エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

奄美へ向かう

2014年07月10日 | ポエム
これから羽田へ向かう。
JALの奄美空路は欠航ではない。

あの美しい海はきっと濁っているだろうけれど、怒涛の海も良いものだ。
とにかく出かけていく。
玄関で、ふっと考えた。
PCを持っていくのをやめようと思ったのである。

ザックから、パソコンを取りだし軽くなった。
句帳だけを携えていくのだ。

良い俳句がうまれるかどうか、それは分からないけれど・・・。
終日奄美の自然と向き合い、思索を重ねる。

帰京後は、新しいステージが待っている。
からまつを退会して・・・良かった。

では、今日から1週間ブログは更新しない。
帰京したら、まとめて報告したいのだ。

ではでは・・・。


       荒 野人

嵐の前の

2014年07月09日 | ポエム
いま、この文章を書きつつ台風8号の行方が心配である。
10日には、奄美への旅が始るのだ。



梅雨の晴れ間なのだが、嵐の前の静けさでもあるのだ。
いつもの散歩道を歩きつつ、万緑を感じていたのである。

だが、夜からは雨だと云う。
嵐の前である。



沖縄、奄美、そして九州南部へと歩を進める台風。
風の強さが脅威である。







「万緑のざわめきを聴くキスの後」







万緑は静かさがその本質である。
静かでなければ、若葉のざわめきなのだ。



森羅万象の音が聞こえる。
もちろん、万緑の彼方の空からも音が聞こえる。



音を吸いこみ、単音のみ響くのだ。



      荒 野人

灸花(やいとばな)

2014年07月08日 | ポエム
灸花・・・ヘクソカズラのことである。
灸、やいとである。

花の内側が「紅紫色」をした灰白色の花が、灸の色や形にいていると云うのだが・・・。
ヤイトバナにせよヘクソカズラにせよ、両方とも嬉しいネーミングではない。



花言葉は・・・
「意外性のある」「誤解を解きたい」「人嫌い」
である。







「梅雨晴間ヘクソカズラの夢続く」







迂闊にこの花を摘んではいけない。
とてつもなく、臭い。
屁糞葛と漢字で書き表すのだから、推して知るべしである。

排泄物の臭さなのである。
思わず鼻をつまんでしまう。それほど臭い。

だがしかし、姿はスレンダーな美人である。



ヘクソカズラの名誉は断固として守ってあげようと思うのだ。
スレンダーでコケティシュで、可愛いのである。
この悪臭は、進化の過程で身に纏ったものであるのだから。




       荒 野人

風渡し

2014年07月07日 | ポエム
昨日は、終日プール・サイドにいた。
孫たちは、一緒に水に入って遊ぼうとしきりにせがむのだけれど自重したのであった。

テントを張って、入口の横に椅子を置いて座り込んでいた。
梅雨の晴れの一日であったから、UVカットの陽傘を設置して水の揺らぎを見続けたのだ。







「テント立ち風渡りゆくプールサイド」







南の島では、巨大な台風が列島を狙っている。
台風8号である。
アメリカを襲う、ハリケーン並みの強さであると云う。
天気予報で「猛烈な台風」と言っている。
車を横転させるほどの強風であるらしい。

これもまた、地球の温暖化の証左であるのだろうか?
だとしたら、怖ろしい。



エルニーニョ現象はまだのようだけれど、これもまた温暖化に拠るものであろう。
だとしたら、対策は喫緊の課題である。
そうであるにも拘らず、人類は無益な殺生を繰り返している。



意識は未だ「惰眠」を貪っているのだ。
これも、怖ろしい。



こうして遊ぶ子どもたちの未来に、ぼくたちは自身を持ってこの地球を残せるのだろうか。



      荒 野人

梅雨寒

2014年07月06日 | ポエム
正しく「梅雨寒」の日が続いているのである。
しかも、天気予報が日々変わる。
あと数日で、奄美に出掛けるのだが台風が・・・。

例年だと、この月の上旬には奄美は梅雨明けの筈である。
おそらく、フイリピンの近海で発生した台風が列島を襲って、梅雨明けをもたらすのであろう。
それで良いのである。



しかし雷が鳴れば梅雨明け・・・との定説は完全に覆ってしまった。
やはり温暖化のもたらす自然環境の変動であろうか?

それにしても、涼しい七月である。
寒いくらいの気温が続いている。

雨上がりに、少し外出して新鮮な大気を吸い込むのが楽しい。
葉や、花や、森羅万象が濡れそぼってキラキラしている。







「梅雨寒や捲りし袖を捲き戻す」







古来、自然はキラキラしていたのである。
人が大気を汚染し、そのキラキラを奪ってしまったのだ。



雨上がりの束の間、自然は洗われて素の姿を取り戻すのだ。
その刹那を,愛おしまなくてはいけない。
刹那・・・瞬間。
キラキラの輝きに癒される。

貴重な時間である。




     荒 野人