がんぼのぶらり紀行

北海道オホーツク遠軽で、昭和時代のお茶の間みたいな食堂 やってる おばちゃんです。

旭川 10時間 その3 完

2011年08月02日 20時42分58秒 | 徒然

墓地を出発。 最初の交差点で左折する。

ここから親戚の家までは車で10分程度。 

小学生の頃、毎年両親に連れられて親戚宅へ行っていた。 当時 『田んぼの中の一軒家』 だった親せき宅は今では大規模ショッピングセンター永山パワーズと近隣新興住宅とで大賑わいの場所だ。

家の持ち主である叔父は大工で、行くたびに家は増改築を繰り返されており、モダンな使いやすい家になって行くのがいつも羨ましかった。

パワーズを通り過ぎ、
「線路を越えて」 
「すぐの交差点を左へ曲がる」

子供の頃のままの記憶で車を走らせ、そこまではよかったが、曲がってから何本目の道だったのか。

昔は「左へ曲がったら親戚の家が見えた」のだから間違えようがなかった。
しかし今はマンションやら大きな工場やらがビッチリと立ち並び、まるで違う景色なのだ。

結局、横道を2本間違えて迷路状態になってからようやく該当の家を発見。(笑)

だって、来るたびに家が増えているんだもの。たぶん、道も増えている。^_^;


実は旭川、それもこの永山パワーズへは同僚と共に、1年に何度も買い物に来ている。 しかしなかなか親戚宅へ顔を出すまではいかない。 数年に一度くらいになってしまう。


親戚宅前の少し入り込んだ玄関前へ車を入れる。 ベランダから叔父の姿が見えた。 連絡も何もせずに来たから驚かせたかな。


「おやおや、よく来てくれた」
「いきなりすみません。今、お墓参りに行ってきたの」
「あれかい? ○○の通夜か?」
「うんそう。 で、せっかくだから少し早めに出てきた」


いかにも、わざわざお墓参りと親せき宅へ来るのが目的だったような話をしたが、実は・・・ (笑)



1時間ほど、叔父と叔母、そして何十年振りか、従姉妹のHちゃんとも会えてしばしの時間。

「通夜会場はここから15分くらいだ。すぐ着ける」 

家を出るとすぐに環状一号線。 その先15分程度で通夜会場があるのだ。
地図でも確認し、ipadのMAPにも登録をしてきた。 間違わずに行ける自信がある。ほぼ直線だ。



お通夜は6時から。 5時過ぎまで滞在し、「寄りたいところがあるので」 と親戚宅を後にする。

パワーズまで戻り、環状一号線に乗った。 通夜会場はここから約15分。
直線走り、左折すれば会場だ。

だが、手持ちのお金がなくなってしまっていたので銀行へ寄りたかった。 そのため親戚宅は少し早めに出た。

ipadで検索すると約5分程度のところに遠軽信金がある。そこへ向かう。 便利ね~。 ipad.


アレンジOK!素材集使用

 

 

銀行を難なく見つけ、ATMで5000円をおろして、さて、手持ちもとりあえず安心。 お通夜会場へ向かうとしましょう。

ipad画面をクリック。 出る前に登録してきた通夜会場を表示させる。銀行を表示した際に区画がわかるくらい拡大している。
画面には会場までのルートが線引きされて非常にわかりやすい。
いいもんだね~、カーナビって。

 

 

 

 

 

 

しかし。。。


十数分走り続け、『おかしい』 と思い出した。



クルマは旭川中心部へ向かって走っている。 いや、いいんだよな・・・登録した場所がそう示しているんだから・・・  予定外で銀行へ来たから、軌道修正するのにこっちの方向に走ってるんだよな・・・ でも・・ おかしい・・・ 

何がおかしいのか、理解するまでに少し時間がかかった。

 

 

時間はもう15分前。

 

そして、まずいことになった。  突然、






トイレへ行きたい!









親戚の家を出るまで、銀行を出発するまで、まったく気配がなかったのに、ここへ来てどうにも我慢ができなくなった。


困った。 時間がない。 しかし我慢できない。


コンビニコンビニ・・・ ないじゃん。





そしてさらに旭川市街地中心部へと車は進んでいく。

 

 

ここらでようやく、頭が『おかしい』を理解した。 

 

トイレはどこだ! ← いや、それは後にして。

 


通夜会場は 『永山から十数分の環状一号線近く』 じゃなかったか?  なぜ私は旭川中心市街地へ向かっているんだ?


しかし、ipad画面は確かに登録した 『通夜会場』 へと向かってラインを表示し、そしてまさに今、目的地へ着こうとしているのだ。

あ~~!! トイレ行きたい!! なぜコンビニが、スーパーが、駐車場のある公共施設がないんだ!!


