Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
1/4未明~明け方 しぶんぎ座流星群が極大

今朝の富士山(2018/11/15)

2018-11-15 12:00:00 | 富士山

久々にクッキリ見えてます↓

今朝の富士山_20181115.jpg
富士山アメダスの気温は昨日のAM3時台からずーっとマイナス10℃以下になってたんですけど、
約1か月前の「初雪化粧」の時と似たような姿って感じで、なかなか下の方まで白くなりませんね。


マックホルツ・藤川・岩本彗星(仮称)を撮ってみた!

2018-11-11 18:45:00 | ほうき星

日本時間11/8の夜明け前に2人の日本人が独立発見した新彗星を今日の明け方に撮影しました↓
mfi_20181111.jpg

 キヤノンEOS60Da+口径18cm写真撮影用反射望遠鏡,F2.8,ISO800,
 総露出時間24分(2分×12コマ,彗星基準で加算合成),中型赤道儀使用,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり

頭部は結構明るく写り、細く伸びた尾も確認できます。光度は10等より明るいような気がします。
現在は明け方の黄道光の中に位置しており、背景が明るくてちょっと観測し難い状況にあります。
軌道要素はまだはっきりしないようですが、既に地球の公転軌道の内側に入り込んでいるらしく、
これからさらに太陽に近づいていくとの情報もあります。となると今後は見辛くなっていくかも?


日本人による新彗星発見

2018-11-09 23:50:00 | ほうき星

国立天文台のサイトに新彗星発見の第一報が掲載されてます↓
https://www.nao.ac.jp/news/topics/2018/20181109-comet.html

米国のマックホルツ氏が最初に発見し、少し後に二人の日本人が独立発見したようです。
彗星名はまだ決まってませんが、最大3人までの連名が許されるので、独立発見した3者の名前が
採用されればマックホルツ・藤川・岩本彗星となる可能性があります。
もし日本人の名前が付けば5年ぶりのことになります。
で、新彗星はこの週末にはおとめ座γ星(ポリマ)の近くに見えるようで、
夜明け前の東天に観測できるようです。明るさは約10等級らしいので、肉眼観測は無理でしょう。
写真撮影なら比較的楽に捉えられそうなので、日曜日の明け方に晴れれば狙いたいところです。


コレは何重星なんだ?

2018-11-08 22:00:00 | 重星

二重星をいくつか紹介してきましたが、3つ以上の星に分解して見える「多重星」というのもあり、
冬の夜空で代表的なものとしてこんなのがあります↓
20181103_Trapezium_μ180df.jpg

【オリオン座θ1星】
 口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
 1000フレームのキャプチャー動画から500コマの良像スタック

あの有名なオリオン大星雲の最も明るい部分にある多重星で、「トラペジウム」と呼ばれてます。
トラペジウムは不等辺四角形を意味していて、一般的には明るめの4つの星から成る四重星と
認識されているんですが、上の写真では暗めの星を含む6つの星が写ってます。
実際にはもっと暗い星もあって、この付近に全部で10個以上あるらしいです。
いずれも大星雲から生まれてきた星とされ、地球からはほぼ同じ距離の宇宙空間にありますが、
これらの各恒星が互いの共通重心を中心に公転しているような話は聞いたことがないんで、
連星ということではなく、星団の類ということになってます。


二重星いろいろ(3)

2018-11-07 23:05:00 | 重星

二重星ネタが続きます。今回は眼視だと少し見辛いものを6つ紹介↓

20181103_οCep_μ180df.jpg

【ケフェウス座ο星】

 

20181103_Σ389Cam_μ180df.jpg

 【きりん座Σ389星】


20181103_αPsc_μ180df.jpg

【うお座α星】


20181103_33Ori_μ180df.jpg

【オリオン座33番星】

 

20181103_βOri_μ180df.jpg

【オリオン座β星 リゲル】


20181103_αGem_μ180df.jpg

【ふたご座α星 カストル】

 

