エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ドクダミとユキノシタ

2012年05月30日 | ポエム
ドクダミもユキノシタも古来から薬草である。
火傷をした・・・それっドクダミの表皮を剥いで貼れ、と言われたものだ。
また、火傷の場合はアロエも使われた。



どれも火傷の炎症を緩和する効果があって、ヒンヤリと労わってくれたものだ。

ドクダミは、ことのほか臭いが強くて辟易したものだった。
アロエは、透明感があってヒンヤリとした記憶が強く残っている。



ユキノシタも然り。
表皮を剥いで患部にあてがってくれた。
母や祖母の優しい手が思い起こされるのである。







  ドクダミの其処にありしか白き花  野人


  祖母の手や干して刻めり十薬の  野人


  ユキノシタ神子鈴鳴らす風がある  野人


  雨降れば神楽鈴揺れユキノシタ  野人







どちらも乾燥させて、お茶として服用する慣習もある。
身体の内部から綺麗にしてくれる効用が期待できると言うのである。



さもありなん。
古人からの言い伝えが、連綿として語り継がれ定着した民間療法である。



従って、季語としても残されているのである。
優しい効用が身体に沁みてくる。



因みに、ドクダミは葉が薄いので揉んで患部に張った事が多い。
ユキノシタの葉は、比較的肉厚なので表皮をはいで患部に貼ったものである。



とまれ、そんな植物である。





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  荒 野人