今回は、一昨日、骨董市で買ってきた「伊万里 錆釉染付鷺文変形小皿」の紹介です。
一昨日、この小皿を手に入れた時は、「これは名品を手に入れた!」と有頂天になり、天にも昇る心地で、この小皿の紹介を楽しみにしていました。
ところが、昨日、この小皿をこのブログで紹介するに当たり、その準備のために、少々ネットで調べものをすることにしました。最近では、いちいち本で調べるのが億劫になり、ちょっとしたことはネットの調査で済ませてしまっています(-_-;)
それで、「吸坂焼」で検索して調べていまいたら、これから紹介しようとしている「伊万里 錆釉染付鷺文変形小皿」に似た小皿が、激安で売られていることを発見したんです(@_@)
「ええっ、、、???」の思いでした!!!
この小皿は、昔は名品と言われていたんです。その激安の値段では、昔の値段から比べると、まるで偽物扱いの値段です!
もちろん、私が一昨日に買ってきた値段よりもはるかに安いんです(-_-;)
それを知って、私の頭の中は、一瞬、真っ白になりました。パニックです!
その現実を、どう捉えていいのか分からなくなりました。
「やられたか、、、!」の思いでした(><)
つい最近でも、4カ月ほど前の2月に、幕末の「伊万里染付魚文中皿」を買ってきたんですが、結局、それは伊万里ではなく、中国清朝中期の景徳鎮民窯で作られた「青花釉裏紅魚文中皿」だったことを知ったばかりです(-_-;)
最近、老化とともに視力も落ち、それにともなって鑑識眼も落ちてきていることを痛感しているところです。「またもやられたか!」の思いが先走りました(><)
それで、がっかりし、気力も衰え、この小皿の紹介も止めようと思ったところです。まさに、天国から地獄への転落です!
しかし、一日経った今日は、気持ちも少しは落ち着きました。
少し冷静になったところで、この出来事を整理してみたいと思います。
① ネットで安く売られていた小皿は、全くの偽物か
画像で見る限りは、昨今作られた全くの偽物とも思えない。
② ネットで安く売られていた小皿は、なぜそんなに安かったのか
たまたま安く落札出来たのかもしれない。落札者は掘り出しだったのかもしれない。
③ 吸坂手は、今では人気がないのか
吸坂手は、古九谷から転落してしまい、今では人気が無くなり、名品ではなくなってしまい、値段も激安になってしまったのかもしれない。
以上のことから考え、
① この小皿のような吸坂手は、以前は、石川県江沼郡吸坂村(現:石川県加賀市吸坂町)(大聖寺の東北約2kmの丘陵地)で焼成されたものとされ、古九谷の一種とされ、非常に数も少なく、貴重なものとされ、値段も高かった。
② ところが、最近の研究の結果、吸坂手は、石川県の吸坂村で作られたのではなく、有田の窯で作られていたことが分かった。それにともない、市場に数も多く登場するようになってきた。値段も安くなってしまった。
ということになるのではないかと思います。
結局、この小皿が、真っ赤な偽物なのか、名品なのか、或いは迷品になるのかは分かりませんが、このような状況にあることをそのまま付け加え、一応、紹介だけはしようと思います。
なお、この小皿は、以前は「古九谷吸坂手鷺文変形小皿」と称されてきましたが、現在では、「伊万里錆釉染付鷺文変形小皿」と称されています。
表面
表面の鷺部分の拡大
裏面
側面
製作年代: 江戸時代前期(1630~1650年代)(但し、本物ならば)
サ イ ズ : 口径;15.1×12.5cm 高さ;2.3cm 高台径;10.4×8.0cm
で、私の手にした(している)品も、自分の中では、Unknownにしてあります。なぜなら、あまりにも、資料、情報が少ないから。
ヤフオクを見てがっかりし、この小皿の紹介は止めようかなと思ったんですが、一昨日のブログで近日中に紹介する旨を告げてしまいましたので、恥をしのんで紹介することにしました(-_-;)
私は、「吸坂手」は何点か持っているんです。
