AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

終のペダル

2019-12-30 23:30:00 | ドラム
年末っていう事もあるが、漸くコイツをゆっくり試す機会ができたんで、スタジオ叩き納めも含めてピックアップ。


YAMAHAのDFP-9C。

今年入ってから、メーカーより遂に新たなペダルが発表され、5月に発売となった、現状フラッグシップモデルである。

これまでのYAMAHAとは違い、ある意味「YAMAHAらしくないデザイン」のペダルだが、だからこそ、その外観で注目が高まったというのは事実だろう。


チェーンを取り付けているカム部分に関しては、3段階に動きを変化させる事が可能になっており、この写真ではカムを前方に出した状態。
この状態になると、動きとしては軽くなり、スピード感を得ることが容易となる。


で、この写真はカムを奥に引っ込めた状態で、この時は動きとしては重くなるが、その分だけ操作性はクセの無い状態となり、YAMAHAペダルとしての本領を発揮する状態と言える。
オレとしちゃあこの状態が最も使いやすいと感じたんで、現状はコレを左右共にセット。


このペダルの特筆すべき機能の一つとして、オートロックスプリングテンションが挙げられる。
コレはドラムキットにセッティングした状態でも、スプリングのテンションを調整できるという画期的なもの。
また、テンション調整部はスウィング形式となっているため、スプリングの伸縮により滑らかな動きを持たせて快適なフットアクションに貢献。
オレはスプリングをメーカー純正から、TAMAのヘヴィテンションへと変更。伸縮に対してより強い抵抗を与える事を目論み(ザックリ言えば、踏み心地に重みと強い反動を加える)、現行で使用しているペダルには全て常備。


特筆すべき点のもう一つは、ヒールスパイク。
ひと昔前のペダルには、ケッコー標準装備されていたものであるが、ソレが復活した感じ。
実はこの部分のストッパーって大きな役割を持っていて、バスドラムに対してセッティングの安定力を高めるには、前方よりも後方がものを言う。
例えば、固定力を上げたいからと悪戯に前方ストッパーを出し過ぎると、その分底部に浮きが生じてしまい、却って固定力を失くしてしまうし、最悪バスドラムのフープを痛めてしまう事になりかねない。
痒い所に手の届く、小さいが大きい機構。


ツインペダルとしてはジョイントも特筆すべき点。
ボールベアリングを搭載させた事により、左足の操作伝達がよりスムーズに。更に左右のバランスが取りやすくなった上に、単純にジョイントの構成が頑強になっている為(実際、YAMAHAのこれまでのジョイントはこの部分が弱い)、重みの利いた踏み心地へとセッティングした際にも、長期の耐久性を見込めるのは嬉しい点。


チェーンモデルには、変換可能なベルトが付属。
その他に、FP-9シリーズ用として装着されているビーターには、専用ウエイトバランサーも付属。軽いの(アルミ)と重いの(ブラス)の2種類で、使い分けが可能。
生憎、これらの付属品は現状オレにとっては必要は無い(ベルトは変な軽さがあってダメ。ウエイトバランサーは、そもそもビーターを変更しているので、使えん)ので、とりあえずお蔵入り。


まァ、
以上の特性とテメェでカスタマイズした分を合わせて、3時間ほど叩いてみた。
先ず、仕様としてはライヴでの活用を前提としているんで、通常練習用として使用しているペダルのコンディションよりも軽さを重視しているので、ぶっちゃけ出音は多少違和感はある。

あと、コイツはロングボードであるため、踏む位置ってのも少しばかり考える必要が出てくる。
今でもTAMAで出ているロングボード仕様のペダルを使っているが、今回はソレらと違ってデフォルトからそれなりにいじくってるんで、操作性の最もやりやすい位置を見つけておく必要が出ている。

左右の操作性のバランスを取るのはちょっと時間が要るかもな。
今回いじらなかったが、もしかしたらボードの角度をもう少し低くした方がやりやすくなったかもしれない(因みにビーターの角度は奏者側に接近させている)。
今度の機会にそこをちょっとやってみるか。


ただ、全体としてはケチのつけようは無い。
入手してから一度、デフォルト仕様でスタジオで使っているんだが、その段階に於いても全然O.K.だった。
もしかしたらカスタイマイズした所為でやりづらい状況を作ったのかもしれんが(苦笑)、そこは意地でも使いこなせるように持って行く。

実際のところ、今使っているペダルは現役バリバリで、その後にも「もしもの事」が出た場合に備えたものが控えている状態(笑)。
DFP-9Cが活躍する時は、必ずしも今ではないんだよね。

ただ、
何かの時には、いざって時に役に立つ。

今後ペダルを買っていくかどうかは別問題として、このペダルが、オレにとっては実戦で使うペダルとして、終のペダルと決めてかかっている。

大袈裟なと思われるかもしれないが、色々と考えてそう決めた次第。
何かの意志をそこに宿して使う事の意味が、今回は欲しかった。
ただ単純に、新しいものが出てきたという理由以外に。

オレにとって足下の機材は重要。
テメェの目の届くものは、現役として全て使えるようにしておきたい。
今は使う理由がでてないものであっても、だ。

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