25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

森友学園の核心の部分

2017年03月17日 | 社会・経済・政治

 現在疑獄事件として混迷している「森友学園への国有地払下げ問題と認可問題」

 著述家として菅野完は仕事をよくやっていると思う。テレビ局も新聞社も独自の取材を必死になってやっておらず、テレビのワイドショーなどは新聞で書かれたものや記者会見などで、ジャーナリストの矜持というものは全くない。パネルにまとめて、コメンテーターに意見を言わせるだけである。菅野完は自分でネタを取り、自分の足で接触し、交渉している。 

 多くの方が知っているように菅野完の「日本会議の研究」という本は、よく売れている。僕も読んだことがある。菅野の書き方には右も左もない。日本会議を冷静な見方で書き、日本会議が誕生した経緯も書かれている。 

 日本会議は椛島有三が事務総長であり、椛島有三は「日本青年協議会」の会長でもある。彼らがこまめに市民活動を行っている。しかし日本青年協議会にはひとつの悩みがある。青年協議会と言っても椛島有三や「日本政策研究センター」の伊藤哲夫とかが若かった頃にできたもので、生長の家が激しい政治活動をやっていたときに誕生したもので、もはや彼らは「青年」ではない。70代だ。彼らは本当の青年が数欲しい。後継していくものが身内のものばかりでは心もとない。だから「学校を作ろう」とするのも不思議はない。そういう問題が森友学園問題の底流にある。そのさらに深いところに「谷口雅春先生を学ぶ」誌を核とする「生長の家原理主義」のグループがいる

 「日本会議の研究」を読んでいると、そういうことがよくわかる。よく取材している。この疑獄事件はお金の問題ではない。それは付随してでてきたことだ。教育勅語、明治憲法への復古主義を唱える極右の思想信条に賛同するもの、もしくは圧力を受けたものたちが籠池を中心として起こっている思想事件である。憲法や教育基本法に抵触する事件なのである。

 元号制定法では成功し、幅広く日本会議に国会議員や地方議員、政財界、学者、法律家を取り込んで粛々とやっていたのに、とんだ問題となってしまった。テレビも新聞までまだそこの核心まで到達できない。日本には右翼のテロというのがあり、気色悪い面があるからだ。

 籠池元理事長は極右の人である。安倍晋三総理を誕生させたのも伊藤哲夫や椛島有三らの強い意志だっただろう。政治家はカニのように悪さしたみたいに穴にひきこもる。これもおもしろい。思想・信条への潔さがない。