Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/24 土星の環が消失(見掛け上)

今朝の富士山(2025/03/13)

2025-03-13 10:12:52 | 富士山

クリアに見えてますが、東寄りにある薄雲の影で一部が暗くなってました。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:7.3℃  富士山:-12.3℃ 

八王子アメダスの今朝の最低気温は7℃台と高めでした。当地では予想最高気温が
20℃となっており、暖かい1日になりそうです。花粉の飛散量は「極めて多い」と
予想されており、アレルギー症状が強く出る人は外出をなるべく控えた方が無難と
思われます。


【アーカイブ】富士山五合目へ初遠征した日(1984/07/30) ー 天の川撮影編 ー

2025-03-12 16:10:50 | タイムマシンにお願い

昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの第24弾です。

前年の夏と冬の☆撮り遠征に味を占め、月・惑星以外の天体写真はやはり空の暗い
所で撮らないとダメだなぁーっていう観念が定着します。で、次回の夏の遠征先を
どこにするか仲間内で検討し、富士山五合目に一度行ってみたいという話になり、
1984年の夏休みに入って早々に遠征を敢行。この年の梅雨明けは7/22頃で、好天に
恵まれることを期待して出掛けたものの、麓の富士宮あたりに来た時点でベタ曇り
の空模様でした。それでもダメ元で行ってみようということになり、当時まだ有料
だった富士山スカイラインをクルマ2台で登っていくと、三合目を過ぎた辺りから
雲が薄くなり始め、目的地の富士宮口五合目に到着すると上空は快晴という幸運に
遭遇。夜になってもスカッと晴れた状態が続く一方、下の方は雲海が広がっていて
街灯りをブロックしてくれるという絶好のコンディションになったのでした。

そんな好条件下で標準レンズを使って銀河系中心方向にあたる濃い天の川を狙って
撮ったのがコレです。


【夏の銀河と流星】
 キヤノンEF+FD50mmF1.4 S.S.C.(Ⅱ),フジカラーHR1600(ASA/ISO1600),絞りF3.4,
 露出10分,タカハシ90S赤道儀にて自動ガイド,富士山富士宮口五合目にて

たて座からいて座付近の天の川をフレーミングして得られた写真です。ほぼ真ん中
に写っている輝星は木星です。同じ構図で3コマ撮影した中の1コマで、明るい流星
が飛び込んでくれて、この夜のベストショットになりました。後で現像とサービス
サイズのプリントが上がってきて、イイ感じの写真だったんでキャビネ判プリント
を焼き増しして、月刊雑誌「天文ガイド」の「読者の天体写真」に初応募しました
が、残念ながらボツでした。自信作だったんですけどねぇ・・・

さらに天の川が通るわし座付近も狙って撮ったのがこちら。


【わし座】
 ※撮影条件は最初の画像と同じ

これもまずまずの写りって感じだったんで、別な月刊雑誌「スカイウオッチャー」
のフォトコンテストに応募したところ、誌面への採用が決定。掲載ページはこんな
のでした。

同時期に天の川を狙った3名の作品を重ねてパノラマ写真仕立てになってたんです。
他の方の2作品に覆い被さっていて、ちょっと申し訳ないなーって感じがしました。
なお、自分の作品に対して選者から「バックが少し青っぽいのが気になりますね」
との評がありました。確かに自分の写真だけ異質な感じがしますが、これは他の方
の使用フィルムは赤い星雲が良く写ると評判だったサクラカラー400である一方、
自分は当時発売されたばかりのISO1600高感度フィルムを使っていて、両者の分光
感度特性の違いから色調に差が出たんだろうと思います。ともあれコレが同誌への
嬉しい初入選作となりました。

(つづく)


135mm望遠レンズで三日月状の金星は写るか?

2025-03-11 11:11:28 | 実験クン

14年ほど前に200mm望遠レンズで金星が三日月状になっている姿を捉えましたが、
今回はさらに焦点距離の短いレンズにて同様な姿の金星を撮れるのか試しました。


【内合12日前の金星 3/9夕刻】
 キヤノンEOS Ra+SAMYANG135mmF2 ED UMC,ISO100,F8,露出時間1/500秒
 1:1(アスペクト)クロップ,マニュアルフォーカス調整,三脚使用

