「メダカ・ビジネス」の成立

2001年11月11日 | 日々のアブク
 昨日,朝食をとりながらアサヒ・シンブンなどを眺めている折りに,比較的大きな広告の片隅に次のような珍妙な文章が目にとまった。それは「環境計量士」資格試験の受験指導に関する通信教育講座を主催しているらしい会社の営業広告の一節である。

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 平成11年、河川の環境悪化により「メダカ」が絶滅危惧種に指定されました。メダカも住めない水源から供給されている私たちの飲み水…。 環境計量士はメダカが生息できる、そして安心して飲める水資源の保全・再生のためにも大活躍しています。 (原文ノママ)
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 短い文章のなかに少なからぬ間違いを含み,かつ,全体的にも内容の破綻したムチャクチャな文章構成である。果たしてこれでマトモな受験指導が出来るのだろうかと他人事ながらついつい不安に思ってしまうが,ま,それはひとまず置くとしよう。ワタクシがここで身につまされたのは,昨今,このような形で環境保全や自然保護のダシに使われることの多い「メダカ」の悲しみについてである。メダカのことなぞ実際にはほとんど何も知りもせず,それでいて「生き物」や「環境」を見通したつもりになっているオロカナ人々の跋扈跳梁ぶりである。倉若欣司先生流に申すところの「メダカ・ビジネス」が安易に成立するマスメディアの無惨な現状である。なる程,確かに「新聞」てぇものは社説にしろ三面記事にしろ広告にしろ,マトモに付き合っていては精神衛生上宜しくない。

 ところで,この件に関しては少しまとまった私見を例のごとくブツブツと記しておこうと前々から思ってはいるのだが,この繁忙期の中,さて時間がありますかどうか?
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