二重星ネタが続きます。今回は眼視だと少し見辛いものを6つ紹介↓
【ケフェウス座ο星】
【きりん座Σ389星】
【うお座α星】
【オリオン座33番星】
【オリオン座β星 リゲル】
【ふたご座α星 カストル】
1~4番目は、接近している上に暗めなこともあって、眼視では高倍率でないとホント確認し難いです。
5番目は、周期2.5万年の連星です。主星が1等星と明るいのに対し、伴星は約7等と光度差が激しいんで、
小口径望遠鏡では分離が厳しいかもしれません。伴星も連星ですが、スペクトル観測で判明したもので、
大きな望遠鏡を使っても地上から分離して見えることはないようです。
6番目は、ふたご座の兄カストルの名を持つ2等星で、ふたご座の双子星ってことになります。
接近した1.9等と2.9等の白い星は周期445年の連星で、1965年頃に見掛け上の最接近を迎えました。
自分が子供の頃に小口径望遠鏡にて覗いた時には完全には分離して見えなかった記憶がありますが、
現在はその頃の2倍程度離れたため、当時と同スペックの望遠鏡でも普通に分離するでしょう。
ところで、カストルはこの2つの星から結構離れたところにもう一つ約10等級の暗い伴星があって、
見掛け上は3つの恒星から成る連星系なんですが、スペクトル観測から各々がまた連星であることが
判明してますので、なんと6重連星系という複雑なシステムになってるようです。
ふたご座の兄は六つ子だなんて、訳が分かりませんね。
共通撮影データは次のとおり。
口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
1000フレームのキャプチャー動画から500コマの良像スタック