1~4番目は、接近している上に暗めなこともあって、眼視では高倍率でないとホント確認し難いです。
5番目は、周期2.5万年の連星です。主星が1等星と明るいのに対し、伴星は約7等と光度差が激しいんで、
小口径望遠鏡では分離が厳しいかもしれません。伴星も連星ですが、スペクトル観測で判明したもので、
大きな望遠鏡を使っても地上から分離して見えることはないようです。
6番目は、ふたご座の兄カストルの名を持つ2等星で、ふたご座の双子星ってことになります。
接近した1.9等と2.9等の白い星は周期445年の連星で、1965年頃に見掛け上の最接近を迎えました。
自分が子供の頃に小口径望遠鏡にて覗いた時には完全には分離して見えなかった記憶がありますが、
現在はその頃の2倍程度離れたため、当時と同スペックの望遠鏡でも普通に分離するでしょう。
ところで、カストルはこの2つの星から結構離れたところにもう一つ約10等級の暗い伴星があって、
見掛け上は3つの恒星から成る連星系なんですが、スペクトル観測から各々がまた連星であることが
判明してますので、なんと6重連星系という複雑なシステムになってるようです。
ふたご座の兄は六つ子だなんて、訳が分かりませんね。

共通撮影データは次のとおり。
 口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
 1000フレームのキャプチャー動画から500コマの良像スタック


二重星いろいろ(2)

2018-11-06 23:00:00 | 重星

先日撮った二重星はまだあります。
今回は色彩的な美しさが微妙なもの7つをずらーっと紹介↓

20181103_ξCep_μ180df.jpg

【ケフェウス座ξ星】


20181103_εPer_μ180df.jpg

【ペルセウス座ε星】


20181103_φPsc_μ180df.jpg

【うお座φ星】


20181103_γAri_μ180df.jpg

【おひつじ座γ星】


20181103_118Tau_μ180df.jpg

【おうし座118番星】


20181103_ωAur_μ180df.jpg

【ぎょしゃ座ω星】


20181103_λOri_μ180df.jpg

【オリオン座λ星】

 

いずれも色の取り合わせが地味な感じだったり、2つの星の間が開き過ぎてたりして、
なんか見映えがイマイチって印象です。まぁ、重星もいろんなのがあるってことですね。

共通撮影データは次のとおり。
 口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
 500フレームのキャプチャー動画から250コマの良像スタック


二重星いろいろ(1)

2018-11-05 23:00:00 | 重星

先日、月夜の晩でも問題なく撮れる二重星(2つの恒星が接近して見える天体)を狙ってみました。
まずは対照的な色合いのもの5つをずらーっと紹介↓

20181103_ηCas_μ180df.jpg

【カシオペヤ座η星(薄黄と紅)】※周期526年の連星


20181103_γAnd_μ180df.jpg

【アンドロメダ座γ星(黄金色と青)】


20181103_ιTri_μ180df.jpg

【さんかく座ι星(白と青)】


20181103_1Ari_μ180df.jpg

【おひつじ座1番星(薄黄と水色)】


20181103_Σ644Aur_μ180df.jpg

【ぎょしゃ座Σ644星(赤橙と青)】

 

一見すると一つの星なのに、望遠鏡を使って詳しく観察すると複数の星に分かれて見える天体を
「重星」と呼び、地球からほぼ同じ距離にある2つの星が互いの間の重心の周りを公転するものは
特に「連星」と呼ばれます。紹介した5天体のうちでは、1番目のカシオペヤ座η星の2星が連星です。
2番目のアンドロメダ座γ星の2つの星もWikipediaによると地球からの距離が同じなので連星らしく、
さらに暗い方の星が大きめの望遠鏡を使わないと分離して見えないほど接近した連星になっており、
その一方がまた連星になっている「3重連星系」であることが分光観測から判明しているとのこと。
綺麗な上にややこしい・・・

共通撮影データは次のとおり。
 口径18cm望遠鏡+冷却CMOSカメラ(ZWO ASI1600MC-cool),F12,
 500フレームのキャプチャー動画から250コマの良像スタック