贈り物は太平洋を越えて PART 3
デンマンさん!。。。小百合さんからたくさんの食べ物をいただいて本当にうれしそうでござ~♪~ますわね?
分かりますか?うへへへへ。。。
でも、こうして見せびらかすように書くのは、ちょっと嫌味でござ~♪~ますわ。
どうしてイヤ味になるのですか?
だってぇ~、あたくしにも京都からお土産をバンクーバーまで送れ!と暗黙に言っているように聞こえるのでござ~♪~ますわ。
僕はねぇ~、そのような意地汚い事をしませんよう。僕は、小百合さんの「優しい母心」に感動したのですよう。その感謝の気持ちを素直に記事に書いたまでですよう。
それ程、感動的でござ~♪~ますか?
そうなのですよう。実は僕には苦い経験があるのですよう。
どのような。。。?
これまでにも何度か登場したトロントの郊外に住んでいる太田将宏・老人に僕はかつて、お礼のつもりでポケット計算機を送った事があるのですよう。
何のお礼だったのでござ~♪~ますか?
何のお礼だったかは忘れてしまったのですよう。
それで、何が起こったのですか?
包み方がいい加減だったのでしょうね。。。大田さんの手元に着いた時には液晶表示板が壊れていて使いものにならなかった。
それで。。。?
普通ならば、手紙で知らせてくるだけなのですよう。たとえ壊れていて全く使いものにならなくても、平均的な日本人の場合には“社交辞令”で、あるいは、“建前”で、くだらない物を受け取ったとしても、「大変ありがたいものをいただいて、ありがとうございました」と、心にもない礼状を書いて寄越すものですよう。
それで、太田さんは、どうなさったのでござ~♪~ますか?
その点、太田さんは極めて素直な人ですよう。カナダに20年以上住んでいたから、カナダ人的ですよう。手紙でポケット計算機が壊れていた事を知らせてくれたのだけれど、別便で、その壊れた計算機を送り返してきたのですよう。
それで、デンマンさんは新しいものを再度送ったのでござ~♪~ますか?
壊れた計算機を受け取った時には、唖然としましたよう。やっぱり心からお礼を返す気持ちがないと、そのように、いい加減な包み方をして送ってしまうのでしょうね。取り扱いの不備もあったのだろうけれど、そのような事を僕はあらかじめ考えるべきだった。僕の落ち度だと言うことに間違いがないことなんですよう。
。。。んで、新しいものを買って送ったのですか?
そこまでする気は起こらなかった。こういう時のために保険をかけるのだろうけれど、保険をかけるほど高価なものじゃなかったので、保険もかけなかった。
。。。んで、謝罪の手紙でも書いたのでござ~♪~ますか?
確かに僕の落ち度だけれど、ポケット計算機を送るには、手間がかかっていて、それに、少ないけれどお金がかかっているのですよう。僕だって壊れないようにと思って包んだつもりだった。その後で郵便局に行ったり、だいぶ時間を無駄にした。
それで。。。?
だから、気持ちの上では、僕は充分に御礼をしたつもりでいたのですよう。
結局、新しい計算機を送らなかったのでござ~♪~すか?
送りませんでした。謝罪の手紙も書きませんでした。
結局、その事は苦い経験としてデンマンさんの記憶に残る事になったのでござ~♪~ますか?
そうなのですよう。それ以来、僕は他人に贈り物を郵便で送る事を完全にやめにしたのです。
でも、心を込めて送るつもりならば、包み方も心を込めてするようになるから、間違いもなくなるでしょうにィ。。。
分かっているけれど、ついつい、時間に追われていると、包み方もおろそかになってしまうのですよう。つまり、人間は完璧ではありませんからね。
それはデンマンさんの言い訳でござ~♪~ますわ。小百合さんは間違いなくデンマンさんに贈り物を送って、デンマンさんに喜ばれているのでござ~♪~ますから。。。
だから、小百合さんのように心を込めて贈り物ができる人は、その温かい心を受け取った人も感じ取れるのですよう。でも、僕は、どう言う訳か時間に追われているので、ついつい、贈り物をするにも、心がこもっていないのでしょうね。それに、もらう側に立った時でも僕には苦い経験があるのですよう。
その時には、どのようなモノをいただいたのでござ~♪~ますか?
