4月1日から中央区でプラスチック製容器包装の資源回収が始まる。汚れのない(あるいは軽くすすいだ)プラスチックを、新聞紙やびん・缶と同じように分別して出せば、区がゴミとしてではなく資源として回収してくれるのである。
有り難い話ではあるが、また手間が増える。まず資源かゴミかの判断が必要になる。つまり、プラマークが付いているか否か、付いていたときは資源として出せるほど汚れていないかをチェックしないといけない。併せてゴミ箱(資源箱?)をもう一つ用意しないといけない。ドイツほどではないが、分別がなかなか複雑になってきた。
またゴミ出しの回数が増える。僕の所は、月曜は燃やさないゴミ、水曜と土曜は燃やすゴミ、木曜は新聞・缶等、そして金曜がプラスチックの日となる。ゴミ出しも会社と同じ週休2日だ。やれやれ。これは「面倒くさいと思うなら、そもそもゴミを出すな、減らせ」という意味だろうか。更にゴミの量を減らすべく、ゴミ収集が有料化される日もそう遠くはないだろう。
以前プラスチックは燃やさずに埋め立てていた。プラスチックは燃やすと高温になり焼却炉を傷めるからだ。それにプラスチックを燃やすとダイオキシンが発生するとの問題もあった。このためプラスチックは“不燃ゴミ”だったのである。それが埋立地の不足と、ダイオキシンが発生しないよう焼却炉の改善が進んだことから、プラスチックを燃やす自治体が増えてきたのである。
が、ただ燃やすだけではもったいない。プラスチックをもっと資源として利用しよう、というのが今回の変更である。
実は僕も知らなかったが、日本の廃プラスチックの有効利用率は意外に高い。2007年で73%。廃プラスチックの排出量994万トンに対し有効利用量722万トンとなっている。もっとも1995年の有効利用率は僅か25%に過ぎず、プラスチックのリサイクルは近年急速に進んできたのである。これはサーマルリサイクルの増加、つまり廃プラスチックを燃やしてエネルギーを回収するのが増えたからだ。サーマルリサイクルによる廃プラスチックの利用は95年の126万トンから2007年には481万トンになった。現在サーマルリサイクルは廃プラスチックの有効利用の2/3を占めている。
ちょっと待てよ、中央区でプラスチックが可燃ゴミになったのは去年の4月だった気が。おそらく他の自治体もそれほど変わらない時期に変更した、あるいは未だに不燃ゴミの自治体もあるかもしれない。にもかかわらず、なぜ90年代後半以降サーマルリサイクルが急増したのだろうか。
それは上述の通り焼却炉の改善によりダイオキシンの問題がクリアされ、可燃・不燃を問わず、ゴミを燃やす自治体が増えたからである。東京23区などその最たるものであり、随分前から不燃ゴミを燃やしていたようだ。勿論金属など燃え残るゴミはある。しかし、いったん不燃ゴミであろうがすべて燃やし、全体の嵩を減らした方が埋め立てに回す量が減って良いのである。もうダイオキシンは大丈夫だとはいえ、地元の住民感情を慮り、プラスチックは“不燃ゴミ”のままだったのであろう。
裏を返せば、“地元の住民感情”がリサイクルを進めたといえる。つまり、自治体はプラスチックを燃やすことに一種後ろめたさを感じ、その緩和策として「ゴミを燃やして発電します」、「ゴミを燃やした熱を有効に利用します(温水プールや温室から給湯、冷暖房まで)」といった対策を講じてきたのだと思う。その結果としての廃プラ有効利用率向上である。
しかし、しかしである。今の世の中、「プラスチックを分けたところで何になるんだ、実態は変わらないじゃないか」などと言っても始まらない。環境問題を理解してない奴、の一言で片付けられかねない。
というわけで、4月から僕のゴミ出し休みは更に一日減るのであった。最近はやりのワーク・シェアリングは残念ながら我が家にはないのである。
有り難い話ではあるが、また手間が増える。まず資源かゴミかの判断が必要になる。つまり、プラマークが付いているか否か、付いていたときは資源として出せるほど汚れていないかをチェックしないといけない。併せてゴミ箱(資源箱?)をもう一つ用意しないといけない。ドイツほどではないが、分別がなかなか複雑になってきた。
またゴミ出しの回数が増える。僕の所は、月曜は燃やさないゴミ、水曜と土曜は燃やすゴミ、木曜は新聞・缶等、そして金曜がプラスチックの日となる。ゴミ出しも会社と同じ週休2日だ。やれやれ。これは「面倒くさいと思うなら、そもそもゴミを出すな、減らせ」という意味だろうか。更にゴミの量を減らすべく、ゴミ収集が有料化される日もそう遠くはないだろう。
以前プラスチックは燃やさずに埋め立てていた。プラスチックは燃やすと高温になり焼却炉を傷めるからだ。それにプラスチックを燃やすとダイオキシンが発生するとの問題もあった。このためプラスチックは“不燃ゴミ”だったのである。それが埋立地の不足と、ダイオキシンが発生しないよう焼却炉の改善が進んだことから、プラスチックを燃やす自治体が増えてきたのである。
が、ただ燃やすだけではもったいない。プラスチックをもっと資源として利用しよう、というのが今回の変更である。
実は僕も知らなかったが、日本の廃プラスチックの有効利用率は意外に高い。2007年で73%。廃プラスチックの排出量994万トンに対し有効利用量722万トンとなっている。もっとも1995年の有効利用率は僅か25%に過ぎず、プラスチックのリサイクルは近年急速に進んできたのである。これはサーマルリサイクルの増加、つまり廃プラスチックを燃やしてエネルギーを回収するのが増えたからだ。サーマルリサイクルによる廃プラスチックの利用は95年の126万トンから2007年には481万トンになった。現在サーマルリサイクルは廃プラスチックの有効利用の2/3を占めている。
ちょっと待てよ、中央区でプラスチックが可燃ゴミになったのは去年の4月だった気が。おそらく他の自治体もそれほど変わらない時期に変更した、あるいは未だに不燃ゴミの自治体もあるかもしれない。にもかかわらず、なぜ90年代後半以降サーマルリサイクルが急増したのだろうか。
それは上述の通り焼却炉の改善によりダイオキシンの問題がクリアされ、可燃・不燃を問わず、ゴミを燃やす自治体が増えたからである。東京23区などその最たるものであり、随分前から不燃ゴミを燃やしていたようだ。勿論金属など燃え残るゴミはある。しかし、いったん不燃ゴミであろうがすべて燃やし、全体の嵩を減らした方が埋め立てに回す量が減って良いのである。もうダイオキシンは大丈夫だとはいえ、地元の住民感情を慮り、プラスチックは“不燃ゴミ”のままだったのであろう。
裏を返せば、“地元の住民感情”がリサイクルを進めたといえる。つまり、自治体はプラスチックを燃やすことに一種後ろめたさを感じ、その緩和策として「ゴミを燃やして発電します」、「ゴミを燃やした熱を有効に利用します(温水プールや温室から給湯、冷暖房まで)」といった対策を講じてきたのだと思う。その結果としての廃プラ有効利用率向上である。
しかし、しかしである。今の世の中、「プラスチックを分けたところで何になるんだ、実態は変わらないじゃないか」などと言っても始まらない。環境問題を理解してない奴、の一言で片付けられかねない。
というわけで、4月から僕のゴミ出し休みは更に一日減るのであった。最近はやりのワーク・シェアリングは残念ながら我が家にはないのである。