北朝鮮がまた弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。今回落とした位置は狙いが定まっていると憶測する。防衛省公式サイトによると、北朝鮮は15日午後7時24分ごろと同36分ごろに、少なくとも2発の弾道ミサイルを半島の西岸付近から発射。それぞれ飛翔距離は850㌔と900㌔、また最高高度はそれぞれ50㌔と推定される。ミサイルは能登半島の尖端の輪島市の舳倉(へぐら)島の北北西およそ250㌔、日本のEEZ(排他的経済水域)内側の日本海に落下したとみられる。EEZ内への撃ち込みは今年2月18日以来となる。(※ミサイルの落下図は防衛省公式サイトより。舳倉島は加筆)
冒頭で「狙いが定まっている」と述べたのも、舳倉島の南49㌔にある高洲山(567㍍)には、山頂に航空自衛隊輪島分屯基地のレーダーサイトがある。このレーダーサイトには航空警戒管制レーダーが配備され、日本海上空に侵入してくる航空機や弾道ミサイルを24時間監視している。2017年3月6日、北朝鮮は「スカッドER」とされる中距離弾道ミサイル弾道を4発を発射し、そのうちの1発を輪島市から北200㌔㍍の海上に落下させている。手短に言えば、高州山のレーダーサイトは北朝鮮の弾道ミサイルの射程内に入っている。防衛ラインの「目と耳」とも言えるレーダーサイトを叩けば日本は丸腰同然となる。
今回落下した地点から30㌔ほど離れたところに、EEZ内の好漁場として知られる大和堆(やまとたい)がある。毎年6月から翌年1月にかけてはスルメイカ漁を始め、夏場の甘エビ漁やベニズワイガニ漁を目指して漁船が集まってくる。領海の基線から200㌋(370㌔)までのEEZでは、水産資源は沿岸国に管理権があると国連海洋法条約で定められている。ところが、北朝鮮は条約に加盟していない。非批准国であることを逆手にとって日本のEEZ内に平気でミサイルを撃ち込んでくるのだ。
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