実は、僕が仙台で下宿している時に、お袋が南河原村(現在では行田市に併合)の実家からもらったモチを僕に送ってくれた事があったのですよう。
それで。。。?
受け取った時には、カビが生えてしまってモチが真っ青なんですよう。カビの匂いが強すぎて、カビを取り除いても食べる気にもなりませんでした。捨てましたよう。それ以来、お袋には食べ物を郵便で送らないように言ったものですよう。でも、もし、他人からモチをもらってカビが生えていたとしても、僕はその事には触れないで礼状を出したと思うのですよう。
デンマンさんも、若い頃には一応日本の“社交辞令”とか“建前”を知っていたのでござ~♪~ますか?
もちろんですよう。今だって、壊れたモノが贈り物として友人から届いたとしても、それを返品するような神経は無いですよう。手紙で知らせれば充分ですからね。
つまり、太田さんは嫌味で返品したと。。。?
手紙だけでは証拠が無いので、かえって嫌味だと受け留められてしまう。。。そのように感じ取ったので、太田さんは壊れた計算機を送り返したのかもしれません。。。とにかく、僕はそれ以来、郵便で物を送ったり、もらう事を極力避けているのですよう。だから、小百合さんにも無理して送ってくれなくてもいいよ、と言ってあるのですよう。
でも、小百合さんは、また送ってきてくれたのでござ~♪~ますか?
そうなのですよう。小百合さんも、贈り物をするについては、いろいろと気を遣っているのですよう。
たとえば。。。?
帝国ホテルのチョコを送ってくれた時にも小百合さんは次のように書いていました。
Subj:
本当はチョコを送っていいのか、
1ヶ月考えていたのです。
Date: 08/04/2008 4:43:56 AM
Pacific Daylight Saving Time
日本時間: 4月8日 午後8時43分
From: fuji@adagio.ocn.ne.jp
To: barclay1720@aol.com
わかりました。
一応 画面で読むと時間がかかるので、プリントして読んで見ます。
Janetの時も大変でしたよ。 なんでもかんでも
サインしていいのか、プリントして 訳して、夜 寝ずに訳してましたよ。
今回は翻訳がパソコンで読めるかも、メールや弁護士からのフォームは
翻訳できませんからね。
ブログで忙しい デンマンさん
本当はチョコを送っていいのか、1ヶ月考えていたのです。
八ツ橋はチョコをごまかすための、オマケでした。
だって、私だって 主人以外にチョコを送るのは
何十年ぶりでしたから、
後でメールします。
私はいつも 駆け足。駆け足。でも今年の夏を見送ると
来年また 悪いことおきて 不動産に手をだせなくなります。
今 この時期にやらないと スムーズにいかなくなるのです。
どうしても この春決めないと、この夏が無駄になってしまうのです。
遅い返信でごめんなさい。
小百合より
『チョコに迷って (2008年4月12日)』より
つまり、こうして小百合さんのメールを載せながらデンマンさんは自慢しているのでござ~♪~ますか?
なぜ。。。、なぜ、僕が自慢しなければならないのですか?
だってぇ~、デンマンさんは小百合さんから贈り物をもらっている事。。。小百合さんにモテている事を無意識のうちに自慢しようとしているのですわ。
あのねぇ~、僕が自慢して、何かよい事でもあるのですか?
デンマンさんは自慢して自己満足しているのでござ~♪~ますわ。
それは卑弥子さんの思い込みですよう。
でも。。。、でも。。。、こうしてデンマンさんが自慢げに書いているのは、一体どういうことなのでござ~♪~ますか?
卑弥子さんが源氏物語を研究しているのと同じ事ですよう。
あたくしが源氏物語を研究しているのと同じ事。。。?
そうですよう。人の心の奥を深く深く知ることほど素晴しい事は無いのですよう。
つまり、あたくしが王朝時代に生きていた人々の心の奥を深く深く知ろうとしていると。。。?
そうですよう。違うのですか?
たまには、デンマンさんも、あたくしを喜ばせるような良い事をおっしゃるのでござ~♪~ますわね?おほほほほ。。。
でしょう?だから、僕も小百合さんの心の奥に迫ろうとして、こうして記事を書いているのですよう。
それで、小百合さんの心の奥を覗くことができたとおっしゃるのでござ~♪~ますか?
そうですよう。小百合さんにとって贈り物をする事は日常茶飯事の中でロマンを見つけることなのですよう。
それって、具体的には、どういうことでござ~♪~ますか?
