Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
3/24 土星の環が消失(見掛け上)

土曜日は新潟県十日町市某所で天の川撮影 (2015/07/11)

2015-07-16 22:10:00 | 遠征日誌

先週の土曜日、ようやく週末と好天が重なる絶好の☆撮り日和になりそうだったので、
5月末以来の新潟遠征を敢行。今回は上越市南部の某高原まで足を伸ばしました。
獲物として狙っていたのはパンスターズ彗星(C/2014 Q1)。
予想では3等台に達しているはずですが、如何せん薄明の残る西の超低空にしか見えず、
さらに雲が意外と多かったのと低空の透明度の悪さもあって、捉えられませんでした。
日没前の明るい時間帯から機材をセットして余裕を持って臨んだのに残念です。
ちなみに夕陽はとっても綺麗でした↓

夕陽20150711.JPG

ところで、機材組み上げ中に、あまり大きくないクマが叢から出てきて、ちょっとビックリ!
その距離10m以内まで近づきました。これはもう完全なる第一種接近遭遇ってヤツです。
「ある日(ある日)、高原で(高原で)、クマさんに(クマさんに)、出会ーった(出会ーった)」♪
などと悠長に歌える状況ではありません。記念に写真でも撮ろうなんていう余裕もなかったです。
幸い、自分はクルマのすぐ横に居たので、いざとなれば車内に逃げ込めば大丈夫と思って、
慌てずに後退りしながら、クマが出てきた方とは反対側のドアにそろりそろりと移動し、
すぐに車内に入れる態勢を整えた上で、思いっ切り手を叩いて大きな音を出したら、
クマさんはすごすごと叢に戻って行きました。大きい音の効果だったのかどうかは不明ですが、
とりあえず去ってくれたので、胸をなでおろしました。ふぅーっ!

さて、お目当ての天体が撮れない上に、雲量が多めとなるとモチベーションは下がりまくり。
結局、21時前には機材を撤収して帰途につくことにしました。
しかし、折角200km以上も離れた遠方にやってきたので、そのまま帰るのも勿体無いということで、
☆撮り場所の新規開拓を思い立って、以前からGoogleマップ等でチェックして気になっていた
某スキー場の駐車場に行ってみることにしました。場所は十日町市の一角になります。
行ってみるとなかなか広大なスペースで、視界も全方角に渡ってまずます。
もちろんオフシーズンですから誰もいません。空を見上げると薄雲越しに天の川が見えてます。
比較的市街地に近いので、暗黒度はあまり期待してなかったんですが、意外とイイ感じです。
ロッジの非常灯が少し気になりますが、離れればさほど影響は無さそう。
運良く天候も回復基調に転じ、晴れ間が広がっていく予感がしてきたので、
とりあえず軽い機材をセットアップして天の川撮影を敢行。
東の空を中心に魚眼レンズで撮った弓なりの天の川がこちら↓

天の川アーチ201507.jpg

【東天に架かる銀河のアーチ】
 キヤノンEOS60Da+対角線魚眼レンズ,ISO800,F4.5,総露出時間50分(5分×10コマ),
 星空雲台ポラリエ使用

北北東の地平近くから天頂付近を越えて南西天まで続く天の川を捉えることができました。
銀河系中心方向にあたる射手座付近の天の川(右端)は一際濃く写ってます。
一方、中央やや左のはくちょう座付近には北アメリカ星雲などの大きな散光星雲が写っており、
薄れていく天の川の輝きの中で、その赤味が目立ってます。
画像左側のやや下方にはアンドロメダ大銀河も小さく写ってます。

夜も深まり、さそり座が沈みゆく頃、南西天から立ち昇る天の川を撮ったのがこちら↓

銀河直立2015.jpg

【銀河直立】
 キヤノンEOS60Da+対角線魚眼レンズ,ISO800,F5,総露出時間50分(5分×10コマ),
 星空雲台ポラリエ使用

真横から眺めた銀河系の姿をイメージさせてくれる画像になりました。
上部には北天の星座であるケフェウス座の一角まで写っていて、
あらためて魚眼レンズの画角の広さを実感できました。

ちょっとした偵察のつもりで行った場所ですが、地面もしっかり舗装されており、
これだけ天の川が綺麗に撮れたんで、撮影地として十分使えそうな印象でした。
もちろんカーナビのメモリ地点として登録決定! いずれまた訪れることになるでしょう。