今月22日から始まる政府の観光支援事業「Go To トラベル」について、時期の見直しや感染者数の少ない地域から段階的に始めるべきといった意見が出ているようだ。一方で、「巣ごもり」生活もまだまだ続くのではないだろうか。先日、近くのスーパーマーケットの空き瓶回収箱に空き瓶を持って行った。自らも酒量が少々増えたせいか、このところ行く回数が増えている。回収箱を開けてその都度思うことだが、ワインの空き瓶が圧倒的に多い。酒瓶の全体の8割はおそらくワインだ。
巣ごもり生活で家飲みが増えた。家族団らんで飲むとなると、日本酒や焼酎よりワインかビールが多いだろう。コンビニでも最近、ワインのコーナーがかなりの幅を取っていて、しかもフランス産やイタリア産もある。1本2千円近いものもあり、コンビニの売れ筋はワインではないだろうか。おそらく、昨年2019年2月に日本とEUとの経済連携協定(EPA)が発効して、ヨーロッパ産ワインの関税が撤廃されたことにもよるのだろう。日本にワインブームが起きている。今年になってさらにそれを加速させているのがコロナ禍だろう。
昨夜、金沢市内のワインバーを知人と訪れた。客はまばらだったが、オーナーソムリエが別室でオンラインによるワイン教室を開いていた。受講者は8名でほとんどが女性。自宅でワインを飲みながら学べる、そんな気楽さもあってオンライン教室は人気だそうだ。
数年前までコンビや酒販店に並んでいたワインはチリ産が多かった。日本とチリが2007年にEPAを結び、段階的に関税が引き下がられた効果でもあった。それが、昨年EUとのEPA発効でブランド中のブランドであるフランス産、イタリア産の輸入が急増し、女性たちがワイングラスを手にするようになった。ソムリエとそんな話をしたことがある。
ワインバーでは、ブルゴーニュのワインを味わった。ブドウ品種はピノ・ノワール。ソムリエの解説によると、ピノ・ノワールは水はけがよい石灰質の土壌で冷涼な気候で育つが、病気にかかりやすくデリケートで栽培が難しい。農家泣かせのこの品種のことを欧米では「神がカベルネ・ソービニオンを創り、悪魔がピノ・ノワールを創った」と言うそうだ。ヴィンテージものだがまだ果実味もあり、優しく熟成を重ねたブルゴーニュワインだった。とりとめのないワインの独り夜話になってしまった。
⇒19日(日)夜・金沢の天気 くもり
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