平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ミカエル改良型完成

2011-06-14 22:45:58 | スピーカー工作
 いろいろなユニットのマッチングテストを続けていたミカエル改良型。試行錯誤の挙句、ようやく完成。結局は、スーパーケルビムのFE88ES-Rのストックを使うことにしました。やや低域不足ですが仕方ありません。



 スーパーケルビムの上に乗っているグレーのコーン紙のユニットは、新製品のFF105WKです。グレーなのはコーン紙に混沙されている炭の色のようです。FFシリーズはもともとバックロードホーンに適していたのですが、モデルチェンジで振動系が重くなり、バスレフ向きになりました。今回からシリーズに追加された10センチユニットは、マグネットが大きくてバックロードホーンでも使えそうです。

 しかし、この目論見は無残に崩壊しました。実は、エッジがウレタンで、ウレタン特有のヌケの悪さというか、中高域の艶やかさが足りないのです。ウレタンは成型が楽で、しかも経年変化に強い性質があります。それで大量生産品には向くのですが、ウレタンはどうしても小音量時の反応が鈍くて、バックロードで使うと短所が目につきます。バスレフなら誤魔化せるのでしょう。

 ということで、FF105WKは失格。ジャンクで手に入れた6N-FE88ESは、片チャンネルのコーン紙が潰された痕があり、ときどきビリツキが出ます。センターがズレているので修復が必要です。仕方ないので、スーパーケルビムの補修用にストックしていたFE88ES-Rを使うことにしました。

 このユニットもジャンクですが、ジャンクの理由はマグネットの背後に接着された巨大な鉛にあります。この鉛が邪魔で重く、普通のバッフルに取り付けることができません。今回も空気室の奥行きが15ミリも足りないので、ノコギリで鉛を切り落とすことにしました。ちょうど接着面が見えていたので、接着剤を削る感じで作業を進めたら1時間ほどで出来ました。鉛の部分を切っていたら半日はかかったでしょう。



 今回はデザインにも凝っているので、ユニットのフレームの厚さを隠すように、バッフルに5ミリ厚のコルクを貼ってみました。正確に切り抜いてからボンドで接着です。バッフルを接着して乾燥途中なので、まだFE88ES-Rを両チャンネルに取り付けた音は聴いていませんが、見栄えはなかなかのものだと思います。

 本当は試聴会でも披露したかったのですが、嫁入り先に送るのが明日なので不可能です。もっとも、ユニットはジャストフィットしているわけではないので、取付孔はFE103やFF105WKと同じです。そのうち新製品でフィットするものが出たら、そちらに交換できるように考えてあります。

 FE88ES-Rは特殊なユニットで、中域が張っているのでボーカルに強いです。おそらく、ジャズファンが設計したのでしょう。この中域とホーンの低域をバランスさせるのが難しいのです。6N-FE88ESは艶やかで繊細でクラシック向き。スーパーミカエルに採用する予定のFE103En-Sは万能型で癖がなく、シュルツが吹くフルートの息継ぎを一番良く再生します。レコーディングエンジニアは聞こえたらまずいのでしょうけど。

 なお、コルクを貼る前はスワローズが初回から3回までに5失点。作業をしているうちに徐々に反撃。片方のバッフルを接着して完成したら9回裏に2アウトランナー無しから同点の奇跡。もう片チャンネルのバッフルを貼りつけていたら、11回裏にサヨナラ勝ちしていました。このミカエルも何か持っていますね ホルホル。

      エフライム工房 平御幸
コメント
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