鴻池運輸とファルテックですが、確定利益は売買手数料を差し引いて
183189+240060=423249
となりました。もっとドッカーンと儲かっている方もあるようで「いいな」とは思いますが、私としては、これは、まあ、目標どおりでよかったです。
この2銘柄については、「よくそんなに株数が取れますね」という反応と、「それしか取れませんでしたか」という両極端の反応がありました。
ファルテックについては前者の、鴻池運輸については後者の反応がそれぞれ多め。確かに、家族分も含めてですが、ファルテックを1000株取った人は少なかったでしょうね。
この2銘柄についてはIPOで利益を得る、1つの典型的なケースだったと思います。
まあ、人気化しそうな銘柄というのは事前にそれなりにわかりますね。マザーズ系で成長性が高く、株数が少ない銘柄なんかは人気化しやすいです。
ところが、どこでどうあがこうが、こういう希少性のある銘柄の公募株を取るのは難しいです。確率を高めることはできますが、それでもなかなか取れない。
IPO投資の「王道」は公募を取って初値(付近)で売るという方法です。
無論、セカンダリーで参戦するというのもありますが、公開後の値動きがどうなるかなんてわかったものではないですから、それなりの銘柄に対する目利きと適切な(少なくとも極端に不適切ではない)売買判断が必要になります。
それに対して、公募で取って初値付近で売る方法は、相対的に利益につながる可能性が高いでしょう。
なので、希少性の高い人気銘柄の公募が取れたら、それは利益につながる可能性は高い。
セカンダリーでの買いは、とりわけ初値水準に過熱感がある場合などはリスクが高くなります。
これに対して、株数が多い東証一部とか二部の銘柄で、そんなに人気化しそうにない銘柄の場合、公募を取るのは相対的に難しくありません。ネットでも当たりやすいですし、支店で取引が相応にある場合は、さらに取れる確率は高まります。
当然、そんなに人気化していない銘柄ですから、初値が対公募価格比でそんなに高騰することはまれです。
まあ、どの程度で高騰というかにもよりますが、2倍とか3倍になったりすることはありません。
その分、1単位あたりの利益は小さくなりますが、逆に株数は最小単位ではなく、複数、それもそれなりの単位を確保することはしやすくなります。
株価はいつも需給で決まりますが、結局のところ、それは個々の銘柄のファンダメンタルズを反映したものにならざるをえません。
市場の気分によってつく株価は大きく違ってはきますが、EPS50円の株は、普通、いきなり1円になったり1万円になったりはしません。
地味系銘柄の公募価格はそれなりに割り引かれて設定されている場合が多いです。それでも、当然、個々の銘柄に対する常識的な判断は必要ですし、市場の雰囲気、気分についての判断は必要です。
で、まあいいんじゃないかという場合は、支店にも積極的にブックを入れて、最低単位ではなくて複数単位の公募株を取るように試みます。
最低単位での利益は少なくても、5単位10単位とあれば、単純に考えて利益も5倍、10倍となるわけで、地味銘柄でもそれなりに、あるいは人気化銘柄の最低単位での売買以上の利益につながることはあります。
まあ、こうした売買のためには、支店、店頭との最低限の信頼関係を構築しておく必要はあるでしょう。残高もほとんどないような口座でIPOの時だけ利用しようというのはなかなか難しい。それは当然かと思います。
私の場合であれば、支店の場合はブックを入れて来た株数をキャンセルするということは原則としてしません。ファルテックも、「ちょっと多いな、そんなに来るか。」と思いましたが、それは一々言わずにもらいます。
よく投資信託の買いとのバーターでIPO云々なんていうことも言われますね。そういうこともないことはないのでしょうが、私自身の場合は投信は原則として買いません。
ですが、クーポンの低い売れにくそうな債券とか、最大限、仕組債ぐらいは、売りたそうにしていたら買うことはありますし、3月末の残高が気になるのであれば資金を戻す程度のことはします。
ということで、「取りやすい銘柄を多めに取る」というのは、IPOで利益を得るための一つの方法としては典型的なケースになると思います。
去年の場合だと、三洋貿易や全国保証がこのケースに該当します。
阿波製紙も銘柄的には似たようなところもありましたが、これはブックを見送りました。また、今年も、ブロードリーフは支店へのブックは回避しましたし、ネット当選分はキャンセルしています。
この判断が適切かどうかはわかりませんが、バリュー系は、なんでもいくのではなく、それなりの判断はやはり必要となります。
また、この方法は一時的に投資金額が大きくなる場合がありますので、損失を大きく拡大しないために、損切りで売却する対応も当初から考えておかないと、判断が遅れて損失が大きくなる可能性もあります。
これまでの経験をふりかえると、結局のところ、大きな利益につながっているのは支店での取引の場合が多いです。
売買手数料は高くなりますが、あまりそれにこだわりすぎずに、支店どの取引を大事にするというのは、やはり、かなり重要なポイントになると思いますね。
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