エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

菜の花や

2016年02月24日 | ポエム
菜の花畑は、花の時期がばらばらである。
だから、うねりを伴って畑があるのだ。



立地にもよるけれど、海に向かって畑が展開するのは気持ちが良い。
斜面を歩く楽しさもあるのだ。



葛西臨海公園である。
春潮を感じた場所だ。



「菜の花の沖」という小説がある。
江戸時代の廻船商人である、高田屋嘉兵衛を主人公とした歴史小説。
司馬遼太郎だ。



この花の先にある、海。
そのオマージュは美しくも儚さを感じさせる。







「菜の花の畑の波の海に落つ」







畑に向かって、鴨が移動していた。
その移動の様は、可愛らしい命の輝きであった。



菜の花は、今年も「お浸し」でいただいた。
ほろ苦さが、早春を運んでくれるのだ。



     荒 野人