鐘の音とともに幕があくと、そこは小さな縁切り寺。
大晦日に売れない暦を売る女。これが中島みゆき。
お寺の庵主が香坂千晶という女優さん。いかにも宝塚っぽい雰囲気。
で、そこに元・画家へホームレスのおじさん(コビヤマ洋一)が登場。続けて、脱走した禿(かむろ)。これは土居美佐子という女優さん。
結局、なんのことかというと、これは乳母、安寿と厨子王り生まれ変わりのような雰囲気です。
結局、このホームレスのおじさんを都?に逃がし、寺は炎上して崩れていきます。セットがガラガラと下に沈んでいくのはなかなかに圧巻。
歌の方は「百九番目の除夜の鐘」というのがたびたび出てきまして、この歌の内容がこの公演全体を貫く主題のように思われました。
中島みゆきの歌は、澄んだ透明感のある曲、歌声から、唐突にドスの利いた声、リズムにギアチェンジするように変わるところがあります。このあたりは独特というか独自のワールド。
で、ここで一幕終わり。1時間ちょっとかな。休憩20分。
二幕は唐突に水族館。
細かい網にオレンジや緑の魚がいっぱいつけたてあって、これがきれいに光っています。ちょっと毒々しい色合いでもあるけど、きれい。
ここでは水族館の飼育員とか逃げてきた花嫁なんかが登場。安寿と厨子王の生まれ変わりというキャラクターは一幕と同じ感じがしました。
つまり一幕と同じことを違う時代、状況の中で描いて見せたという印象でした。
で、ここから、なんか話は急展開で、中島がはちまき(たすき?)で目隠しをして、安寿と厨子王の母になったり、船が出てきて、そこに晴れやかな表情で安寿と厨子王が乗っていたり。
この二幕二場の船の場面っていうのは、開放感という解放感というか、とにかく、様々なしんどいしがられから解き放たれたような姿、表情が特徴的でした。
で、三場は「今晩屋」。これが今日の私のお話よという感じで、中島が歌います。上からスパーンときれいに光があたり、きれいです。
で、幕と・・・・。
最後、役者さんや音楽関係のスタッフの方なんかもみんな舞台上に出てくるのですが、ただおじぎをするだけでなく、中島がちゃんとお礼の一言みたいなのを言ってくれます。この語り口が、かつての「オールナイトニッポン」のしゃべりみたいな雰囲気。
「百九番目の除夜の鐘」っていうのは、つまりは、大晦日に人間の煩悩と言われる108つ鐘をついたところで、その人間の行いっていうのは、いいことも悪いことも消え去ったりはしない、むしろ、中島がパンフレットのあとがきで書いているように「今生で為したことは全部、次の生へと連なってゆくのかもしれない」というような意味と理解しました。
中島みゆきさんはいったいいくつなのかな?。50代後半?。しかし、まあ、このパワーはすごいです。
四半世紀以上の時を超えて、私の目の前に現れた彼女には、やはり圧倒的な存在感がありました。
「夜会」、私にとっては貴重な経験になりました。ありがとう。
大晦日に売れない暦を売る女。これが中島みゆき。
お寺の庵主が香坂千晶という女優さん。いかにも宝塚っぽい雰囲気。
で、そこに元・画家へホームレスのおじさん(コビヤマ洋一)が登場。続けて、脱走した禿(かむろ)。これは土居美佐子という女優さん。
結局、なんのことかというと、これは乳母、安寿と厨子王り生まれ変わりのような雰囲気です。
結局、このホームレスのおじさんを都?に逃がし、寺は炎上して崩れていきます。セットがガラガラと下に沈んでいくのはなかなかに圧巻。
歌の方は「百九番目の除夜の鐘」というのがたびたび出てきまして、この歌の内容がこの公演全体を貫く主題のように思われました。
中島みゆきの歌は、澄んだ透明感のある曲、歌声から、唐突にドスの利いた声、リズムにギアチェンジするように変わるところがあります。このあたりは独特というか独自のワールド。
で、ここで一幕終わり。1時間ちょっとかな。休憩20分。
二幕は唐突に水族館。
細かい網にオレンジや緑の魚がいっぱいつけたてあって、これがきれいに光っています。ちょっと毒々しい色合いでもあるけど、きれい。
ここでは水族館の飼育員とか逃げてきた花嫁なんかが登場。安寿と厨子王の生まれ変わりというキャラクターは一幕と同じ感じがしました。
つまり一幕と同じことを違う時代、状況の中で描いて見せたという印象でした。
で、ここから、なんか話は急展開で、中島がはちまき(たすき?)で目隠しをして、安寿と厨子王の母になったり、船が出てきて、そこに晴れやかな表情で安寿と厨子王が乗っていたり。
この二幕二場の船の場面っていうのは、開放感という解放感というか、とにかく、様々なしんどいしがられから解き放たれたような姿、表情が特徴的でした。
で、三場は「今晩屋」。これが今日の私のお話よという感じで、中島が歌います。上からスパーンときれいに光があたり、きれいです。
で、幕と・・・・。
最後、役者さんや音楽関係のスタッフの方なんかもみんな舞台上に出てくるのですが、ただおじぎをするだけでなく、中島がちゃんとお礼の一言みたいなのを言ってくれます。この語り口が、かつての「オールナイトニッポン」のしゃべりみたいな雰囲気。
「百九番目の除夜の鐘」っていうのは、つまりは、大晦日に人間の煩悩と言われる108つ鐘をついたところで、その人間の行いっていうのは、いいことも悪いことも消え去ったりはしない、むしろ、中島がパンフレットのあとがきで書いているように「今生で為したことは全部、次の生へと連なってゆくのかもしれない」というような意味と理解しました。
中島みゆきさんはいったいいくつなのかな?。50代後半?。しかし、まあ、このパワーはすごいです。
四半世紀以上の時を超えて、私の目の前に現れた彼女には、やはり圧倒的な存在感がありました。
「夜会」、私にとっては貴重な経験になりました。ありがとう。