25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

憲法が死んでいる

2015年01月08日 | 社会・経済・政治
  憲法は国の最高法規であり、国際条約も、憲法以外の国内法はその下部であることは常識だと思うが、1959年の「砂川事件」で最高裁は日米安保条約に関することは最高裁は決定できないと憲法を条約の下に置いてしまった。つまり1959年からこの国の「憲法は死んでいる」と唱える本がベストセラーになっている。
 米軍基地の住民たちがすむエリアの上ではアメリカ軍は飛行機もヘリコプターも飛ばない。落ちたら危険だからだ。ところが普天間基地のように、米軍は日本人の住居地区の上を飛ぶことをしている。本来人権は「憲法によって守られるもの」であるはずであるが、憲法は機能していない。

 憲法に関して、改憲派と護憲派の二つの意見があるが、今の平和憲法をよりよいものにしていくという論議がない。
 憲法は法律を作り、実行する政治家や官僚や行政にいい加減なことをさせない国民一般庶民のためのものである。国民のためであると言ってもよい防御装置である。

 今年は敗戦後、70年が経っている。この70年をどう総括するのか、特に先の戦争をどう総括するのか、日本人はやってこなかったから、僕は徹底して論議するのがよいと思う。そして謝るべきことは徹底して謝らなければならないと思う。この点で、安倍首相がどんな「安倍談話」を発表するのか、中国や韓国やアメリカはどう思うのか、僕は関心をもっている。

 さらに昨日フランスの新聞社がイスラムのテロリストに襲撃され、編集長など12人が殺害された。フランスは「イスラム国」への空爆にも参加している。西洋が線引きをした国境を越えてスンニ派があらたな国を作ろうとしている。
 こういう遠いアフリカや中東の問題が我が国の「憲法」をも無視して影響してくる。僕は放っておけばよいと思う立場である。いわば非積極的平和主義である。日米同盟もやめたほうがよいとも思っている。
 イスラム原理主義の人々が先進国に散らばっている。移民として受け入れられながら差別を受けている、ということも聞く。植民地時代の悪に対して「殺すことも辞さない悪」が台頭を始めた。不気味な年になりそうである。
 正月からのニュースは株価があがる、オイルは値下げ、オイオル関連商品は値下げ、他の輸入商品は値上げ、と浮かれ調子で経団連の人たちが言っている。証券会社の人たちも言っている。赤字国債もやや減額されるが、やはり発行される。日銀が買い支える。

 尾鷲のような地方は人口が減る一方である。四次産業の知恵がない。高速道路ができ便利にはなったが、そこに新たな産業が起こらない。尾鷲まで届くのかアベノミクス。