自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★変わる時代の雰囲気

2006年04月05日 | ⇒ニュース走査
  民主党の代表選は、小沢一郎氏(63)と菅直人氏(59)の争いとなる。7日に行われる代表選に向けて立候補を表明したが、現段階では、保守系や旧社会党系などに支持を広げる小沢氏が優勢と見られている。

 5日の記者会見を見る限り、ともに自民党との対立軸の明確化を強調し、送金メール問題で傷ついた党の「再生」を掲げていた。が、小沢氏は前副代表、そして菅氏は元代表なのでテレビで映るその姿や主張には新鮮味が感じられなかった。ちょっと酷な言い方かも知れないが、「時代が戻った」という印象なのだ。

 この懸念は自民党に対しても同じだ。おそらく小沢氏が代表になれば、9月の自民党総裁選にも影響が及ぶだろう。「小沢氏に対抗できるベテランを総裁に」との逆ネジ作用が働くからだ。そうなると人気が高い若手の安倍晋三氏の線が弱まり、福田康夫氏(元官房長官)らベテランが党内では浮上してくるに違いない。

 こうなると、経済でも若手の堀江貴文・ライブドア前社長が失速しており、政治からも経済からも若さが失われたような印象になる。ベテランが悪いと言っているのではない。時代の雰囲気に若さを欠くと、意識の上で停滞が起きる。それがなんとも暗く重く、鬱蒼(うっそう)としたように感じるものだ。そんな予感がしてならない。

⇒5日(水)夜・金沢の天気  くもり
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