獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

50代からの盲学校 の講演会をズームで聞いた。

2022-04-15 23:16:31 | 網膜色素変性症と私
あんま と マッサージ は違うのね

この子は、いつか目が見えなくなるといわれたら、どうするか。親は悩む。ひと昔まえなら、この子は、もう、あんまさんにしかなれないね。盲学校にいって、そこで資格をとって、あんまマッサージ師になるしかないね。

今年48債の中年男性の私。目が見えなくなってほぼ10年。網膜色素変性症な私。徐々に視野が欠けていき、そして視力も徐々に落ちていく病気。

この病気だと判明したのが、私が中学生のころ。この時点では、私の目がいつ見えなくなるのか、いつまで見えるのかよくわからない状態。当時、私は視力は1.2ぐらいあり、めがねなどかけなくてもいい視力。ただ、夜盲はすでにあったね。

運よくというか、私は、その後、高校、大学と、いわゆる普通学校に進学。徐々に視力はおちていったけども、35歳ぐらいまでは、拡大読書器をつかって白黒反転すれば、紙の文書も見えたね。視力は0.8ぐらいあった。なので、事務職、事務作業ができた。

典型的な網膜色素変性症の進行具合かな。もっと早く進行する人もいれば、70になってもまだ見える人もいるから、この網膜色素変性症、RPという病気は実に不思議。遺伝子の変異のパターンが100以上あるとか。

その遺伝変異のひとつ、EYS遺伝子の変異の網膜色素変性症な私。そんな私、今日は会社が休みなので、休みだからといって、家にこもっていたのでは、気が滅入るので、朝から近所のガストへ。494円のもオーニングセットを食べる。平日の朝のファミレスってほんと人がいないね。10時ごろまで、私をふくめて、客は5人いたかどうか。

11時前に客が増えてくる前に、ガストをあとにして、家にもどる。

午後からは、ずっと老後のことを考えていた。独身、ひとり暮らしっていくらぐらいかかるのだろうからはじまって、年金収入の計算などしてみた。

計算してみると、どうやら私は60になったら、老齢年金が12万円ぐらいもらえるよう。老齢年金と障害年金をあわせて12万円ていど。これが毎月の収入。

今の私の賃貸の家賃が付き7万円、それとひとりぐらしのせいかつひは国民年金の満額らしくて66000円。

たしかに、私の部屋の電気代ガス台水道代が1万円、ネット代が1万円、ラジコやCSテレビや優良サイトで1万円、食費が3万円、そのた雑費で6000円ぐらい、たしかに66000円ぐらい。

家賃7万円と66000円をたして、136000円。すでに私の年金額をうわまわっている。

これに、介護保険料と健康保険料、あわせて5000円ぐらいかかるので、2万円ほど赤字。

うーんこまった。公営住宅に運よくはいれれば、家賃26000円ということなので。家賃7万円が26000えんに減って、44000円のあまりがでてくる。

これでようやく、赤字を解消して、プラス2万円のおこづかいができる。これで、コンサートにも月1回いける。でも遠征は到底無理だね。

でも、公営住宅は駅からとおくて、ちょっとヘンピな場所にあるのよね。それに倍率高いと聞くし。

なので、公営住宅ではなく民間賃貸でくらすとして、あと5万円ないと豊かな生活はできないね。

さて、この月5万円、年60万円をどう獲得するか。全盲の中年がどうやってそれを稼げるか。

非常に難しいね。なんとか貯金をためて、株とかFXで運用しても、年30万円がやっと。これも、いつ泡と消えるかわからない。

どうしたもんかな。80歳になっても、毎年1回は、東京、中野サンプラザにいって、ハロプロ研修生公開実力診断テストをみにいって、佳林の娘に投票したいのよね。

そんな、ちょっと憂鬱な気分で、聞いたのが全盲視覚障害者の人の後援会。ズームで聞いた私。ホットポットという関西の働く視覚障害者の集まり。

テーマは、50代で盲学校、視覚支援特別学校に入って、3年通って、あんまマッサージの国家資格をとった人のお話。

とてもためになった。中年からの盲学校っていうのもありだと思った。

デスペア的50代からの盲学校のポイント

1、弱視の人が多い

盲学校、今は、視覚支援特別学校というけども、盲学校のほうがわかりやすいので、盲学校といいます。

盲学校は、目の悪い子供たちが、小学校、中学校、高校と学ぶコースがある。そして、高校を卒業した生徒が、さらに3年盲学校に通う。これを専攻課というらしい。あんまマッサージの国家資格をとるコースと、それにくわえて、はりきゅうの資格もめざすコースの2つがある。一般でいうと、専門学校のようなもの。

この専門学校のようなものを3年通って、筆記の国家試験160問中、6割以上で合格で、あんまマッサージ師になれる。

この専門学校のようなものは、高校を卒業したばかりの生徒が入学するだけでなく、中年、60代の人も、入学できるとのこと。目が悪ければ入学できるとのこと。

全盲だけでなく、視力が0.3ぐらいの人から、つまり弱視の人でも入学できるとのこと。こっちのほうの人が多いらしいね。

かつては、1学年2クラス、1クラス10人ぐらいで合計20人だたけど、今は、少子化や、インクルーシブ教育、視覚障害者の職域拡大のため、入学者は、減り続け、1学年1クラス7人ぐらいとのこと。大阪の盲学校でこの人数。地方だと、1学年の生徒が0人のところもあるとか。

