■ 男の子はあまったれだから
「きっと男の子だからあまったれなんでしょうね」と女房がまんざらじゃない顔でいう。この冬の間、彼女に言われてもしかたないくらい夜から朝のルイは女房に張りついて寝ていた。身体のみならず同じ枕で頬をすりよせて寝ていたのである。
去年までは寒くなるとベッドに上がり込んでいたが、さすがに枕を共有するまでにはいたっていなかったはずだ。
そういえば、ルイの前のコーギーのむぎも冬になると女房の布団の中にさっさともぐりこんで寝ていた。寒がりだったからしかたないとぼくは思っていた。
寒さにめっぽう強かったシェラでさえ、真冬の時期はベッドに上がってきて、裾のほうで寝ていた。ときどき布団のなかにひっぱりこんで抱いて寝てもすぐに暑くなって逃げていった。
だが、むぎもシェラも枕まで一緒にして寝てはいなかった。
ルイが、とりわけ女房にへばりつく理由をぼくなりに、「もしかして……?」と仮説をたてていた。
女房は昨年の夏あたりから体調を崩している。激やせしてしまい、気力がすっかり萎えてしまう状態が続いていた。秋口から快方に向かってはいたが、なかなか完治には時間がかかっている。ルイの存在と、毎週末のドライブが特効薬になっているらしい。
彼女は、生来、向う気はひといちばい強いのだが、その実、情けないほど意気地がない。まるでほんとうの親子のようにルイがよく似た性格である。だからきっと心が通い合い、彼女をなぐさめようとして枕を共有して寝ているのかもしれない。
これほど愛情たっぷりにかわいがっているぼくに寄り添って寝ないのがなによりの証拠ではないか。
■ いまはとうちゃんに頼ろうかな
今週、ルイの様子が変わった。
土曜日の夜、女房が持病といってもいい逆流性食道炎を再発して、食べたものを大いに吐いた。夕飯にとぼくのリクエストで買った「竹の子のお強飯」が悪かったらしい。
翌日の日曜日は、外が春の嵐ということもあって終日臥せっていた。ルイはずっと寝室の前に寝そべって(写真上)中に入らなかった。
ぼくのほうは、最近、癖になっているからだが、この夜も居間のソファで寝た。ここなら夜中の1時、2時に起きてしばし本を読んだり、ノートを開いたり、アイパッドをネットにつないで遊んだりが自由にできる。
この夜違っていたのは、いつもいないはずのルイがぼくが寝ているソファの隣にある自分のお気に入りの一人用ソファに寝ていたのである。
以来、朝夕の食事のときも、ぼくの椅子の下で寝そべって(写真下)いる姿が目につく。しかも、夜は相変わらず寝室に入らないで入口で寝ている。
ママの身体の変調を察知しての行動なのは明白だ。心配して身を引いているのか、怖がって寝るときに近づかないのかはわからない。
女房が言うように、日曜日に嘔吐したのでそのにおいを嫌って距離をおいているのかもしれない。「オレは臭いのイヤだぜ!」と。
もうひとつの可能性は、「かあちゃんが頼りにならないから、当面はとうちゃんに張りついていようか」という、いかにも弱虫わんこならではの打算というか、ルイなりの深謀が働いているような気もするのだが、さて……?
奥様、ご心配ですね・・・。
ルイ君の行動にはきっと何かありますよね。
奥様の体調が良くなられた頃には、ルイ君の行動の意味が「ははぁ~ん、そう言う事だったんだね。流石だな~ありがとよ♪」等と納得する事が出来るのかもしれませんね。
犬って絶対に人間には持ち合わせていない感覚があるように思われますよね。
どうぞ奥様お大事になさってくださいませU+2661
おこわはやっぱり胃にはベビーだったかもですね・・
でもたまには食べたいですからね~ε-(´∀`; )