   ↑

Wの悲劇。

 

 

 

 

 

そして、ipad が指し示した、目的地 『お通夜会場』 へ到着。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

旭川市役所。









・・・・・ (T_T) 何だよこれ。




















つまるところ、検索結果は合っていたが、その登録場所を間違えたわけだ。

ipadで地図を表示し、通夜会場を検索してヒットした結果を地図の「お気に入り」に登録してきた。 
だが、登録の際に、何を間違ったのか 「旭川市役所」 を 「通夜会場」 として登録したのだ。 

 

思い起こせば。

検索キーワードが明らかに結果と一致した場合にはきちんとマーカーが表示される。
だが、一字違うと「該当するものに一番近い結果」が画面には表示される。
それが「北海道旭川市」と「旭川駅」だった。

その時私は何も考えず「旭川だからいいんだよな」とばかり「北海道旭川市」を選択。それを「登録」した。

つまり「北海道旭川市」は「旭川市役所」であり、私が「通夜会場」として登録したのは「旭川市役所」だったのだ。(T_T)

 

 

       誰の仕事だよ!!!  ← お前だお前。







文句を言っても始まらない。 時計は5時50分。

 

 

トイレへ行きたい!

 

 

 

再度地図検索をし、もう一度通夜会場を表示させる。 経路はほぼ一直線に東。 だが時間が間に合うか!

充分すぎるほど余裕をもって出たはずなのに、何だこの結果は。




右折し、1本道をまたいで反対方向へ走り出す。 間に合うか。 

 

 

トイレへ行きたい!

 

 

それより何より、トイレはどこだ!!  
もう我慢限界のところにきている。 しかし見回してもコンビニはない。
普段はウンザリするほど目につくたくさんのコンビニが、
なぜよりによってこんな大事な時に一件も見つからないんだ!  (。´Д⊂) ウワァァァン!


アクセルを踏む足が突っ張る。尿意を我慢しようと力が入り、シートからお尻が浮き上がる。 

 

トイレへ行きたい!

 

 

しかし無常に信号に度々引っかかる。 
旭川市内の信号待ち時間は非情だ!! さっさと変われ~!!!(T_T)




もうお通夜時間どうでもいい! トイレない? トイレ!!

 

トイレへ行きたい!

 走り続ける私の車の位置を、ipad地図マークはケナゲに表示し続ける。 
「お通夜会場まであと少し♪ 頑張るのよ♪」  やかましい! トイレを表示しろ!トイレを!


アレンジOK!素材集使用

だが人間自ら「トイレ」と入力して検索しなければ表示するわけがない。
いやこの場合「トイレ」検索は無理だろう。
落ち着いていれば「コンビニ」検索をしたはずだ。

 

 

本当に、必要な時に限ってコンビニは見つからない。
数年前札幌へ行ったときにもやはりトイレを探して延々走ったがなかなか見つけられないという時があったことを思い出した。



本当に限界という時、左手にスーパーを発見。 駐車場へ車を入れる。しかし場所があいていない。くっそ~!! あ~! もうダメ~~!!

 

それでも見た目は静かに駐車スペースが空くのを待つ。

わかります? まさに限界のこの辛さ。

 

 

あ、一台いなくなった。急げ!!

無理やり頭から突っ込む。 駐車位置が多少斜めになったがそんなこと言ってられっか!
生理現象は限界を超えたのだ!

 

ブレーキを踏んだとたん、ガポン! と妙な音がした。

クルマが停止し、急ぎ運転席を立ち、振り向くと市場で買ったスイカに見事なヒビが入っていた。(T_T)

しゃ~ない、許せ、娘!

 

 

エンジンはかかったまま、駐車場からスーパーへ入り、急いでトイレを探す。

歩くのさえ辛い状況だったが何とか我慢(下世話ですんませんm(_ _)m)、トイレが入り口すぐのところで助かった。 まさに間一髪。^_^;




深~~い安堵の溜息と共に時間を確認。






6時5分前。   泣笑。




会場はここからはまだかなり先らしい。 だがもう遅れは仕方がない。 すべては自分のミスから起こったことだ。 おもらししないで済んだだけヨシとしなきゃ。


お尻も落ち着いて運転席に鎮座。

もう遅れてもいい。 参列したということが大事なのだ。 < いい方へ。 

 

 

さ、会場へ。



アレンジOK!素材集使用


はぁ~、、、 落ち着いて車を運転できることの幸せを感じる~~・・

 

 

 

 

 

 

 

結局、会場へ到着したのは午後6時ちょうど。 すでに読経が始まっていた。

おじさん、遅れてすんません。 m(_ _)m   神妙に手を合わせる。 < 違うだろ

アレンジOK!素材集使用

 

午後7時半。 通夜が終わる。

通夜前に挨拶できなかった親戚に挨拶して回り、親戚一同の写真にちゃっかり納まり、(当初予定では乗せて帰ってくるはずの従兄弟の嫁さんはダンナの車で帰宅)一人で落ち着いて夜の高規格道路を遠軽へ。

午後10時近く。実家へ電話を入れ、報告兼ねて立ち寄る。

母は、お墓参りをしてきたことを喜んでくれた。

しかし、トイレについての一部始終はここで初めて明かすのだ。 笑ってちょうだい。^_^;

 

 

 

 

めちゃめちゃ内容の濃い旭川10時間の旅。 いろんな意味で忘れないかも(笑)

こんなドライブも楽しいよ。(泣)


内容掲示

内容掲示