夕方,二階から下の仕事場に降りてくると,アキラが書棚に向かって何やらムズカシイ顔をしていた。何をやってるの? と聞けば,本の数を数えているという。左手に数取器を持ち,右手の指先で棚の端から順に本の冊数を逐一チェックしてはカチャカチャカチャと計数している。その眼差しは真剣そのものである。それにしても,何でまた急にそんなことをやり始めたの? な~んて問いかけはアキラには全く通用しない。すべてはその時々の気紛れのなせる業なのである。
仕方ないので,しばらくは黙って傍らでその仕事ぶりを眺めていた。カチャカチャカチャカチャ,真剣真剣,カチャカチャカチャカチャ,一心不乱,カチャカチャカチャカチャ,Au suivant!
結局,約5分後に遠くから聞こえてきた「ゴハンよ~!」の声をもってその日の計数作業はとりあえず終了ということになった。で,何冊まで数えたのかな? えーと,これだけだよ,と自慢げにアキラが示した数取器のカウンターは 2,205 を示していた。およそ5本ほどの書棚のチェックを済ませたようだ。一階の仕事場には大小取り混ぜ18本ほどの書棚があるので,全体の約3分1が完了ということになる。そうかそうか,この狭い部屋の中には全部で6,000冊くらいの本が詰まっているのだなぁ,とアキラのお陰で改めて思い知った(自分じゃ数える気などまず起こらなかったもので)。はい,御苦労さんでした!
ただし,この仕事が明日も続くかどうかは神のみぞ知る,って訳でしょうけれど。
仕方ないので,しばらくは黙って傍らでその仕事ぶりを眺めていた。カチャカチャカチャカチャ,真剣真剣,カチャカチャカチャカチャ,一心不乱,カチャカチャカチャカチャ,Au suivant!
結局,約5分後に遠くから聞こえてきた「ゴハンよ~!」の声をもってその日の計数作業はとりあえず終了ということになった。で,何冊まで数えたのかな? えーと,これだけだよ,と自慢げにアキラが示した数取器のカウンターは 2,205 を示していた。およそ5本ほどの書棚のチェックを済ませたようだ。一階の仕事場には大小取り混ぜ18本ほどの書棚があるので,全体の約3分1が完了ということになる。そうかそうか,この狭い部屋の中には全部で6,000冊くらいの本が詰まっているのだなぁ,とアキラのお陰で改めて思い知った(自分じゃ数える気などまず起こらなかったもので)。はい,御苦労さんでした!
ただし,この仕事が明日も続くかどうかは神のみぞ知る,って訳でしょうけれど。