自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★強烈寒波JPCZ

2018年02月06日 | ⇒ドキュメント回廊
   きのうからの寒波は強烈だ。金沢でもきょう6日午後6時で70㌢を超える積雪となっている。金沢大学ではこの大雪のため、きょう2限目以降とあすの全ての講義がすべて休講となった。通学路となってる県道の除雪などが間に合わずバスなどが時間通りに動いていないからだ。公的な施設でも閉鎖されるところが多く、個人的にあす予定していた打ち合わせを後日に延期した。また、幹線道路でも凍結でアイスバーン状態になり、車同士の接触事故などが多発している。コンビニに入ると、「大雪のため商品の入荷が遅れ申し訳ありません」と貼り紙があり、パンや弁当、惣菜の商品棚がガランとしている。庭木がすっぽり雪に覆われ、雪吊りが施されていない樹木は枝折れになるだろう=写真=。

    気象庁のHPなどによると、西日本から北陸にかけての上空1500㍍付近に、氷点下12度以下という数年に1度の非常に強い寒気が流れ込んでいる影響で、発達した雪雲が流れ込んでいるようだ。シベリア東部に蓄積していた寒気が北西の強い季節風の影響で北陸など西日本の日本海側にかかり、居座り続けている。さらに朝鮮半島の北側で分かれた風が日本海でぶつかり、雪雲を流れ込ませる風が集まっていると。初めて目にした言葉だが、これを「JPCZ(Japan sea Polar air mass Convergence Zone)」=「日本海寒帯気団収束帯」と呼ぶそうだ。

    金沢市内の積雪70㌢は平成に入ってからでは平成13年の88㌢に次いで2番目に多い。今晩もしんしんと雪は降り続いていて、あすは平成13年の雪を超えそうだ。福井市では午後6時現在で129㌢となり、37年前の「五六豪雪」(昭和56年)以来の記録的な大雪になっていると、テレビの全国ニュースになっていた。大雪による車の立往生などで、福井県内の国道8号線は坂井市とあわら市の間およそ10㌔の区間で、乗用車やトラック1500台余りが動けない状態になっている。

    冒頭で述べたコンビニでの話。店員に「入荷のメドは立っているの」と尋ねると、「まったく立っていません」と。続けて「金沢市内のコンビニはどこもウチと同じですよ。それより何より、お客さんがとにかく大量買いされて行かれます」。確かに周囲の買い物客の中にはかご一杯に商品を入れている。大雪という危機感を察知すると食料をストックすることに人間の本能として走るのだろう。ガソリンスタンドでも車が列をついているのをみかけた。このJPCZが長引くとガソリンもストップするかもしれないと考えるのだろう。強烈寒波は人間の生存本能を揺さぶっている。

⇒6日(火)夜・金沢の天気    ゆき
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☆身に降りかかる「断水問題」

2018年02月02日 | ⇒ニュース走査

           先月30日付のブログ「☆過疎化と断水問題」で、冬場の凍結で能登地方は断水に見舞われた世帯が1万もあり、空き家で水道管が破裂しても対策が取りようがなく、空き家が多い地域では断水が深刻でこの問題はまさに過疎化問題だ、と述べた。きょう2日、まさに断水問題が我が身に降りかかってきた。

    メールで連絡があった。「お世話になっております。かあさんの学校食堂の泊さんに確認をとったところ、2月6日火曜日のお弁当の準備が出来ないと連絡がありました。(穴水町)甲地区は水道管凍結・漏水による断水の復旧が未だに遅れており、完全普及には2~3日かかる見通しです。また復旧してもすぐに飲料水(食用)に使えないため、今回の件はキャンセルをお願いしたいとのことでした。事情をご賢察のうえ、ご了承いただきますようお願いいたします。」

    今月5日と6日に世界農業遺産「能登の里山里海」をテーマに研究者交流のスタデイツアーを実施することになっている。6日の意見交換会の会場となっている穴水町の施設のスタッフに昼食の弁当の手配を依頼した。スタッフが弁当の配達をお願いした主婦グループ「かあさんの学校食堂」は甲(かぶと)地区の廃校になった小学校校舎を活動拠点にしているが、現在断水が続いていて、一両日中に復旧したとしても、すぐには飲料水としては使えない可能性があり、グループから注文をキャンセルさせてほしいと連絡があったと、メール連絡をくれた。

    メールを受け取り即座に電話をかけた。スタッフは自分たちの生活水(食事、飲料など)を確保することが優先されていて、注文を受ける余裕がない状態と。「ほかに弁当を作ってくれる仕出し屋などありませんか」と尋ねたが、状況はどこも似たり寄ったりとのこと。断水問題の深刻さを改めて思い知らされた。

    さらにツアーを開催する5日と6日は、ウエザーニューズ社HPによると、「上空に非常に強い寒気が流れ込み、日本海側では大雪に警戒が必要。4日(日)~6日(火)にかけてが寒気のピーク」と呼び掛けている。断水が長引く可能性もある。だからと言ってツアーを中止するわけにもいかない。関係者と相談し、「6日はコンビニに立ち寄って、参加者(20人)がそれぞれで昼食を買い求めましょう」となった。少々安易な結論なのだが、コストのことも考えてそのような結論に。何とも恨めしい断水問題ではある。

⇒2日(金)午後・金沢の天気   はれ

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