パワーがついてきたので遊びのときも圧倒されそうになる
☆いつのまにか筋肉わんこに
ほぼ毎朝、散歩の途中に出逢うココアと今朝も途中ですれ違った。同じマンションのココアはたしか10歳のお爺ちゃん、気品のあるとてもおとなしい子だ。このマンションに引っ越した当時小学生だったココアの家のお姉ちゃんが、シェラを気に入ってくれて、たぶんシェラに似たわんこということで飼いはじめたのがこのシェルティーのココアだろうと思う。
以前はお姉ちゃんと散歩していたが、お姉ちゃんも勉強が忙しくなって毎回とはいかず、いまや社会人になってさらにそんな時間がなくなってしまったらしい。
朝はいつもきれいなママに連れられて、夜や休日はカッコいいパパと一緒にココアは散歩している。お姉ちゃんもすっかりきれいな娘さんに成長して、にこやかに挨拶されるとドキドキしてしまうほどだ。そんなやさしい家族に囲まれてココアもさぞや幸せに違いない。
今朝、ココアのママに跳びついて撫でてもらったとき、「わ、筋肉質」といわれたルイだが、このところ、たしかにどんどんマッチョなわんこになっている。
シェラのガンが発覚して以来、シェラの体力の衰えとは逆にルイは成長を遂げていった。本来ならサークルから出してやってもいいはずなのに、シェラに跳びつかないようにとシェラが亡くなるまで家にいる大半をサークルに閉じこめてしまった。
大きな男の子だけど決して牙を剥いたり吠えたりしないという(日曜日の公園で)
☆格闘じみた遊びが原因か?
サークルの天井は開けてあったので、ことあるごとにサークルのウォールにつかまってピョンピョン跳んでいたため、結果的に下半身が鍛えられた。お尻から下半身のあたりの筋肉は見るからにムキムキで惚れぼれするほどになりつつあった。
そんな矢先にシェラが死んで、ようやくサークルから解放されたルイは、ぼくが会社から帰って興奮すると狂ったように部屋の中を疾走するようになった。息切れするまでダッシュをする。運動量が必要なコーギーとしては、朝夕の散歩だけでは運動不足をきたすという説明もできるが、ぼくの目には、これまでサークルに閉じこめられてきた鬱憤をはらすためのダッシュに思えてならなかった。
最近はぼくとの毎晩の格闘じみた遊びを通じて下半身のみならず上半身も鍛えられてきた。先週の金曜日の夜にはそうして遊んでいる最中にロープのおもちゃがルイの右目にヒットして、土曜日に医者へ連れていった。幸い眼球に傷はついておらず、痛み止めの注射を打って、目薬を5日分もらってきた。
土曜日と日曜日はルイも用心して遊んでいたが、懲りない性格はすぐに烈しい遊びを復活させた。今週はむしろ目を痛めたころ以上に気合が入りはじめている。それに伴って日に日に筋力がついていくのが実感できる。それだけに遊ばせていて、ときどき、「怖い」と思うことがある。ぼく自身、2か月ほど前にルイの頭突きが右目に決まり、いまだに飛蚊症が治まらず、視力も低下したままである。いまの勢いで衝突していたらもっと深刻な状態になっていたかもしれない。
まだ1歳のシェパードだが、さすがにルイもちょっとビビったかな?(日曜日の公園で)
☆若さとつきあうのも楽じゃない
今週になって、とりわけジャンプ力に目を見張る進歩がある。遊びにジャンプの要素を加えたからではあるが、ルイ自身、「跳ぶ快感」に目覚めたきらいがある。日々高さが上がっていく。
どんな遊びかと方いうと、ぼくが床にぺたんと座って両脚を伸ばし、おもちゃを左右に振ってルイの突進を誘うのである。床に置いた足を跳び越えるだけだったが、最近はその足の一本を上にして――ちょうどハードルのようにしてルイの跳躍に跳躍させる。いきなり足を上げるので反射神経も養うことができるだろうし、少しはぼく自身の運動にもなる。
ジャンプ力がアップしたので油断するとケガも
だが、そろそろこんなインドアでのトレーニングは限界に近づいている。もっとちゃんと、しかも安全にやるためにはアウトドアへ出なくてはならないだろう。
とはいえ、アウトドアでのトレーニングは週末しかやってやれない。いまが成長期だし、しつけもかねて遊びを通じてもっと鍛えてやりたいという思いはあるものの、はたしてマッチョなわんこにしてしまっていいものなのかとの疑問も捨てきれない。
気にしすぎかもしれないが、ルイをマッチョわんこにしてしまうと、調子こいて気のいいココアを蹴散らしたり、ぼくに楯突いたりするようになるのではないかと心配している。いまのところ、自分より大きなわんこに逢っても攻撃的な態度はとらないでフレンドリーに接しているが、なんせルイには衰えたシェラを転ばした前科がある。
こちらが年取ってから若い元気なわんこを飼うというのも苦労である。