日没の9分前に撮ったもので、ほぼ中央にポチっと小さく写ってるのが金星です。
さすがにこれではどんな形なのか分からないので等倍トリミングしてみると・・・

横方向に少しだけ伸びてる感じがしますが、単純にブレてるだけじゃねーの?って
いう可能性も否定できませんね。そこで縦横ともにピクセル数を10倍にする解像度
変更処理を行った上でトリミングしてみたら・・・

画質は悪いけど三日月状になってるのが確認できました。なんかバナナっぽい・・・
以前に200mmレンズで撮影した際は連写した5コマをコンポジットしましたが、
今回は単独1ショット画像です。使用カメラは以前の撮影時よりも高性能なモデル
ということで、短い焦点距離でも細い形を捉えることができたようです。

ちなみに、これを撮影した後で8×30双眼鏡にて眼視観望したら、辛うじて三日月
の形をしているのが確認できました。調べると視直径が50"以上にも達していて、
何と木星よりもデカく見える状況なのでした。肉眼では物凄く明るく見えるので、
大きく欠けた姿になってるなんて不思議な感じがします。

なお、3月21日に太陽と同じ方向に見える「内合」を迎え、一時的に観測困難な
状況となります。それを過ぎると明け方の東天で見えるようになり、今年いっぱい
明けの明星として観測可能です。


今朝の富士山(2025/03/10)

2025-03-10 09:08:58 | 富士山

少しだけ霞んでますが、3日ぶりに見えてます。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:-2.0℃  富士山:-18.1℃ 

一昨日の午後から昨日の未明にかけて関東各地でまた降雪があり、当地では日付が
変わる頃にクルマのフロントガラスなどに薄らと積もったのが確認できましたが、
最大降雪量10cmとの事前予想が外れたのか、昨日の朝にはすっかり消えてました。
今朝の八王子アメダスの気温は氷点下まで下がり、今月初の冬日となりました。
当地の今日の気温は15℃まで上がる予想で、今週金曜日くらいまでポカポカ陽気
となりそうです。


今日の太陽(2025/03/09)

2025-03-09 12:25:01 | 太陽

約5週間ぶりに太陽を撮影。


EOS60Da+EF70-300mm F4-5.6ISⅡUSM(@300mm)+ND10000太陽撮影用フィルター(コレ無しでは危険!) 

目ぼしい黒点群は3つ~4つと少なく、サイズも大きくないので割と寂しい印象です。
どうも活動レベルが下降トレンドに入ってきてるような気がします。


続・デュオバンドフィルターを使った銀河実写テスト

2025-03-08 10:35:05 | 撮影機材

新調したデュオバンドフィルターを用いた実写テストの第3弾です。
先週末の遠征時に望遠鏡を使った直焦点撮影でもう1つこの天体を撮ってました。


【渦巻銀河 M81】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain252,ZWO社DuoBandフィルター,
 総露出時間80分(8分×10コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県東伊豆町にて

おおぐま座にある端整な形態の渦巻銀河で、発見者名にちなんで「ボーデの銀河」
と呼ばれてます。銀河腕の外周部にいわゆるHⅡ領域の赤いスポット(☆撮り屋は
赤ポチと呼んでます)がたくさん確認できる写りになりました。フィルター無しの
撮影は行わなかったので、その代りにミラーレス一眼カメラで過去に撮った画像を
参考用として示すと・・・

赤ポチがよく分かりませんね。腕の描出はこっちの方がかなりイイんだけどなぁ。
そこで今回撮ったイメージと適当な比率でブレンドしてみたら・・・

両方のイイとこ取りって感じになりました。撮影対象によってはフィルター使用と
不使用で撮った画像をコンポジットする方がベターなのかもしれません。


今朝の富士山(2025/03/07)

2025-03-07 09:50:01 | 富士山

5日ぶりに撮影できたのは、雪化粧が厚くなった姿でした。

<今日のアメダス最低気温>
八王子:3.7℃  富士山:-23.8℃ 

今週半ばに関東南部で降雪があり、当地でも2cm弱の積雪が認められましたが、
すぐに雪解けしたので助かりました。山間部ではそれなりの積雪があったようで、
ウチから見る神奈川県・丹沢山地の今日の姿はこんな感じで雪が残ってます。

明日の夕方には当地でまた降雪があるとの予報が出てますが、今のところ積雪には
至らない見込みです。


五島プラネタリウム リーフレット No.515(2000年5月)

