ヒキガエルのフレデリック

2001年09月22日 | 日々のアブク

 数日前から我が家の三角庭(猫の額その1)の片隅にアズマヒキガエル,俗に言うところのガマガエルが出没するようになった。最初に発見したのは仕事場の玄関前で,夜9時を過ぎた頃,毎晩恒例の「夜間サイクリング」に出掛けようとしてドアを開けると,タイル敷のアプローチの端っこあたりに,まるで置き物のようにそのガマ君はデデーンと鎮座ましましていた。体長20cmをゆうに越えようかという堂々たる体躯のオトナ・ガエルだ。そぉっと近づいてアレコレ観察してみても少しも動じるところがない。いや,実に立派な風貌であり態度である。

 それから,翌日,翌々日と,夜になると決まってほとんど同じ場所に現れるようになった。時刻もほぼ同じで大体午後9時前後。8時では未だ出現せず,11時には既に姿を消している。ただし,日によって向いている方角が異なっており,初日は北向き,2日目は西向き,3日目は南向きであった(何か意味があるのか知らん)。それにしてもガマ君,昼間は一体何処にいるのだろうね? 恐らくは三角庭の雑草群落のなかに身を隠しているのか,あるいは物置の下にできたわずかばかりの隙間に潜り込んでいるのかな?

 昨日の夜9時過ぎ,子供らが寝る前に家族全員で改めてガマガエルとの「御対面」に出向いた。タカシは何しろ恐がり屋さんだから必要以上にビクビクしながら遠目に眺めるだけであった。それに対してアキラはかなりシタタカであり,すぐ真近まで近寄っても平気の平左,兄弟まったく好対照である。それでも二人とも,室内に戻ったあとで,明日学校に行ったら皆に教えるんだ!などと揃って話していたのが少々微笑ましかった(一応は誰かに自慢したいんだナ)。

 そしてその日から,我が家の新たな一員として彼を迎え入れることとあいなった(その決定にあたっては家長の独断が多分に含まれていたような気がしないでもないが)。でも,名前がなくちゃ困るよねぇ。よし,フレデリックにしよう。うん,なかなかいい響きだ。ちなみに命名の由来は,フレデリック・ワイズマンでもフレデリック・フォーサイスでも,あるいはフレデリック・ジョルコフスキーでもない。勿論フレデリック・ショパンなんかじゃありません(それだったらフランソワとでもしますがな!)。まぁ,あえて申すなら,単にフロッグからの類推かな。あるいは,息子らの愛読書『宇宙人田中太郎』にジェームズという名の魅力的なカエルが登場する(らしい)ので,それに対抗したような形でもあろうか。

 ところで,我が家には東庭(猫の額その2)の雑草群落のどこかにアオダイショウ君もどうやら棲息しているようなのだが(先日,水道屋が発見してビックリしていた),さて,両者は今後果たして相まみえることがあるのだろうか? 願わくばお互いの領分をイタズラに侵蝕したりはせずに,静かに穏やかに共存・共栄をはかりながら,それぞれの人生(ライフ)をまっとうして欲しいものだ。

 ま,結局の所は,なるようにしかならないんだけどネ。
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