エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

三椏の花

2016年02月02日 | ポエム
三椏の花の蕾は、まだ硬い。
硬いけれど、麗らかさに誘われて開いている早とちり者もいる。

だから自然は、面白い。
三椏は、和紙の原材料としては最高である。
飾り物にも使われる。

いわゆる「楮(こうぞ)」も和紙の原材料としては誰もが知っているけれど・・・。
やはり、三椏が最高なのである。
日本のお札に入っているのは、三椏である。



三椏は、山深い地域で栽培される。
冬、雪を被らないと繊維が細かくならないのである。

栽培農家は、品質に細心の注意を払う。
三椏は、国に納めるからである。
民間に売れば、国よりも高く買ってくれる。

だがしかし、安くても国に売る。
局納農家としての誇りが、支えなのである。







「三椏の花置き去りに枝分かれ」







三椏の花の色は、二種。
黄色と赤色、である。

赤三椏の花が咲いたら、きっとお見せしよう。
何処に咲くのか知っているからである。

三椏の栽培農家の苦労が知れる、最近の大雪である。



     荒 野人