2025-03-06 13:58:51 | タイムマシンにお願い

シリーズで紹介している五島プラネタリウムのリーフレットの第22弾は2000年5月配布のものです。

当月のメインの話題は「活動最盛期に向かう太陽」で、表紙の画像はNASA・ESAの
太陽観測機SOHOが捉えた巨大プロミネンスの画像が採用されてました。ループ状
のイメージが見事です。まっすぐ伸ばすと太陽直径の半分近くになりそうな印象で
地球が数十個並べられそうです。

2ページ目に太陽についての基本的な記述があり、活動には11年の周期があって、
この2000年はちょうど極大を迎える時期にあたっており、我々の生活への悪影響
として電波通信や送電網への障害が危惧される一方、低緯度オーロラが見えること
があるとの説明があります。2024~25年も太陽活動極大期にあたっていて、昨年
も北海道などでオーロラが観測されたりしてました。
その太陽を宇宙空間から観測するSOHOは1995年末に打ち上げられ、これまで数々
の観測成果を上げてきてます。太陽をかすめる彗星の観測にも役立っていたりして
思わぬ場面での活躍もあります。今年で30年が経ちますが、まだ現役で頑張って
いるのは素晴らしいことだなーって思います。

3ページ目の「5月の観望メモ」には、この月の中旬に太陽周辺に5惑星が集合する
という珍しい現象があるとの説明があります。調べてみたらこんな状況でした。


(AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション)

これは中旬ではなく、こどもの日の朝7時における東天の状況です。月も加わって
1週間分の太陽系内天体が大集合してたんです。但し、太陽と同じ方向に集まって
いるので眼視では全く楽しめない現象であって、観測対象として話題になった記憶
はありません。

4ページ目には悲しいことに翌年3月に閉館するとのお知らせが掲載されてました。
しばらくして東急文化会館自体の消滅を知ることになります。


デュオバンドフィルターを使った銀河実写テスト

2025-03-05 10:06:21 | 撮影機材

新調したデュオバンドフィルターを用いた実写テストの続編です。

先週末の遠征時に望遠鏡を使った直焦点撮影で銀河の試写を行ってみました。
撮影対象に選んだのは、おおぐま座の北部にあるこの天体。


【不規則銀河 M82】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain252,ZWO社DuoBandフィルター,
 総露出時間80分(8分×10コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県東伊豆町にて

渦巻状でも楕円状でもレンズ状でもない特異な形態をした銀河の1つとして有名で
中心部から極方向に何かが噴出したような姿をしています。噴出しているのは電離
した水素ガスが主体で、「スーパーウィンド」と呼ばれる高速のガスの風が特異な
構造を生み出しており、いわゆるHⅡ領域の輝線星雲と同様にHα光を発している
ため赤く写ります。個人的に「スーパーウィンド」の構造をこれほど明瞭に捉えた
のは初めてのことで、このフィルターの効果に感心させられました。

ちなみにデュオバンドフィルター無しでも撮影してみたら・・・


 総露出時間40分(5分×8コマ加算コンポジット)
 その他の撮影条件は最初の画像と同じ

1ショットの露出時間も総露出時間も短いですが、銀河の中心部がほぼ白飛びして
しまいました。その一方で「スーパーウィンド」は微かに写ってるかな?っていう
レベルで、色合いも不明瞭です。随分と差が出るもんだなぁーって思いました。

ということで、今後のCMOSカメラでの銀河撮影では常用フィルターになるかも。


NGC2403

2025-03-04 09:56:36 | 遠征日誌

先週金曜日の晩に今年初となる☆撮り遠征をしてきました。行き先は東伊豆です。
天気は上々でしたが、時々風が強めに吹く状況の中、最初に狙ったのはコレです。


【渦巻銀河  NGC2403】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain252,STARRY NIGHTフィルター,
 総露出時間60分(5分×12コマ加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,静岡県東伊豆町にて

きりん座にある割と明るい銀河です。Wikipediaによると光度8.93等、視直径は
21.9×12.3′と大きめで、口径5cmの双眼鏡で容易に観測可能ということです。

銀河腕の巻き方が緩いSc型の渦巻銀河に分類されており、写真でも結構開き気味
の腕が複数本認められます。その腕の部分に薄ピンク色の光点がいくつか点在して
いるのが確認できますが、それらは我々の住む銀河系で言えば、オリオン大星雲の
ような天体に相当する星形成領域と思われます。

個人的にこれまで何度か撮影してきた天体ですが、あまり綺麗に撮れた記憶がなく
今回も軟調な感じで不満の残る写りでした。次は気流が落ち着いた日にもっと長い
焦点距離の光学系を使って撮りたいと思います。