平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

試聴会のレポート

2011-06-20 11:41:36 | Weblog
 心配した雨もなく、むしろ蒸し暑い中で試聴会は始まりました。会場は吸音処理が弱いライブな部屋で、中低音から低音が共鳴するという悪条件。普段は壁に密着させるスピーカーを50センチほど手前に引き出してセッティング。最初は読者の作った長岡式共鳴管です。


右 長岡式共鳴管  
左 逆さまにしたミカエルに固定したミニミカエル

 この共鳴管はテーパードという方式で、中の仕切り板が垂直ではなく斜めになっています。それで音道が出口に従って広がってゆくのですが、交響曲の『新世界』を再生したときは共鳴音もなく、さすがに長岡先生の作品だと感心しました。しかし、欠点を強調するため、モーツァルトの『モテット 踊れ歌え幸いなる魂よ』をかけたら、バルバラ・シュリックのソプラノは音像が肥大、音場も茫洋として共鳴音が感じられます。

 そこでミニミカエルに交換したら、音像がはっきりして巨大だった口が小さくなり、ソプラノの艶やかさが出てきましした。もっとも、今回の共鳴管に使われるユニットはハイ落ちで、ウーファーに近い性格なので損をしています。またミニミカエルが良すぎたのです。

 ミニミカエルは、今回はじめて参加したSNSのメンバーも持っているのですが、ユニットの違いもあって、その真の実力を初めて知ったようでした。ミニミカエルは低域は60Hz止まりですが、セレナーデなどの室内楽を聴く分には低音不足は余り感じません。また、直後に試みのミカエルに換えたのですが、1インチユニットという極小のバックロードホーンとは思えない音離れの良さに、会場の全員が唖然。エッジが破けているにもかかわらず、よく鳴ってくれました。最後はパワーを入れすぎて破綻しましたが。


試みのミカエル

 読者が作ったケルビムは材質が硬く、また塗装もしているので余分な音は出ません。もう少しデッドな部屋で聴きたいところでした。ソプラノはケルビムが一番艶やかなはずです。ケルビムジュニアは、ユニットのバイオセルロース・マイカという振動板が繊細で、余りキャビネットが頑強では逃げ場がなくなります。それで逃げ場を作るために板厚が薄く、また楽器のように響きの良い構造となっています。今日のような部屋ではなく、むしろデッドな和室向きですね。


ケルビム三兄弟 左からジュニア、ケルビム、スーパー

 小ミカエルはユニットがバックロードホーン向きではないのでおとなしく、僕が作ったパソコン用のアンプとマッチして実に静かな再生音です。とは言っても、通常のスピーカーに比べれば段違いに躍動的ですが。


右端の小ミカエルと勢揃い(右クリックで画像だけを表示)

 ミカエルはさすがに万能型ですが、ユニットがケルビムやスーパーケルビムに比べて少し非力です。その点で損をしていますが、ローコストで良い音をという設計は成功しています。零号機なので零戦のCDを再生しましたが、僕の住む栄町から会場の栄で零戦のエンジンも栄。近くの熱田は彗星のエンジンをライセンス生産していました。

 スーパーケルビムは部屋との相性は悪かったですが、それでもピアノの専門家らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今回は10センチ口径だけでしたが、時間があれば8.5センチ口径との違いを聴いて欲しかったところです。へブラーのモーツァルト『トルコ行進曲』はさすがでしたね。スーパーだと音色の変化が楽しめます。

 今回は女性の比率が高く、余りホルホルすると弟子たちに怒られそうなので自粛しました。地元の熱田から来られた方や、遠くは広島に帰られる方など、初めての参加者も予想外に多く、少し広い会場にしておいてよかったなという印象。わざわざ足を運ばれた皆さんありがとうございました。お土産までいただいてありがとうございます。また、地元開催で張り切った読者の手配や奮闘にも感謝です。

 味噌国での開催は初めてでしたが、関東や関西からも来られる距離で、実際に京都や神戸からも来ていただきました。場所的には良いですね。今回はいろいろなスピーカーの性格を紹介するために、じっくりと音楽に浸るという感じは薄かったので、次回があれば一曲を堪能する方向も取り入れたいと思います。最後に、僕が作ったアンプが日立の重量級アンプに負けなかったので、自作アンプにも自信を深めました ホルホル。

 なお、今回は写真を撮る暇がなく、会場で撮した方はメールでの添付でも良いですからご提供ください。サイズは大きくても送信出来れば大丈夫です。早速そこそこ集まりましたが、まだ未掲載のスピーカーやアンプの写真がありましたらよろしくお願いします。

      エフライム工房 平御幸
コメント
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