民意をどのように把握するのか

2012-05-24 02:19:19 | 議会活動
舞台が丘整備計画についていま多くの市民の皆さんが疑問に思っています。とりわけ東御青翔高校の校舎を取り壊し15億円かけて道路を建設することと、中央公民館に併設する1億数千万円の講義棟が問題になっています。景気が悪く生活も大変な時代にいまさら道路ではないだろうと言うのです。そして議会に請願をあげるために市民の会を立ち上げて署名活動を行っています。

こうした動きに対して行政の中に「行政は二元代表制で首長と議員が市政を運営している」、「議員は選挙で市民から信任されている」、「議員は一般市民と違って様々な情報を得ているためよりより正しい判断ができる」という意見があります。そして最近の住民投票というやり方はその時の熱狂によって判断を誤るやり方であるとしています。

選挙で信任されている議員が決めればいいことなのか、それとも行政の決定過程への市民参加を認めるべきなのか皆さんはどのようにお考えでしょうか。確かにかつては市民は行政と議会にすべてお任せで進んできた経過があります。しかしあの平成の合併の際、全国の多くの市町村で合併の賛否を問う住民投票が実施されました。そうした中には議会の決定を覆す場合も数多く見られました。議会が民意を反映していなかったのです。

私たちの身近でも一昨年の佐久市の文化会館建設をめぐる住民投票では、建設にGOサインを出した議会と、ダブルスコアで文化会館の建設にNOを突きつけた市民と、民意のねじれが明らかになりました。

行政は首長と議員の二元代表制で運営されています。議員が市民の付託を受けていることもその通りです。しかしだからといってすべて任されているわけではありません。重要な案件の場合はその時その時の民意はどこにあるのか、常に確認する作業が欠かせないと感じています。私は「議員は選挙で市民から選ばれているのだから、すべて議員の判断でいい」という意見には同意できません。

むしろ市政の実態を市民に積極的に伝え、ともに考え、市民とともにまちづくりに取り組んでゆく市民参加をもっと進めるべきではないかと思っています。議員にお任せではなく、市民自らが考え、発言できる機会をもっと作ってゆくべきだと思うのです。

そんな意味で市民の会の皆さんが勇気を持って立ち上がったことに敬意を表したいと思います。

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