エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

灸花(やいとばな)

2014年07月08日 | ポエム
灸花・・・ヘクソカズラのことである。
灸、やいとである。

花の内側が「紅紫色」をした灰白色の花が、灸の色や形にいていると云うのだが・・・。
ヤイトバナにせよヘクソカズラにせよ、両方とも嬉しいネーミングではない。



花言葉は・・・
「意外性のある」「誤解を解きたい」「人嫌い」
である。







「梅雨晴間ヘクソカズラの夢続く」







迂闊にこの花を摘んではいけない。
とてつもなく、臭い。
屁糞葛と漢字で書き表すのだから、推して知るべしである。

排泄物の臭さなのである。
思わず鼻をつまんでしまう。それほど臭い。

だがしかし、姿はスレンダーな美人である。



ヘクソカズラの名誉は断固として守ってあげようと思うのだ。
スレンダーでコケティシュで、可愛いのである。
この悪臭は、進化の過程で身に纏ったものであるのだから。




       荒 野人