小百合さんは、かつて次のように書いていたのですよう。
[793]RE:夢とロマンの女神、万歳!
Name: さゆり
Date: 2008/12/10 15:46 Pacific Standard Time
(バンクーバー時間: 12月9日 午後10時46分)
小さい頃 小学生時代は ケンカは負けが多く くやしかった。
菊ちゃんなんて 大人になっても くやしい事 多かったかも。
高校生 になると ガがつよくなり ケンカをして
負けても くやしい などと 顔にも 出さない。
冷たい冷淡な子 に成ろう と思っていた。
そんな 高校時代を経て
今 大人。
子供や大切な人に 愛情をそそげる自分になった。
『RE: 愛のプレゼント (2008年12月15日)』より
『ほっかほっかパンツ (2008年12月20日)』に掲載
僕の苦い経験からも分かるように、他人に贈り物を送る時って、本当に心から贈りたいと言う気持ちがなければ、小包の包装がいい加減になって中身が壊れたり、崩れたり。。。、しかも、送ったと思ったら食べ物にカビが生えていたり。。。受け取った人が、ほんとに心から喜ぶような状態で届かない。また、その気持ちが贈り物の中にも当然込められている。
つまり、小百合さんはデンマンさんを大切な人だと思って愛情を注ぎながら、送る品物を選んで、心を込めて小包を作って、バンクーバーに送る手続きをしたと。。。そう言いたいのでござ~♪~ますか?
そうですよう。
それで。。。、それで。。。、そうする事に小百合さんはロマンを感じているとデンマンさんは断言するのでござ~♪~ますか?
その通りですよう。上のメールを読めば、小百合さんが大人になってから、そのように成長した事が良~く分かるでしょう?
その事をデンマンさんは自慢したいのでござ~♪~ますわね?
やだなあああぁ~。。。違いますよう。上のメールの文章は、いわば小百合さんの自己批判ですよう。
ええっ。。。?自己批判。。。?
そうですよう。女子高時代は自分の事しか考えられない冷たい冷淡な女の子になろうとしていた。でも、大人になってから子供や大切な人に愛情をそそげる自分になった、と小百合さんは過去を振り返ってハンセ~しているのですよう。
いいえ。。。あたくしは騙されませんわ。
ん。。。?僕が卑弥子さんを騙すゥ。。。?
そうでござ~♪~ますわ。いかにも小百合さんの成長振りを語ろうとしていながら、その実、デンマンさんは小百合さんの大切な人になって居ることを強調して、自慢しているのでござ~♪~ますわ。そうやって。。。そうやって。。。鼻の下を伸ばしているのでござ~♪~ますわ。
やだなあああぁ~。。。それは。。。、それは、卑弥子さんの考えすぎですよう。んも~~。
。。。んで、デンマンさんは、小百合さんから贈り物をもらいっぱなしで、お返しをしないのでござ~♪~ますか?
だから、僕は返信の中で書いていますよう。小百合さんに読んでもらおうと、お礼のつもりで『軽井沢タリアセン夫人』を心を込めて一生懸命に書いてると。。。
でも、小百合さんは読むのをイヤがって居るのですわぁ~。
確かにそのようにも取れますよう。でもねぇ~、僕は、小百合さんが日常茶飯事の中で見出している小さなロマンに、僕のロマンで答えているのですよう。
そのデンマンさんのロマンと言うのが『軽井沢タリアセン夫人』なのでござ~♪~ますか?
そうですよう。
でも、小百合さんは次のように言っているのでござ~♪~ますわ。
デンマンさん!
私はポルノもエロチカも卒業したのよう。
どぎつい写真やイラストを見せられて、
感想文を書くのもしんどいのよう。んも~~
エロい事を考えないで
私が送ったチョコでも食べて
ルンルン気分になって外を歩いてねぇ~。
これは小百合さんが実際に言ったのではなくて、僕が代弁して書いたのですよう。
でも、デンマンさんだって、小百合さんの心を知っているからこそ、このように書いたのでござ~♪~ましょう?
そうですよう。でもねぇ~、小百合さんも僕のロマンに理解を示そうとしています。
どうしてそのような事がデンマンさんに分かるのでござ~♪~ますか?
小百合さんもちゃんと分かっているのですよう。