今回は、「色絵 桐鳳凰文 八角形鉢」の紹介です。
この八角形鉢も、一昨日の「骨董市と古美術品交換会」の記事の中で書きましたように、一昨日の古美術品交換会で落札したものです。
また、この八角形鉢も、半ば義理買いしたようなもので、これまた特に是非とも欲しいというものでもなかったわけですが、文様の華やかさに惹かれ、ついつい落札してしまったわけです(^_^) ここのところ、急に寒くなってしまい、身も心も凍えて縮こまってきてしまいましたものね。せめて、この華やかな八角形鉢を眺めていれば、少しは身も心も暖まってくるかもしれないと思って落札したわけです(^-^*)
ところで、この八角形鉢には、「桐の文様」と「鳳凰のような文様」が描かれているわけですが、良く見ますと、「桐の文様」は「桐文」と分かりますが、「鳳凰のような文様」はどうみても「鳳凰文」とは言えませんよね。あまりにも簡略化されてしまっていて、なんとか、無理に、鳳凰が描かれているのかな~と思って見れば鳳凰に見えるという程度の感じですよね(~_~;) でも、「桐」に「鳳凰」はつきもので、「桐」と言えば「鳳凰」を連想しますし、「鳳凰」と言えば「桐」を連想しますので、一応、これは、「桐」と「鳳凰」を描いたものに違いないと思い、この鉢の名称は、一応、「桐鳳凰文」とすることにしました(~_~;)
ただ、「鳳凰文」がここまで砕けてしまっているのでは、製作年代は江戸中期はないな~、せいぜい江戸後期かな~と思って落札したところです。
表面
表面の上半分の拡大
鳳凰は鳳凰には見えません(><)
鳳凰だろうと思って見れば、なんとか鳳凰に見えるというところです。
表面の右半分の拡大
表面の下半分の拡大
鳳凰は鳳凰には見えません(><)
鳳凰だろうと思って見れば、なんとか鳳凰に見えるというところです。
表面の左半分の拡大
側面(その1)
桐と鳳凰が描かれた面
側面(その2)
亀甲文が描かれた面
底面(その1)
桐と鳳凰が描かれた面
底面(その2)
亀甲文が描かれた面
高台内の銘の部分の拡大
なお、前述しましたように、この鉢の製作年代につきましては、江戸後期くらいはあるのかな~、悪くしても幕末くらいはあるのだろうと思って落札したところです。
幸いなことに、この鉢には銘がありますので、自宅に帰ってからゆっくりと調べようと思ったところでもあります。
それで、手持ちの資料を引っ張り出して調べてみましたら、同じ銘が載っていました。
それは、「近現代肥前陶磁銘款集」(平成18年 佐賀県立九州陶磁文化館編集発行)のP.109です。
次に、その部分を転載いたします。
上の109ページの左側部分の拡大
この資料によりますと、この鉢は、「明治~大正」にかけて作られたということになりますね。
ただ、上掲の109ページからは、この銘は「松葉マーク」と言うことと、生産地は「肥前・有田」ということは分かりますが、窯名は不明で、創業年や廃業年も不明となっていますね。
ということは、この鉢は、幕末の可能性もあるということですね。或いは、江戸後期の可能性もあるということですね。
私の長い経験から判断しますと、この鉢の製作年代は、江戸後期はあるのかな~、悪くしても幕末はあるのかな~と思えなくもないのですが、それは、私の全くの主観的な判断にすぎませんので、ここでは、一応、「明治~大正」といたします。
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 明治~大正
サ イ ズ : 最大口径19.5cm 高さ8.2cm 底径9.1cm