マイケル・ジャクソンの死 (何を今更!)

2009年07月06日 | 歌っているのは?
 先月の終わり頃だったか,海の彼方から,歌手のマイケル・ジャクソンMichael Jacksonが死んだというニュースが流れてきた。享年50才。死因不詳だという。無礼を承知であえて言わせていただけば,晩節を汚しつつの人生五十年,いささか悲しい幕切れだなぁ,という印象を受けた。このような希有の才人は39才くらいで死んだ方が良かったように思う。

 その絶頂期,1987年に来日したときの横浜スタジアムでの公演に私自身は立ち会っている。もっとも,スタジアム内(観客席)の聴衆としてではなく,スタジアム外(横浜公園)に屯して演奏を聴いていたジッパヒトカラゲの貧しい群衆の一人として,ですけどネ。

 当時は横浜スタジアムから徒歩5分たらずの関内尾上町通りに面したオンボロ雑居ビルに住まっていた。その前年に約10年間勤めた小さな会社を辞め,あらたに自営業者に転身して1年目の年だった。といって,当座抱えていた仕事の量はごく微々たるもので,基本的にはユトリある暇人生活。その日々のヒマをもてあまして,もっぱら関内,山下町,石川町,あるいは伊勢佐木町,長者町,日ノ出町,桜木町あたりの繁華な町中を散歩がてらによく徘徊したものだった。夏の暑い日,緑濃い木々の繁みに覆われた横浜公園のプロムナードは心癒されるオアシスであった。ふと隣のベンチを見れば,初老のプータロウ氏が所帯道具一式を脇に抱えて気持ちよさげにウツラウツラと船を漕いでいたりする。ああ,シアワセそうな寝顔だなぁ。何だかワタシの未来がダブって見えるようだなあ。なんて,人間万事塞翁馬を実感しておりました。

 とにかく,お金はないけどヒマは十分にあった時代の話である。それが今ではお金もなければヒマもない。夢もなければ希望もない。心に秘めたる恋もない(なんじゃそりゃ?) この20年間,マイケル@スーパースターもいろいろと大変だったでありましょうが,マイセルフ@スーパーボンクラリストにしたところで,やはりソレナリニ大変だったのであります。そう,まるで北上川の河川敷に生息するカヤネズミ君たちみたいにネ。

 河原のネズミはさておいて,マイケル・ジャクソンの突然の死の報に接し,あらためて《遺伝子の川 River out of Eden》のことなどを思ったりする今日この頃である。マイケルにはまだ年端も行かない可愛い子息が遺児として残されたようだが,さて,彼のマーベラスな遺伝子はその子らにどのように受け継がれたのであろうか? 翻ってボンクラリストたるワタクシのソレは,はてさて,一体何処へと流れてゆくのだろうか??
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