そして、7人入学したとしても、3年後卒業できるのは半分程度。いろいろな事情でやめていく人もいるとのこと。結構、厳しい。赤点をとったら落第、進級できないらしい。

2、費用はタダ

盲学校3年間の学費、教科書代は無料。交通費、昼食代や雑費は払わないといけないけど、前年度の所得が低ければ、その払った金額が補助されて還付されるとのこと。

そして、通学に1時間以上かかる人であれば、寄宿舎に無料で住める。そして、これも所得が低ければ、朝食、夕食、雑費なども、もどってくる。

これはすごいね。ここまで、国が視覚障害者の職業訓練にお金を出しているとは思わなかった。

盲学校の寄宿舎に通えば、私の計算で必要な食費3万円のうち、2万円ぐらいは。寄宿舎で食べられるね。これはうれしいね。特に、いひとり暮らしの中年独身者、マーボー豆腐か、キムチ鍋ばっかりをたべている中年男性の私にとってはうれしいね。

3、国家試験は点字で回答

盲学校に入ったら、すべて点字を使わないといけないのかとおもっていたけども、そうじゃないよう。問題集とか参考書は、テキストデータでパソコンにインストールして、それを音声読み上げパソコンで読んで覚えるとのこと。

国家試験も回答は点字で、番号をうたないといけないけども、問題文は、音声デイジーで聞けるとのこと。これは中途視覚障害者にとってはありがたいね。中途視覚障害者は、点字を読むスピードがかなりかなり遅いからね。回答は点字だけど、たしか、試験は択一問題なので、回答の番号を宇打つだけなので、これは中途でもできそうだね。

いまはデジタル社会で、盲学校にも児童生徒1人1代にタブレットがが貸与されているので、今後は、国家試験ももっとデジタル化、つまりは、音声パソコンだけで問題文をよんで、回答するようにきっとなるだろうね。

4、就職先

大阪では、あんまマッサージ店は多く、最近は、就労支援A型のあんまマッサージ店が増えてきているとのこと。これは、国から補助金をもらって、障碍者を最低賃金以上で雇用しながら障碍者を訓練していくという制度。この制度をつかって、あんまマッサージ店が増えているのね。

あんまマッサージ業界では、歩合制、いくら仕事をしたか、何人から指名されたかで、給料がかわってくるというのが主流。固定給というのは、あまりないよう。できれば、固定給の就職先がいいね。

ただ、固定給といっても、やっぱり、視覚障害者の収入は低くて、障害年金とあわせて、やっと生活できる程度とのこと。おそらく、時給1200円で、1日5時間、5にちはたらいて3万円。これが4週で12万円。手取りだと11万ぐらいかな。

これに障害年金1級80000円。をあわせて19万円。ひとりぐらしならある程度豊かな生活できるけど、扶養親族がいたら、きびしい生活になるね。

5、勉強方法

講演の中で、試験勉強の方法がためになった。問題集をテキストデータでパソコンにとりこみ。そのテキストを句読点で、開業する。

そうすることで、短い文章となり、音声読み上げで、理解しやすい。覚えやすいとのこと。

たしかにそうだね。

音声読み上げ機能をつかうと、文章は、開業まで、ずっとひと域で読み上げるのよね。1000文字ぐらい、開業がないと、いっきによみあげてしまって、理解がおいつかない。

そこで、句読点ごとに開業をいれる。

この作業も、置換ですぐにできるとのこと、当店を、当店と開業に置換する。たぶん、正規表現をつかうと、できるのね。こんど私も調べてみよう。これは、会議録作成、AI会議録が認識した文章を校正するのにもつかえるね。

とてもためになった講演会だった。

講演者は、あんま業界、視覚障害者にとってあんまというのは、なにかくらいイメージがある。それはたぶん、ひと昔まえ、視覚障害者になったら、もう、あなたは、あんまさんしかできないねといわれてきたから。つまり、あんまマッサージの仕事が暗いというよりも、目が見えなくなったら、あんましか仕事に就くことができない、職業選択の自由がまったくなるというその社会、視覚障害者がおかれた世の中が暗いのよね。

たしか、あんまマッサージを仕事としている人の、わずか3割ぐらいしか視覚障害者はいなくて、いまや、大部分が晴眼者。このまま盲学校に入学する人が減れば、視覚障害者に対する優遇制度もなくなるのではないかとこと。たしかにそうだね。

それは困るね。なので、これからは、どんどん50代の中途視覚障害者が盲学校に入学すべきだね。やっぱり、、このあんまマッサージの道はこれからの視覚障害者の人にものこしておかないとね。

PS
あんまマッサージとひとくくりにされるけど、あんまとマッサージは、別の手技。あんまは日本古来、マッサージは西洋からやってきたものとのこと。知らなかった。

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