長年、北澤工務店の畳工事を担当してくださっていた浅野さんが、一昨日お亡くなりになられました。
浅野さんは親子で仕事をしていました。息子さんに運転をさせた軽トラックで移動している姿がとっても印象的な存在でした。
『もうあと余命一週間・・・』と診断されたとき、面会したい旨を息子さんに伝えたところ、『いや、社長、そんなに気を使ってもらわなくていいですよ。だいじょうぶですから・・・』本人にしてみれば精一杯の言葉であったのだと思う。
『浅野さんゴメン。おれ、親父さんに会いたいんだ。いろいろとあると思うけど、親父さんに会いたい・・・』
すると
『そこまで言ってくれるんなら、ありがとうございます。○○号室です。母親がいると思いますんで・・・』
おじゃますると、まだまだ元気そうで、言葉もしっかり話しをしていた。ただ、何にもやる気が起きないという。テレビも雑誌も食べ物も興味がない・・・。
浅野さんの手を握り、そんな姿を見ながらぼくはあることを思い出していた・・・・・・・・・
『オレは、おめぇといっしょにしごとがしたかったんだ!このばかやろめッ!!!!』
親父が泣きながらぼくに叫んだある日の出来事。いつもより激しい喧嘩となって、ついに親父はそう泣き叫んだのだった。
このときばかりはぼくも胸が打たれた。親父の気持ちなんて百も承知なのに、はっきりこうして言葉にされたこのとき、自分の愚かさに気づいた。
ぼくと親父の関係性からすると、浅野さん親子は対極の存在のように見えた。いろいろあるに違いないけれど、でも一緒に仕事をしている。うちの親父はいつも、二人軽トラックに乗る姿を見て、うらやましそうに見ていた。
ぼくは浅野さんのベットの横で、このエピソードを語った。息子さんとこれからも仲良くやっていくよ、そう伝えた。
医師の診断の通り、一週間後に浅野さんは亡くなった。
『職人』を全うした浅野さん、おつかれさまでした。ゆっくりと、やすらかに。
ではまた。
おさむ
浅野さんは親子で仕事をしていました。息子さんに運転をさせた軽トラックで移動している姿がとっても印象的な存在でした。
『もうあと余命一週間・・・』と診断されたとき、面会したい旨を息子さんに伝えたところ、『いや、社長、そんなに気を使ってもらわなくていいですよ。だいじょうぶですから・・・』本人にしてみれば精一杯の言葉であったのだと思う。
『浅野さんゴメン。おれ、親父さんに会いたいんだ。いろいろとあると思うけど、親父さんに会いたい・・・』
すると
『そこまで言ってくれるんなら、ありがとうございます。○○号室です。母親がいると思いますんで・・・』
おじゃますると、まだまだ元気そうで、言葉もしっかり話しをしていた。ただ、何にもやる気が起きないという。テレビも雑誌も食べ物も興味がない・・・。
浅野さんの手を握り、そんな姿を見ながらぼくはあることを思い出していた・・・・・・・・・
『オレは、おめぇといっしょにしごとがしたかったんだ!このばかやろめッ!!!!』
親父が泣きながらぼくに叫んだある日の出来事。いつもより激しい喧嘩となって、ついに親父はそう泣き叫んだのだった。
このときばかりはぼくも胸が打たれた。親父の気持ちなんて百も承知なのに、はっきりこうして言葉にされたこのとき、自分の愚かさに気づいた。
ぼくと親父の関係性からすると、浅野さん親子は対極の存在のように見えた。いろいろあるに違いないけれど、でも一緒に仕事をしている。うちの親父はいつも、二人軽トラックに乗る姿を見て、うらやましそうに見ていた。
ぼくは浅野さんのベットの横で、このエピソードを語った。息子さんとこれからも仲良くやっていくよ、そう伝えた。
医師の診断の通り、一週間後に浅野さんは亡くなった。
『職人』を全うした浅野さん、おつかれさまでした。ゆっくりと、やすらかに。
ではまた。
おさむ