今度、MEGADETHのカヴァーバンドであるDAMEDETHで、このスネアを使おうと思っていた。
YAMAHAのAbsolute Hybrid Maple(以下AHM)、14x6。
ウエンジという硬質な木材を、メイプル材で挟んだ仕様となっているスネア。
過去に出ていたメイプル系スネアと比べると、一点で芯のある響きが強調される鳴りとなっている為、スネアサウンドの際立ちが上がっている。
まァこのスネアを入手しようと思ったのは単純なお話で、このジェイドスパークルというカラーが良かったから(笑)。
スパークル系で、クリーンカラーのもので所持してみたいという欲求が当時あったんで、その中でも独特の色合いをしていたのがこのAHMだったのと、サイズも丁度好ましかった(因みに、AHMシリーズは14x6の一種類のみ)ので、入手する事に。
その後2度ほど打面ヘッドを変えていき、今回新たにヘッドを変えようとした時に目撃したのが、この有り様。
ラグが浮き上がっているのが判ると思う。
厳密に言うと、このAHMはフックラグという仕様で、シェルに取り付けられた軸に、フープごと取り外しが可能となっているフック式のラグをそこに引っかけるという仕組みになっている。
言わばこの状況、軸が浮き上がっている。
コレが打面側のラグ全体で起こっている。
シェル表面でこんな事態になっている為、裏側も当然、影響が出ている。
写真の部分が、最もヒドイ状態のものだね。
いや、ショックだわ。
手持ちのスネアでここまで酷い状態となったのは初めてだからね。
実はこの間MADHAOUSEで使おうと思っていた、YAMAHAのLIVE CUSTOMスネアもパーツ破損という事態に見舞われた(コイツはこれが2度目)が、不幸中の幸いかこっちは破損したパーツを交換するだけでまだ復旧できる見込みがありそうなんでね。
ま、上述しているようにライヴまでの復旧~調整はとても間に合いそうになかったんで、その時は代わりのスネアを使用したワケだが。
スネアに対して手荒い扱いをしたんじゃないか?と思われそうだが、まァ外れてはいないだろう。
パワーヒッターかどうかは外部の判断どころだが、オレはそれなりに叩き込むスタイルなので、ヒッティング時の衝撃は間違いなくスネア全体に伝わっている筈。
ただ、
過去にも同様な叩き込みをしてきたスネアの中で、このAHMは入手してから最も新しいスネアなんだよね。
多分5~6年程度しか経っていないし、使用頻度もそんな高くはなかった。
コレに関しては、フックラグという構造の問題だと思う。
先程も書いた様に、この仕様はラグを引っ掛けるという構造になっている。
その状態からテンションボルトを回してラグの固定力を上げていく仕組みとなっているワケだ。
だが、そこが徒になっている。
チューニングテンションを上げて行けば行くほど、ラグが持ち上がっていく事になるが、引っ掛けている軸はシェルに固定されたまま。
限度を越えれば、ラグ内部がダメになるか、シェルがダメになるかという2択が現れる事になるが、今回のAHMは後者となった。
ここは流石に問題かなと思う。
以前に同じ様な仕様でヌーヴォーラグというのがあったが、あちらはラグがダメになる傾向が圧倒的に多かったが、シェルに対してのダメージはあまり無い方だった。
恐らく、今回のフックラグはそのヌーヴォーラグの弱点を考慮した上で生み出されたものなのだろうが、シェルへダメージが出てしまう様な構造になってしまっては、本末転倒だろう。
お前のチューニングの仕方に問題があるんじゃないのか?と言われそうだが、そうであればこれまで使ってきたスネアでも同様の事態が出ていたと思うし、チューニングテンションをハイピッチにしてブッ叩くドラマーは、オレ以外にもごまんと居るワケだから、YAMAHAがその辺り耐久テストを軽んじていたと疑わざるを得ない。
或いは、オレが入手した個体がたまたま運悪く低強度のものだったのか・・・・・・
いずれにしても、こんな状態に陥った様を目撃しては、AHMを改めて買い直そうとは思わないね。
構造を見た限りでは、このスネアはハイピッチチューニングを好むドラマー向きではないと判断してしまったのでね。
ま、一応打面ヘッドを変えてから3時間ほど叩いてみたワケだが、テンションもかかっている状態で(危ねェとは思いながら:苦笑)、取り敢えずは大丈夫ではあった。
でも、もうこれ以上使用するつもりはない。
今度のDAMEDETHのライヴまでは現状維持させる。
そのライヴで、完全にお役御免になるね。
残念ではあるが。