視察を終えて小矢部市役所の前で記念撮影(前列左端が私です)
認知症支援事業の担当者とオレンジリング
倶利伽羅峠の合戦で活躍した牛さんが小矢部市のキャラクターです
5月11日は東御市議会社会福祉委員会の行政視察の第一日目です。視察の参加者は市議会社会福祉常任委員会(船田委員長ほか柳沢議員、山崎議員、阿部議員、土屋議員、そして私)、山浦市民生活部長、塩崎社会福祉部長、事務局から山口次長の9名です。朝7時50分にサンテラスホールに集合。バスで富山県小矢部市まで移動し、午後2時から担当者の方からお話しをお伺いしました。
小矢部市(おやべ)は人口3万2千人。富山県の西部、石川県との県境に位置し、金沢とは40分、富山とは30分の近距離にあります。北陸自動車道と東海北陸自動車道、能越自動車道の結節点、小矢部砺波JCTがある交通の要衝です。石川県との県境には木曽義仲が平家と戦った有名な倶利伽羅峠の古戦場があります。その木曽義仲が挙兵したのは東御市の白鳥河原であり、因縁浅からぬものを感じました。
小矢部市は「認知症になっても安心して暮らせるまちづくり」を掲げ、「認知症の人とその家族を地域全体で支え、市民が認知症を超えて、安心して豊かに暮らし続けることができるよう、まちづくりを推進して」います。
平成19年から3年間のモデル事業として認知症地域支援体制構築に取り組んでこられました。そのために①理解者・支援者を増やそうということで出前講座を108回開催し、4032人のサポーター(総人口の12.4%)を養成、②啓発活動として「認知症を知る集い」や広報活動に取り組み、③認知症本人や家族の支援として見守りネットワークを構築し、徘徊見守り模擬訓練も2度実施してきました。取り組みの中で市民の認知症に対する理解が進み、地域で支える意識が向上してきています。出前講座を受講してサポーターになった方には「オレンジリング」を差し上げ、できる範囲で認知症の方の支えになっていただけるようお願いしているそうです。
東御市の場合これまで「認知症予防教室」を開催し、予防啓発活動を積極的に進めてきています。しかし認知症の実態把握が十分でないこと、予防に力を入れてきたが地域で支えあう仕組みができていないこと、他人事で自分のこととしてとらえられないなどの課題も見えてきています。そこで今後認知症を理解してもらうため「認知症サポーター養成講座」に取り組み今年度250名のサポーターの養成を目指しています。
そんな状況の中で、小矢部市の経験は大変示唆に富んだものでした。視察ではすべての議員が積極的に質問し、時間はまたたく間に過ぎ予定を大幅にオーバーしてしまいました。議員の中から、「まず議員が出前講座を受講し、オレンジリングを身につけよう」などという積極的な発言も飛び出し、とても有意義な視察を終えることができました。
小矢部市の皆様、お忙しい中お時間をとっていただきまして誠にありがとうございました。帰りに小矢部市のキャラクターグッズ「メルギューくん」を買ってきました。