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25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

消費資本主義の終わり

2015年01月18日 | 社会・経済・政治
「資本主義の終焉と歴史の危機」(水野和夫)が話題になっている。ピケティの「21世紀の資本論」も高価にもかかわらずよく売れている。みすず書房もたいしたものだ。
 日本人は遠くの神様が好きで、遠い人ところからやってくる人の声をよく聞く。しかしピケティや水野のような意見はすでの1980年代からあった。それが今、はやるようになった。そして購買する人が多いことに関心の深さが伺える。
  先進国の国債利率の過剰な低さ(2%を切っている日本)それは資本の利潤率をも示している。
グローバル化はいくところまでいき、外国の安い労働賃金で製造することも限界がきている。利潤率が低いため、企業は設備投資が採算にあわず、できない。資本主義とは利潤による資本の増加で成り立っている。もうひとつは市場競争原理である。
アメリカは資本主義の破綻を金融工学により金融帝国と様変わりさせたが、これもリーマンショック以後、縮小せざるを得なかった。
そして世界の富は本の数パーセントの人々に集まり、日本も同様に中間層の没落が貧困化となり、格差社会を生み出している。

 こういうことは日常の生活の実感からわかる。貯金をしても利子が超少ない。銀行は中小・零細企業には新規貸し出しを渋る。貸し剥がしまでする。貯金のお金を国債買いや投資や為替業務を行い、本来の仕事をしない。証券業や町金までやっている。
 ゲームソフトなどブックオフに出回るが、こんなものが社会に必要なのかあやしい。靴は10足も要らない。時計も1個、2個あればよい。ラーメンもインスタントラーメンの方がうまい場合がある。電気製品は揃い、これまで以上の電気冷蔵庫も電気炊飯器も要らない。今の高画質テレビの8倍もよいといわれるテレビなども要らない。つまり国内ではもう買うものがない。
 家を建てる場合は壊すことも計算に入れなければならない。人口も減る。消費力が下がる。公共工事も頻度を少なくてしてもよいと思う。
 経済成長はよいことだ、経済成長するしかない、というのは自民党がバブル崩壊後から借金を増やし過ぎてしまったからだ。そして戦後の経済成長の記憶があり、経済成長以外の新しい社会や人間のあり方を考えなからだ。

 僕流に考えなければならないのは、
  1)税制  2)規制  3)富の再分配  4)税金の使用優先順位  5)人生観および価値観の転換
 個人的には 
 6)スーパーインフレへの個々人の防御  7)自分にとって必要なものと不要なものの区別  8)地震・津波では5分以内により   高くまで走る

 ことだと思っている。