古びた記憶の迷窟に入りこんで 《1,2,3》

1998年09月14日 | 歌っているのは?
 毎度毎度の繰り言になるが,ここ数年は自分自身でもはっきりと自覚できるほどに体力・気力の衰えが著しく,あっちこっちの筋肉はおしなべて脆弱になり,ココ壱番,もとい,ここ一番というときの集中力がなかなか保持できず,記憶力は当然ながら確実に劣化し,脳細胞は多分みっともないくらいに収縮し,そして過去に経験してきた(に違いない)数多の事柄のうち確実に思い出しうることがますます限定されてゆき,アタマの片隅にはそれらの未処理懸案事項が山積されてゆく。それは大変歯痒い状態である。まぁ,年をとるということはそういうことなのだろうが。

 昨日の昼間,そのような半ば錆ついたアタマをひねって,しばらく考えていたことがある。約20年ほど前にもなろうか,《 1,2,3 》という唄を歌っていたフランス人の女の子がいたが,さて,何て名前の子だったろうか? ブリッ子ぶらないフランス・ギャルFrance Gallってな感じの声色だったとかすかに記憶しているが,それも定かではない。当時,ラジオで何度か聴き,そしてカセット・テープに録音もしたはずだが,今の私の手元には既になく,手掛りは失われている。インターネットのgooやらYahooやらinfoseekやらの検索エンジンで「1,2,3」を検索してみたところで,恐らく例の没落アプリケーション・ソフト関係がズラズラ並ぶだけであろうし。ああ,誰だっけ。

 余談になるが,これも今を去ること約15,6年も前のことになろうか,それまで主流であったMultiplanやSupercalcなどといったスプレッドシート型ソフトのなかで,新たに登場した1-2-3というソフトは内外の技術的評価が極めて高く,そして当時パソコンを仕事に私用に多用し始めていたワタクシごときまでもがそのような情報にうまうまと乗せられて,何とその時分の月収の約半分,大枚8万なんぼを払って自費購入してしまった(DOS版の確かversion 2.1j?,定価98,000円であった)。まさに若気の至りでありますが,今となればすべては夢の如く詮方ない。

 話を戻して,それにしては,その女の子の歌った《 1,2,3 》の歌詞の方は,これが今でも結構よく覚えていたりするんだから。そう,こんな風だ。

 
  アン,ドゥ,トロワ
  わたしの政策 それはね
  あなたに愛されること さぁ歌って
  アン,ドゥ,トロワ
  わたしにとって人生は
  フランツ・カフカの本なんかじゃないわ
  アン,ドゥ,トロワ
 
  いっぱい演奏して 音楽家さん
  たくさん驚かせて 手品師さん
  わたしの頭のなかでグルグル回って
  子供のように目を輝かせて
 
  夢をみさせて 道化師さん
  唄って踊って 吟遊詩人さん
  ふたりをつつむ陽気なロンドのなかで
  ねぇ わたしに愛と喜びをちょうだい

 
 アップ・テンポの調子の良い歌で,鼻歌まじりに思い起こすと,何故か20才くらい若返ったような心軽やかな気分になる。ああ,それにしても何て言う名前だったっけ.....

 かようにして,昨今は,古びた記憶の迷窟に入り込んで手探りで後ろ向きでの発掘作業などをしばしば行っているような次第であります。そろそろケリをつけたいとは思いつつも。。。
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