その内の2点は、当ブログの2019年11月29日の「伊万里錆釉小皿」に紹介しています。
その他、あと3点ほどは持っています。
勿論、それらの全ては、「古九谷吸坂手」としてではなく、「伊万里錆釉」として買ったものばかりです。もっとも、売る方は「古九谷吸坂手」として売ってはいましたが、、(笑)。でも、売る方も明確に古九谷という意識ではありませんでしたけれど、、、。
そんなことで、私としては、「伊万里錆釉」にはいささか自信がありましたので、一昨日、跳び付きました。
しかし、最近は視力が低下し、また鑑識眼も低下しているんでしょうかね、、。更には、自信過剰というか慢心もあったかもしれません、、、。
造形にちょっと甘さがあるな~、少し黒光りし過ぎるな~と感じたんですが、この手の一級品ではないんだろう、そのくらいの欠点は我慢するか、ということで買ったわけです。
そうはいっても、この小皿、まんざら、昨今作られた真新しいものではないんですよね。全くの偽物とは考えられないんですよね。
その辺をどう考えていけばいいのか、今後の課題として残りました。
私は本物と思います。ただ、私も実物は見た事がありませんし、触った事も無いです。これを見る限り本物と思います。おそらく業者さんもこの手の品物はあまり扱った事が無いと思います。ヤフオクで安く出ておりましたか。ヤフオクでしか手に入れていない私から言わせて頂くとヤフオクは博打です。映像というか色調整もしています。ですから落した時は品物が到着するまで、実はドキドキしております。私も最近見えていないなと感じております。今年に入って、出品者が贋物を扱っているブラックリストに載っている人の品物を落しに行っております。幸い負けましたが。その他、10点の内、8点贋物と分かりましたが。残りの1点はもしかしたらと入札して、これも負けました。未だに悔しい思いがあります。俺は大丈夫かと思いながら今があります。今、また拝見して本物と私は感じております。器形、高台文句なしです。これがダメだとなると私もかなり見えていないなとなります。最近、私はおかしいです。まあ昔からでもありますが(笑)。有難うございます。
ワタシも吸坂手は現物を手にしたことがないので、正直なところ真贋は判りません
ただ、ヤフオクで1000円スタートとかで出品されている品を見る場合は
同じ業者の他の出品物を判断材料にしています。
ワタシも骨董市でこの品が安く売られていたら、間違いなく購入すると思います。
このクラスになりますと、なかなか判断が難しくなりますね。
図録や美術館では観ていても、現物を手に取ってみる機会がないものですから、実感が湧かないですものね。
それで、私は、このような名品をいずれの時にか手に入れたいと思い、もっとランクの下の「吸坂手」を何点か買い、目を肥やし、このような日に備えてはきたんです。
でも、現実に手にしてみますと、ネットで安く売られているようなことを知りますと、不安に駆られるわけです(-_-;)
まっ、自分の目を信じ、更に精進していかなければならないと思います。
不あがりさんのネットでの体験談も交え、勇気づけをしていただき、嬉しく思います(^-^;
ありがとうございます(^-^;
ですので、今、どのようなものが出回っているのか知らないんです。
特に、最近では、ほとんど、近くの骨董市と古美術品交換会しか知らず、言うならば、「井の中の蛙」のような状態ですね。
視野が狭くなっていますね(-_-;)
これからは、たまに、ヤフオクも覗き、世間の相場なども知る必要があるなと感じました。
ほんとこの歳になりますと気力、体力ともだいぶ衰えました><;
せめて判断は冷静によ~く頭にいれておきます‼
ありがとうございます(^-^;
加齢とともに、気力、体力が衰えますね。
鑑識眼の方も、視力が落ちてきますと、それに比例して落ちるようです(><)
私の場合は、幸い、頭の中のほうは衰えてきていないようですので、それでカバーしようと思います(^-^;