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一足早く、お正月気分

2022-11-15 15:15:00 | ブログ

木々の紅葉が始まり、朝の澄んだ空にうろこ雲が敷き詰められている風景は秋ならでは。

心がときめきます

 

さて、茶道を習っている者にとりまして、11月は特別な節目の月です

「炉開き」とい言葉を聞いたことがあるでしょうか?

【炉】とは、お茶室の畳の一部分を切って穴をあけ、囲炉裏のような感じに釜を掛けることを表します。

この炉を、季節の初めに開ける行事を「炉開き」と言います

旧暦の10月の10日に行われることが決まっており、今の暦では11月。

そのため、習っている裏千家では、11月初めのお稽古で必ず「炉開き」が行われます

振舞われるものには全て意味があり、面白いのでご紹介させていただきます

この日はたくさんの美味しいものをいただくので、毎年お腹いっぱいになります(笑)

 

①    新茶

11月の炉開きに合わせてお茶壺の口を切り、新茶を味わいながら今年も良いお茶ができたことを祝います

飾ってある茶壺の中に新茶(その初夏に摘んだ茶葉)が入っています。

炉開きの際、開けていただくことから、めでたく、「茶人のお正月」と言われています

 

②     亥の子餅

旧暦の10月は亥月です

イノシシは火の用心、子孫繁栄、無病息災などの意味を持ち、縁起物とされています

そのため、うり坊に見立てられた和菓子を、新茶と共にいただきます

新米や穀物などを混ぜ、愛らしい見た目のものが多いです

 

③     ぜんざい

「善哉(ぜんざい)」と書きますが、面白い由来があります。

“一休さん”で有名な一休宗純が、ぜんざいを最初に食べた際、一口召し上がって「よきかな(善哉)!よきかな(善哉)!」と絶賛されたことから、『善哉(ぜんざい)』と呼ばれるようになったと言われています

「よきかな」とは、とても良いという意味で、“とても良い=おめでたい”と言われ、炉開きにいただくようになりました

 

「炉開き」は茶道では冬支度の意味合いになります

寒い季節ならではの所作や、澄んだ空気に炭が一層美しく見えたりと、茶道の世界ではこの炉開き以降の風景が醍醐味な気がいたします

 

今の季節、和菓子屋さんには「亥の子餅」が並んでいます

秋を感じながら、ぜひ試していただきたい一品です(L.S)

 

 

 


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