朽化も加わり、街の様子は、20年~30年前とは、大きく変化ています。
私の知り合いの話だと、地元の小学校に通う生徒の半分は、東南アジアからの出稼ぎ労働者のご子息だそうです。治安も、昔と比べると、かなり悪くなったと聞きます。
私は、カンナムの中心に日本人学校を移転しろと言っているのではなく、カンナムから南もしくは、東、東南の地域です。最低、漢江の南側に位置することが、絶対条件です。
基本的に北朝鮮が侵攻してきた場合、日本の自衛隊が、ヘリコプターを着陸させて、救出が可能な校庭の広さと立地条件があればいいと考えています。
東日本大震災が起きた時も、地元の小中学校の校庭と体育館が市民の避難場所となり、また、自衛隊による救出の拠点になりました。韓国政府は、有事の自衛隊の救出活動を許可はしていませんが、最終的に、日本人を救ってくれるのは、米軍と自衛隊しかありません。
さて、現在の学校か移転した上岩洞が、すばらしい場所だと持ち上げていらっしゃるようですが、私は、決して住みたいと思いません。
そんなに、高級な街並みですばらしい場所なのであれば、青瓦台(大統領官邸)や韓国の国会、ソウル市役所などの官庁を移転させてはいかがでしょうか?
北朝鮮側は、大喜びすると思いますよ。
ただ、一般的な庶民感覚として、子供の通学の安全性よりも北朝鮮の攻撃に対する安全性を優先させるという人がいたとしたら笑われるでしょう。(私も笑います。)
私は別に上岩洞を「すばらしい所」ともちあげているわけではありません。商業地・官庁・オフィス街・住宅地等々それぞれに適地があるように、学校の立地としてはむしろ良いのではないか、ということです。(比較の問題)
私は、一貫して、日本政府の保護の及ばない異国の地において、日本人のご子息及びご家族の人命を自分たちが中心となり、どうやって守っていくかという立場でコメントさせていただいております。
通学の利便性については、カンナムの南に日本人学校を移転させれば、自然と日本人のご家族もその場所から近い場所に移ってくるのではないでしょうか?今でも、カンナム周辺に住む日本人はとても多いです。
ソウルの日本人学校は、高校生はほとんどいなくて、幼稚園児と小中学生がほとんどです。ですから、子供でも避難がしやすく安全な場所に学校があるべきだと思うのです。
なぜ、北朝鮮が侵攻してきた場合、真っ先に砲弾やロケット砲の雨が飛んでくる危険な場所に学校をつくらないといけないのでしょうか?
青瓦台(大統領官邸)が移転できないような危険な場所ならば、なおさら学校をつくるべきではありません。
有事の際、砲弾の雨が降ってくる場所へ、どうやって子息を助けにいくのか、具体的な手段を教えてください。
安全よりも、買い物や交通の便を優先させる親が、どこにいるのでしょうか?
北朝鮮による攻撃の可能性はゼロではないにしても、それが(今のところは)韓国社会や、それ以上に人々の日常生活に直接影響を及ぼすほどの現実的な脅威というレベルにはなっていない。したがって、家を選ぶ場合も、その条件とはしていません。(私も北朝鮮に対する危機意識は一般の韓国の人ほど鈍感ではないにしても、この点は同じです。) もし貴方がソウルに居を定めるとしたら、漢江の北は必ず避けるということでしょうか?
日本国内の場合、大地震・津波のような大災害の方が心配ですが、国や自治体(そして各家庭)で決して万全ではない対策を取りつつも、「危険な所」に多くの人が住んでいるではないですか。
「どういう立場」というご質問ですが、たしかに「外国に居住する日本人の生命をいかに守るか」ということは大切なことだと思います。すると、(上の例でいえば)ある外国が日本に学校を造る場合地震や津波の可能性が高いと思われる所や原発の近くは(ふつうの日本の学校があるような所でも)避ける、という選択が賢明だということですね。とすると、それも論理的には一理あるとは思います。(もちろん、先にも書いたように大災害のような非常事態の中で、国籍等々は関係ないだろ、という考えも・・・。)
たぶん、これまでのやりとりでの見解の違いの根底には日本国籍を持っている国民であることに対するアイデンティティの「濃度」の違いといったものがありそうです。「国益」という言葉をふつうに(?)使っておられますが、過去国民が「国益」の名で排除されてきた事例はあまりにも多くあるので、「国」に密着しすぎると自らの墓穴を掘ることもあるというおそれを抱いています。
海外在住の日本人の生命を守ること自体が「目的」であればいいですが、少なくとも戦前はそれが「手段」として利用(悪用)されたりもしました。逆に「国益」に沿わない場合は見殺しにされたり・・・。
このあたりの感覚は、文字通り感覚の問題なので、議論しても不毛なだけですね。
国家である以上、まず、自国民の生命を守るという義務がありますし、国益を重視しない国家など存在しません。
こんなことを書けば、また、軍国主義者だとか、差別主義者だとか、おかしな方向に話をそらす人がいますが、米国だろうが、ロシアだろうが、イギリス、フランスであろうが、自国の国益を優先しますし、それをもって、軍国主義ではありません。
また、国家の第一の目的は、国民の生命を守ることです。米国であろうと、ロシアや英国であろうと、有事の際に、ヘリコプターの定員に対して、すべての国籍の人民を救えない場合は、まず、自国の国籍の人間を優先して救出します。
韓国において、有事が発生した場合も、韓国政府は、自国民を優先して救出するはずです。あたりまえの話だと思います。
米国の場合、日米安保条約がありますから、日本人を救出してくれるでしょう。しかし、韓国とは安保条約は結んでいません。
私は、日本政府の保護の及ばない韓国にいる日本人の安全をどう確保していくかについて議論をしています。
軍国主義者でも差別主義者でもありませんので、無用な議論はご無用です。
日本人の人命と安全について興味のない立場の人であれば、議論を続けても無駄です。
また貴方が「軍国主義者でも差別主義者でもない」ということもわかります。
しかし「国益」をわがことのように考える国民ばかりではありませんし、それを非難できるものでもありません。
また私について「日本人の人命と安全について興味のない立場の人」というのは誤解です。ただ、国=自分ではないし、(きっとそういう方ではないと思いますが)自国民の生命と安全「しか」考えられない偏狭な考えだと結局は「国益」をも損なうことになってしまうのでは、ということです。
先にも書いたように不毛な議論になってきたのでそろそろ打ち切った方が得策ではないでしょうか?