平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

候補者の敬語力

2012-11-24 15:54:27 | Weblog
 昨日はコンサートでチャイコフスキーの『悲愴』を聴いて来ました。金管楽器と低弦楽器が迫力満点。それに繊細なバイオリンや木管楽器が重なり、難しい曲を十分にこなしていました。アマチュアのレベルの高さは凄いですね。

 『悲愴』は第3楽章がフィナーレのように盛り上がるので、釣られて拍手する人が何人か。僕も、一緒に行った隣の人が手を叩きそうになったので、モグラ叩きのようにピシャ。とても良い演奏会でした。招待してくれた読者には感謝とお疲れ様。大変な力演でした。

 昨晩は、フィギュアスケートのNHK杯もあったのですが、真央ちゃんはほぼ完璧なスタート。自ら楽しんで、観客も楽しいひと時。これなら安心です。未来ちゃんは急きょの参加決定ですが、気合が乗って演技もノリノリ。フリーは心配ですが、仙台に呼ばれただけで目的達成。被災地の七ケ浜町を訪れてくれてありがとう。

 さて、衆院選の公示が近くなって来ましたが、僕の地元は神奈川16区で、現職のミンスの後藤が全くの空気。事務所も近いのですが、駅前でも見かけたことはありません。3年間の活動実績ゼロですが、ここに自民党からヤンキー先生こと義家弘介氏が参院から鞍替え立候補。維新からも擁立されるみたいですが、元々は自民が地盤を守ってきた地域です。負けられません。

 候補者の人物評価をするときに、意外に役立つのは敬語や丁寧語の語学力です。例えば、すっかりネタ候補になった、前宮崎県知事の東国原英夫ですが、彼の「お示しさせて頂きます」という丁寧語は酷いものでした。これは、「示させて頂きます」か「示します」が正解。「お」を付ける必要は全くありません。

 バブルの頃に、普段は敬語や丁寧語と無縁のドキュンが大量に会社に雇用されました。それで編み出されたのが、何でもかんでも「お」を付ける敬語や丁寧語です。プレゼンテーションで、「お話させて頂きます」と平気で言うほど。これは、「話させて頂きます」が正解。「ご質問させて頂く」は「質問させて頂く」が正解。「ご質問」は受け取るものです。

 「お」や「ご」は、基本的に目上の相手の行為に付ける接頭語です。「お話になる」や「お示しください」など。自分の行為に対しては、例外的に、「お断り」や「御遠慮」や「お悔やみ」などがあるのです。「お」や「ご」はもともと「御」の読みですが、遡ればヨセフが世話になったオン(ヘリオポリス)の祭司ポテペラから、「オン」が敬語となったのです。だから、「恩」と書き換え、「恩ある」と接頭語にすれば意味が理解しやすくなるのです。

 前記の不適切な使い方を例に取ると、「恩ある話をさせて頂きます」、「恩ある示しをさせて頂きます」、「恩ある質問させて頂く」では、聞いた人が激怒するのは明らかです。「何が恩あるじゃ!ふざけんな」と追い返されてしまいます。

 敬語や丁寧語は、基本的に口語体の文学で発達したもので、文学に接した頻度が教養となるのです。下手に使われると聞き苦しいので、僕は読者にも敬語は求めませんが、自分でもなるたけ使わないようにしています。その点、ニダー君の言葉は便利です。

 以前にも書いた記憶があるのですが、NHKが少しまともだった時代に、明治政府が全国共通語で教科書を作るというドラマ『國語元年』がありました。仰せつかった官僚は鹿児島弁で、鹿児島弁を公用語にと考えます。居候の公家は京都弁を。会津の強盗は会津弁をと大混乱。この中で、遊女の廓(くるわ)言葉が出てくるのですが、各地の地方から出てきた遊女を一人前に仕立てあげるのが、方言を隠す廓の言葉。「ありんす」は有名ですね。

 また、昔の手紙でやたらに出てくる「候(そうろう)」も似たような感じです。文の最後に候を書けばそれらしくなる。手紙の定型文で、「拝啓」と書いたら最後は「敬具」。「かしこ」は女言葉なので、男は使ってはいけません。

 言葉は生き物ですから、時代意識で変化するのは当たり前です。しかし、その中でも基本を抑えておくことは大事だと思います。最近のサンスポ競馬欄は、明らかに在日と思われる執筆者による誤字脱字が目立ちます。このような破壊的な行為に対しては、容認しない姿勢も大切です。候補者の言葉遣いに注意汁の巻でした。

    エフライム工房 平御幸
コメント (2)
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